6.やりとりを理解するワーク2 5月31日(月)
前回の続きです。前回は、やりとり分析を理解することが目的でしたが、今回は、どれだけ理解したかを確認します。そのために、前回のグループで、もう少し長い連続した会話の例について分析させます。前で、椅子を使って実演しながら解説します。そうしておいて、やりとり分析の少し長い連続したこじれる例を作らせます。それを次の時間に実演することを予告しておきます。
時間 | 学習項目 | 活 動 内 容(★留意点 ▼生徒の反応) |
40 | 組み合わせ要約 |
1)前回提出させたものを添削して返却。ポイントを説明する。 2)要約第1弾「人はいかに学ぶか」を配布して、30分間で要約させ、回収する。 ★今回から、要約文の選択肢はなくなる。その代わり、各段毎の要約のポイントを示し、問題文に線を引かせ、それをつなげる形で要約させる。実践に近づく。ただし、問題文は長くない。 ▼難しいとはいいながら、時間内にできる生徒が殆どであった。正解率はわからないが。 |
10 | 前回の復習 |
1)前回のグループに分かれて座るように指示する。その際、前の真ん中は発表ステージにするので空けさせておく。 2)前回の「やりとり分析練習シート」を採点して返し、3つの交流パターンについて、復習する。 |
50 | 3つの交流パターン例の作成 | 1)「交流パターン作成例」を配布する。 2)生徒を二人指名して前で実演させながら、黒板を使って解答をする。 ★やはり難しい。あいまいで判断に迷うものもあるが、生徒がしっかり理解できていない部分が多い。もっとも、それは仕方がないことで、計画自体に無理があるのかもしれない。 ▼生徒は、難しいといいながら何とか理解しようとしてくれた。 3)「交流パターン作成シート」をグループに1枚ずつ配布し、作り方を説明する。 a.XとYの2人の会話を作る。教師と生徒、親と子など。 b.セリフを書く。 c.XとYの自我状態を書く。 d.3つの交流パターンのどれに該当するかを記号で書く。 4)次の時間に、実演することを予告しておく。 5)作成させる。(30分) ★机間巡視しながら、ヒントを与えたり、分析の点検をする。 ▼まず、設定から悩むグループが殆どだった。いくつか設定の例を示しておけばよかったのかもしれない。 ▼話し合いのうまくいかないグループでは、やる気をなくしている生徒がいた。ふざけている生徒もいるが、まじめで入れない生徒もいて、グループ学習をするには、まだ準備不足だったのかもしれない。 ▼それでも、全体的には、こんなことやってられるか!ということは全くなく、なんとか取り組もうとしていた。生徒に感謝。 6)回収する。 ★次の時間にプリントして配布するので、時間内にできないグループは今日中に提出するように指示する。 ▼時間内にできたグループは1つ。でも、他のグループもその日の内に提出してくれた。ありがたいことです。 |
資料
交流パターン作成例
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教師の感想
今日も疲れました。大、とまではいかないけれど、かなりの失敗でした(と今の段階では反省している)。自我状態や交流のパターンについて理解していないこともありますが、何のためにやっているのかという感じがひしひしと伝わってきました。交流分析の一環として、自我構造の次にやりとり分析という、きれいな流れを教師の頭の中では思い描いているのですが、生徒には当然のこととしてわからない。しかも、ジャッジに困るものがあったりすると、混乱に拍車がかかります。事前の計画は立てたのですが、実際にやってみると計画通りには進みません。これが、参加体験型授業の難しさであり、同時に醍醐味です(と思わないと次の勇気が出ない)。
それと、グループワークの難しさ。前回から集まった5人組でいきなり、かなりコミュニケーションの必要な作業をするのは無理が合ったかもしれません。グループワークをするなら、グループのレディネスを高めておくことも必要でしょう。つまりは、学習の内容のみならず、形態についても考えなければならないという初歩的な準備が十分にできていたかということでしょう。
今回は、かなり落ち込んでいます。まぁ、晴れの日もあれば雨の日もある、という気楽な心構えでやればいいのでしょう。心の教育をしながら、指導者の心が落ち着かないのではよい授業ができるはずがありません。
それにしても、生徒は一生懸命に取り組んでくれる。感謝しつつも、期待に応えられる授業をしたいとつくづく思います。
参考文献
・柳原 光監修『Creative O.D. 第2集』行動科学実践研究所
・杉田峰康ほか『交流分析入門』(チーム医療)
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