ヒューマン・リレーションのわーく 2

■ねらい。★留意点

10 1.呼吸法をする。
 ★1学期の継続で、マスターさせる。
2.「気球のわーく」をする。
 ★集中力を高めて、次の作業に入る。
5 3.前回のふりかえりをする。
 (1)ワークをまとめたプリントを配布する。
 (2)各自読ませる。                           


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4.集団性やリーダー性を考える。
 ■前回のグループワークでの自分の果たした役割を思い出しながら、自分の集団性やリーダー性について、チェックシートを使って違う角度から考える。
 (1)「Work3 集団性・リーダー性チェック」を配布する。
 (2)回答の仕方を説明する。
 (3)各自で項目を回答させる。
  ★所々読み上げて補足したり、机間巡視をして回答を促す。
 (4)集計をさせる。
 (5)「Lecture 集団内の役割」を配布する。
 (6)集計した数字を表に記入させる。
 (7)表について説明する。
  Tは人に向かう動き(moving toward people)、Aは人に反発する動き(moving against people)、Iは人から離れる動き(moving away from people)を表します。また、aは好ましい対人関係(good)、gは好ましくない人間関係(poor)を表します。
 (8)各自の集団性を考える。
  ★何人かに発表させ、それを例にしてみんなで考える。
  ★前回のグループワークでの結果と比較させる。
 (9)リーダー性の表に座標をとる。
  ★Tg-Tpを縦軸に、Ag-Ap横軸に目盛を取り、交差したところに点を打つ。
 (10)それぞれの機能とリーダーのタイプを説明する。
 (11)各自のリーダー性を考える。
  ★手を挙げさせて集計して、このグループの傾向を考える。
  ★前回のグループワークでの結果と比較させる。


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Lesson2 ボディ・ランゲージ
■何気ない仕種から、人間関係を読み取る練習をする。「コミュニケーションのわーく」でした「表情を読む」の続編である。
5.身体言語を読む。
 (1)「Work4 ボディ・ランゲージを読む」を配布する。
 (2)を回答させる。
  ★それぞれの写真のポイントを説明しながら、机間巡視をする。
 (3)「Lecture ボディ・ランゲージの解読」を配布する。
  ★解説を読みながら、人間関係に表れる身体言語を考える。
  ★さらに、日常的なことにも考えを広げる。
  ★ここで休憩を入れる。

6.イメージボールをする。
 (1)全員で丸く円形になる。
 (2)ボールを回させる。
 (3)実際のボールを使わないで、目に見えないボールを回す。

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10
Lesson2 ソーシャルサポート
7.自分の人間関係を考える。
 (1)「Work5 人間関係マップ」を配布する。
 (2)関係している10人を選ばせる。
 (3)それぞれの人について、当てはまる項目を選ばせる。
 (4)ふさわしいイメージを書かせる。
 (5)選んだ人物を配置する。
  ★色鉛筆を使ってイメージ通りの色で書かせる。
 (6)人物を線で結んだり囲んだりさせる。
 (7)「lesson ソーシャル・サポート」を配布する。
 (8)ソーシャルサポートについて説明する。
  ★心理的なサポートについて説明する。
  ★対人関係の分類図で、さまざまな関係について説明する。
  ★「Work5 人間関係マップ」の親子関係、友人関係について補足する。
 (9)自分の人間関係マップについて感想を書かせる。
10 8.ふりかえりシートを書かせる。
 ★最後に教師も今日の授業について自己開示をする。

生徒の評価

10
1.集団性やリーダー性が理解できたか
2.ボディ・ランゲージが理解できたか
3.自分の人間関係が理解できたか。 
4.今日の授業の満足度。

生徒の感想
1)僕は人を見る目が無いようだ。
2)自分の周りの人がどのくらい自分に関係があるとか、どれだけ親しみを持っているとかわかってよかった。どうでもいい人はやっぱりどうでもよかった。
3)人間にはいろいろある。頼りにしたい人、好きな人、嫌いな人、微妙な人。今日の授業で人の大切さがわかったように思えました。
4)リーダー性はあるけど、それを発揮できてないように思う。もう少し前に出て、リーダー性を確かめたい。
5)自分の社交性がわかってよかった。ボディ・ランゲージは全然わからなかった。僕はあまり社交的でないので、それが原因なのかもしれない。
6)ボディ・ランゲージは、人との距離、表情、仕種などで人間関係がわかった。
7)ボディ・ランゲージは何となく感じでわかった。人間関係は下の方が多かったのはショックだった。
8)自分の集団性がわかった。ボディ・ランゲージは写真だけで読み取るのは難しい。
9)ボディ・ランゲージから人間関係がわかってすごいと思った。
10)集団性・リーダー性は心理テスト形式で面白くて、結果も自分に結構当てはまっていてびっくりした。人間関係は自分の周りにいる人が理解できたし発見できた。
11)集団内の役割はあまり当たっていなかった。ボディ・ランゲージはどういう関係なのかあまりわからなかった。
12)ボディ・ランゲージは一見何の変哲もないように思ったけど、観察すると微妙な距離感があったりした。写真だけでもその人との関係がわかってしまうのかとびっくりした。
13)自分のどっちつかずの性格がよく分かった。人の上に立つよりも、縁の下の力持ちになれたらいいなぁと思いました。
14)ボディ・ランゲージは意外とわからなかったので楽しかった。

教師の感想
 残暑厳しき折り、しかも文化祭明けという最悪のコンディションの中、授業をしました。生徒の感想を見ると、なかなかの満足度。よく頑張ってくれたと思います。
 久々の呼吸法、大人の研修会で好評だった気球のワーク、落ち着かない中でやったせいか、イマイチというかイマサンくらいの出来でした。「集団性・リーダー性チェック」も集中しないまま展開しましたが、「ボディ・ランゲージ」に来て、ようやく生徒の気持ちが集中し始めました。1時間のメニューとしては多いのですが、集中力の持続時間を考えると、このぐらいのテンポの展開が必要です。
 2時間目の初めは、「イメージ・ボール」をしました。暑い中ですが体を動かすことは心も動かすことになります。実際のボールで十分感触を確かめて、ボールなしでイメージのワークに入りましたが、生徒はボールがある以上に自由にキャッチボールをしてくれました。すごいなぁと感動しました。その後、メインの「人間関係マップ」ですが、もう少しじっくり時間が欲しかったです。それだけ生徒は考えてくれました。もう少し時間があったらもっと深く考えてくれただろうと思うと残念です。このワークは我ながらスグレモノだと思いました。

参考文献
『自分さがしの心理学』川瀬正裕・松本真理子(ナカニシヤ出版)1993
『生徒支援の教育心理学』前原武子(北大路書房)2002
『手にとるように心理学がわかる本』渋谷昌三(かんき出版)1999
『ボディ・ランゲージ解読法』D・アーチャー/工藤力・市村英次訳(誠信書房)1988
『楽しく学ぶこころのワークブック』窪内節子(学術図書出版社)1997
『学校ソーシャルワーク入門』門田光司(中央法規)2002
『人間関係の心理学ハンディブック』吉森護(北大路書房)1991



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