T 評論文の授業の現状
1 授業の現状
2 教材の現状
U 評論文の授業のありかた
1 評論文を学ぶ意義
2 書き手の立場から
3 読み手の立場から
4 評論文の授業のあり方
V 授業の過程
1 導入の段階
2 通読の段階
3 精読の段階
W まとめの段階
1 全体の要約
2 討論
3 関連図書の紹介
4 論説文を書く
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
T 評論文の授業の現状

 授業の現状

 従来の評論文教材の授業の一般的なパターンは2つある。
 1つは,段落に分け,段落ごとに要約し,段落間の関係を考え,全体を要約するという「形式的な授業」である。「叙述に即して的確にとらえる(理解ア)」という事項は満たしており,論理的思考力がつくような感じがするが,えてして退屈な授業になる。退屈になる理由は,こうした展開が一見論理的な読解のように見えながら,実は非論理的であるからである。日常,私たちが文章を読んだり話を聞いたりする時に,こんな方法で読んだり聞いたりはしない。この方法は教室の中だけで通用するやり方であって,日常生活での読解には役に立たない。
 もう1つは,叙述から離れて題材についての教師の経験や生徒の意見を中心に展開する「内容本位の授業」である。この授業は生徒の興味を引きつけ,抽象的なものを具体的なものに結びつけることができる。しかし,その作品や題材については深まるが,他の評論文を読む論理的思考力は身につかない。
 また,どちらの授業にも,「筋道を立てて話したり書いたりする(表現イ)」「自分の考えをまとめる(表現ア)」という論理的思考力をもとにした表現の領域や,「文章や文の組立て,語句の働きなどを理解する(言語事項ア)」という言語事項の領域が欠落している。
2 教材の現状

 教科書に掲載されている評論文教材にも問題がある。中学校までは「文学教材」と「説明文教材」に,さらに「説明文教材」は「情報文教材」と「論説文教材」に分かれる。「情報文」の記述の主眼は事物・現象であり,「論説文」の主眼は意見・主張である。高校では「情報文教材」が姿を消し,「論説文教材」が残る。しかし,「論説文教材」=「評論文」とはならない。「論説文」は,書き手が,自分の主張を,できるだけ正確に,できるだけ筋道立てて,なるべくわかりやすく表現しようとしたものである。「評論文」は,それに加えて,書き手の個性が色濃く表れる。その点では,「論説文」よりも文学性を帯びていると言えるだろう。したがって,「論説文」よりも論理が曖昧になる。
 また,配列の基準も,論理構造の複雑さや論法の違いよりも,主題や題材によって分類されている。だから,教師も「内容本位の授業」にならざるをえない。「形式的な授業」では評論文特有の文学性や論理の曖昧さを扱いきれない。また,どんなすばらしい方法で論理を追おう授業を重ねようとしても,論理構造が平易なものから複雑なものへと配列されていないので段階的に学習できない。
  
 
U 評論文の授業のありかた

1 評論文を学ぶ意義

評論文の授業の目的は,日常生活において論理的な文章を読むことによって,書き手の主張を把握し自分の経験や周囲の具体的なことがらと結びつけて自分のものとして理解する論理的思考力や,優れた表現技術を身につけ,今度は自分自身の経験や周囲の具体的なことがらの中から自分独自の意見を導き出し,それを表現する時に役立てることである。そのためには,日常生活において我々大人が評論文を読む時の方法を分析し,再構築していくことが必要になってくる。
2 書き手の立場から

 まず,評論文を書き手の立場から考えてみよう。書き手は読み手に興味をもってもらうために導入部分を工夫する。身近な話題から入ったり,以後の展開が理解しやすいように問題提起や前提を述べたりする。展開部分では,内容的にまとまった部分ごとに改行し,形式段落を設定する。各段落の最初には,前の段落との関係をわかりやすくするために,接続語などを使う。各段落内には,核になる言葉(キーワード)を設定し,詳述したり,言い換えたり,具体例なども挙げたりして,できるだけ正確にわかりやすく説明していく。一語一語に神経を使い,一語たりとも無駄な表現は使わない。そうして,結論部分では,最も主張したかったことをまとめるのである。
3 読み手の立場から

 次に,日常生活における評論文の読み方について考えてみよう。読み手は鉛筆を片手に持ちながら,重要と思う部分に線を引きながら読む。線を引く部分は,書き手の主張がまとまった形で述べられている部分である。多くの場合,キーワードを含んでいる。骨子だけを読む場合は,問題提起を確認し,展開部分のキーワードを押さえ,詳述している部分や具体例を挙げている部分を読み飛ばし,結論部分の要旨を読み取る。じっくり読む場合は,詳述している部分や具体例を挙げている部分も一語一語を正確に読んで,書き手の主張の細かなニュアンスまで読み取る。
4 評論文の授業のあり方

つまり,読み手は書き手の配慮に忠実に読み進めれば,書き手の主張を正確に把握できるのである。ここでは,書き手の主張を自分の経験や周囲の具体的なことがらと結びつけ自分のものとして理解する「内容本位の授業」の良い点は取り入れながら,段落ごとに要約したものをつなげて全体を理解する「形式的な授業」ではなく,日常生活における読み手の方法の習得を目標にした授業のあり方を研究していく。
  
V 授業の過程

1 導入の段階

1) 評論の題

 通読する前に,題について考えることによって,評論のあらましを把握する。

理解
 評論の題は,筆者がその評論で意見を述べたい題材について端的に表現していることが多い。したがって,題について考えることによって,その評論が何について書かれているのかを大きく把握することができる。よく取り上げられるテーマは,文芸論,文化論,近代化論である。 

  1. 表現の素材を示すもの 
    「旅について」「『手首』の問題」「水の東西」 
  2. 二つの素材を示すもの 
    「人生と文学」「機械と人間」 
  3. 対象や価値判断を示すもの 
    「私にとって都市も自然だ」「真実の百面相」「破壊者ウルトラマン」「ことばの力」 
  4. 分析の観点を示すもの 
    「自己基準と他者基準」「『である』ことと『する』こと」 
言語
 題に使われている言葉の一般的な意味を確認しておく。題が2語以上でなっている場合は,1語1語の意味だけでなく,語の組み合わせについても考える。また,その題から生徒が連想するイメージも大切にする。生徒の経験や関心に近いものである時は,豊かなイメージが得られるであろう。題に筆者独自の意味が込められていることもあるので,学習終了後に一般的な意味や生徒が連想するイメージとの差異について考えることも必要になる。

表現
 その文章で自分が何を言いたいのかが明確になるような題の選び方を学ぶ。


2) 通読の前の留意点 
  1. 難読漢字や難解語句に線を引く。 
  2. 疑問に思った箇所,理解できない箇所に線を引く。 
  3. キーワードに線を引く。  

2 通読の段階 
 1回目の通読によって,評論の概要を把握する。そのために,次の事柄について注目する。 

1) 音読の留意点 
音読をする時には次の点に留意する。 
  1. 何を目的にして読むのか 
    難読漢字の読み方を確認するのか,難解語句をチェックするのか,とにかく教材を生徒に提示するのか,大意をとらせるのか,キーワードをとらえさせるのか,興味をもった部分や疑問に思った部分や理解できない部分を調べるのか,学習した内容を振り返るのか,文章構成を把握するのか,音読前に目的に応じた指示を与える。 
  2. どのように読むのか 
    漢字や語句を正確に読むのか,重要と思われる部分を強調して読むのか,論理の展開がよくわかるように読むのか。 
  3. 誰が読むのか 
    最初は教師が範読するのか,最初から生徒に音読させるのか,目的に応じて決める。 
  4. どれだけ読むのか 
    全文通読をするのかどうか。部分読の範囲をどこまでにするのか。また,範囲を誰が区切るのか。 

2) 難読漢字や難解語句の確認

言語
 難読漢字については通読中に読み方を書く。他の熟語を参考にしたり,漢字の音を表す部分を参考にしたりして読み方を考える。難解語句については通読中に線を引き,意味を類推したり,辞書で引いたりする。


3) 興味をもった箇所,疑問に思った箇所,理解しにくい箇所の確認

理解
 自分の力でどれだけ読解できるかを確かめる。興味をもつ箇所は必ずしも重要な所には限らない。自分の経験や好みに近い内容であることもある。内容ではなく表現の仕方であることもある。疑問に思ったり理解できない箇所を確認できるのは,その他全体がだいたい理解できていることが前提になっている。したがって,それらを確認できるにはかなりの読解力が必要である。


4) キーワードの把握

理解
 キーワードは,筆者の意見の要旨をいくつかの短い言葉に表したものである。キーワードを把握し,それらをつなげることによって,筆者の意見のあらましを把握することができる。キーワードになりやすい言葉は次のようなものがある。 

  1. 題に関連した言葉 
  2. 繰り返される言葉 
  3. 対比的な言葉 
  4. 抽象的な言葉 
言語
 キーワードを考える場合には,語の体系を理解しておく必要がある。 
  1. 題に関連した言葉 
    題に使われている語をより抽象化した概念を表す語(上位語)やより具体化した概念を表す語(下位語),題に使われている語の類義語などに注目する。 
  2. 繰り返される言葉 
    全く同じ語だけでなく,類義語や同一内容を表現している語にも注目する。 
  3. 対比的な言葉 
    題に関連した言葉や繰り返される言葉の対義語に注目する。 
  4. 抽象的な言葉 
    評論には日常あまり使わないような抽象度の高い語が使われている。特によく使われるものは評論用語といってもよい。評論用語は漢字の熟語のことが多い。また,「〜的」「〜性」「〜観」「〜主義」などで表されるものが多い。評論用語を類義語や対義語で対にして整理しておくことも必要である。 

5) 文章構成の把握

理解
 文章構成の型は,結論部分の位置によって次のように分類される。 

  1. 「頭括型」 
    結論が最初にある。 
  2. 「尾括型」 
    結論が最後にある。序論・本論・結論と展開していくことが多く,序論の部分では問題提起をすることが多い。教科書にある評論文は「尾括型」が多い。 
  3. 「双括型」 
    結論が最初と最後にある。 
表現
 自分が文章を書く時の構成について学ぶ。
 
 
3 精読の段階

 2回目は精読で,その段落で筆者は何を述べようとしているかを理解する。そのためには,次の点に留意する。


1) 応答の留意点 
  1. 抜き出して答える場合は,過不足なく抜き出す。 
  2. 理由を答える場合は,答えの最後を「〜から」と答える。 
  3. 自分の意見を述べる場合は,内容が正確にわかりやすく伝わるように,言葉を選び,話を組み立てて,完結した文で表現する。また,他の生徒の意見をよく聞き,自分の意見との共通点と相違点を意識した発言をする。 

2) 冒頭部分の読解

理解
 「尾括型」の評論文の冒頭の段落では,問題提起の部分を探し,この評論文で筆者がどのような問題について考えようとしているのかを把握する。

言語
 問題提起に当たる部分には,次のような特徴がある。 

  1. 明らかに問題を提起する表現 
    「〜について考えていきたい」「〜について疑問を抱いた」など。 
  2. 疑問形による表現 
    「〜だろうか」「〜ではないだろうか」など。 
  3. 理由や根拠を示さない断定的な表現 
    「〜は〜である」「私は〜と考える」など。 同じような表現が繰り返されている場合は,最後の部分や短くまとまった表現の部分を選ぶ。 
表現
 自分が文章を書く時の問題提起の仕方を学ぶ。
3) 段落間関係の読解

理解
 その段落の最初の1,2文に注目して,前の段落との関係について把握する。初めに接続語が使われている場合はその接続詞の役割を理解し,その段落が前の段落にどのように接続しているのかを考える。使われていない場合も接続詞を想定して考える。そして,その段落の内容の方向性を把握する。

言語
 接続詞の種類と用法を理解する。接続語は次のように分類できる。 

  1. 転換 
    新しい話題を出したて話題を変えたり,話題を見る角度を変えたりする。 「ところで・さて・では・そもそも・話は変わるが」など。 
  2. 逆接 
    前の内容を否定したり,前と反対の内容を述べたりする。 「しかし・だが・ところが・でも・けれども・が・しかしながら・もっとも・とはいうものの」など 
  3. 対比 
    2つ以上のものを対比させて違いをきわだたせたり,どちらかを選ばせる。 「あるいは・もしくは・または・それとも・むしろ・それに対して・〜と比べて・Aは〜一方(他方)Bは〜」など 
  4. 順接 
    前の内容を前提や原因として受けて,結論や結果を述べる。 「したがって・だから・ゆえに・それゆえ・すると・そこで・結局」など 
  5. 追加 
    前の内容に別の内容を付け加える。 「また・さらに・しかも・そのうえ・のみならず・そして・あるいは・もう一つ・それに加えて」など 
  6. 換言 
    前の内容を要約したり,別の言葉で言い換えたり,詳しく説明したり,例示や比喩を用いたりする。 「つまり・すなわち・要するに・言い換えれば・というよりも・むしろ・たとえば・いわば・ちょうど・あたかも」など 
  7. 補足 
    前で言い足りなかったことや理由などを補足する。 「ただし・なお・もっとも・もちろん・確かに・なぜなら・というのは・〜から」など 
表現
 自分が文章を書く時の段落のつなぎ方を学ぶ。
4) 段落内容の読解

 各段落の内容については,次のことに留意して読解していく。

理解
  

  1. 段落の初めの1,2文の中心になる,その段落の方向性を示す言葉に注目する。 
  2. 逆接や順接や追加の接続語などに注意して,初めの1,2文の内容に続く論理の展開を把握する。 
  3. 対比の接続語や言い回しに注意して,@で注目した言葉の対義語や対比的な表現があれば注目する。 
  4. 換言や補足の接続語や言い回しなどに注意して,@やAで注目した言葉について,言い換えたり,詳述したり,理由を述べたりしている部分に注目する。その中で特に,短く端的に表現している抽象度の高い言葉に注目する。これがキーワードである。 
  5. 換言の中の例示や比喩の意味を表す接続語や言い回しに注意して,提示されている具体例や比喩に注目する。また,それがCの内容とどのような点でかかわっているかを理解する。 
  6. @〜Dの内容を,「=」や「→」などの記号を使いながら,語と語の関係や論理展開を理解する。 
  7. @〜Dの逆をたどって,キーワードの意味や定義を確認する。 
  8. 対比的な論理展開になっている場合は,その対比点を理解し,筆者はどちらを主張しているのかを理解する。 
  9. キーワードをつなげて,段落の要旨をまとめる。 
言語
 接続語の用法を理解する。特に,次の点に注意する。 
  1. 逆接の接続語 
    一般論を提示し,逆接の接続語でつないで,自説を述べることが多いので,逆接の接続語の後の内容に注目する。 
  2. 対比的な表現 
    対比的な表現には,対比の接続語を用いるもの,対義語を用いるもの,「XはAででなくて(あって),Bである(でない)」というように肯定と否定の表現を組み合わせたものがある。筆者の強調したいのは肯定の方であるから,そちらに注目する。 
  3. 短く端的な表現 
    キーワードになる短く端的な表現は,換言の接続語の中でも「つなり・すなわち・要するに」など要約の意味を表す接続語の後にくることが多い。また,4の言語のd)で述べたような抽象的な言葉に注目する。 
表現
 自分が文章を書く時の,接続語の使い方,対比的な表現の仕方,キーワードの使い方,例示や比喩の効果的な使い方を学ぶ。
5) 論法を理解する

理解
 その評論で使われていた論法を理解する。主な論法には次のようなものがある。 

  1. 演繹法 
    一般的な原理から特殊な具体的事実や現象を推論する方法である。一般的原理と具体的事実がどういう点で重なるかを把握し,具体的事実の中に表れた一般的原理を 理解する。 
  2. 帰納法 
    個々の具体的事実から一般的原理を導き出す方法である。まずいくつかの具体的事実が述べられ,最後に共通する一般的原理(結論的意見)が示される。具体的事実と一般的原理のどこがどのように対応しているかを理解する。 
  3. 三段論法 
    A=B(大前提)とC=A(小前提)から,C=B(結論)を導く。 
  4. 弁証法 
    2つの対立や矛盾する考えをもとに,より高度な考えを生み出す。 
言語
 それぞれの論法で,論理の展開を明確にする表現に注目する。 
  1. 演繹法 
    一般的原理と具体的事実の間は,順接の接続語でつながれていることが多い。 
  2. 帰納法 
    具体的事実と一般的原理の間は,順接の接続語でつながれていることが多い。 
  3. 三段論法 
    小前提と結論の間は,順接の接続語でつながれていることが多い。 
  4. 弁証法 
    2つの対立や矛盾する考えは逆接や対比の接続語でつながれていることが多い。 
表現
 自分が文章を書く時の論法の使い方を学ぶ。
6) 優れた表現を鑑賞する

理解

  1. 比喩 
    あるものの様子や性質を,類似点をもった他のものによって表現する。 
  2. 象徴 
    直接には表現しにくい抽象的なことや精神的な内容などを,具体的な事物を借りて表現する。 
  3. 暗示 
    わざとはっきり書かずにそれとなくほのめかし,読者の想像力にゆだねる。 
  4. 飛躍 
    普通のものの考え方や言い回しでは考えつかないような,突飛なつなげ方をする。 
  5. 省略 
    不必要な繰り返しや,くどい部分を省略し,簡素で力強い余情を含んだ表現をする。 
  6. 逆説 
    一見不合理で常識に反するようでいて,よく考えてみると真理を含んでいる。 
  7. 皮肉 
    わざと真意と反対のことをいう。 
  8. 漸層法 
    段階を追ってたたみかけていき,読者を一段一段高潮した気分に引きずり込み,最後にクライマックスにもっていく。 
  9. 倒置法 
    論理上や文法上の普通の順序を逆転させ,印象を強める。 
  10. 誇張法 
    ものごとを実際より極端に述べる。 
  11. 反復 
    同じ語句や言い回しを繰り返して,文意を強調したり,リズム感を生み出したり,初めの意味させていく。 
言語
 比喩には次のようなものがある。 
  1. 直喩 
    「たとえば・ちょうど・ような・〜ような・〜ごとく」などの言葉を用いて,たとえるものとたとえられるものをつなぐ。 
  2. 隠喩 
    直喩のような言葉を用いないで,直接にたとえるものとたとえられるものをつなぐ。 
  3. 諷喩 
    言おうとするものをわざと隠し,言葉の表面の意味によって真意をとらせる。ことわざや寓話など。 
  4. 声喩 
    音声や動作・状態を感覚的に表現する。擬声語や擬態語。 
  5. 活喩 
    人間以外のものを人間に,無生物を生物にたとえる。擬人法。 
  6. 提喩 
    特殊なものや一部分によって全体を表す。 
表現
 自分が表現する時の参考にする。
 
 
W まとめの段階

1 全体の要約

 字数を指定して,各段落の要約をつなぐ形で,全体を要約させる。


2 討論

 筆者の主張について評価が分かれる場合は,ディベートなどの方法で討論させる。


3 関連図書の紹介

 関連したテーマの図書,同じ筆者の図書などを紹介し,読書を奨励する。次のような指導が可能になる。

1) 対象への接近
  同じ素材や論理を著した別の評論と読み比べる。

2) 筆者への接近
  同じ著者の著した別の評論と読み比べる。

3) 評論ジャンルへの接近
  他のジャンルの作品と読み比べる。

4) 時代への接近
  同時代に書かれた別の評論と読み比べる。


4 論説文を書く

 その評論文のテーマに関連した題材について,その評論文で学習した,構成,キーワードの使い方,具体例の使い方,目的に応じた形式,優れた表現を生かしながら,論説文を書く。

 



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