第1号
学習方法についての自己評定 学習とは丸暗記すればいいものだと考えるか、もっと意味の理解を重視するやり方をとるか。自分の学習についてもっている考え方、学習方法を少し見直してみましょう。 次にあげる学習のしかたや考え方について,自分によくあてはまるものには5点、まったくあてはまらないものには1点で,l点きざみの点数を( )の中につけてください。 集計のとき、*のついた項目は1〜5点を5〜1点に反転してから足し合わせ、6で割って尺度ごとに平均を出します。 ■失敗に対する柔軟性(平均 点) @ 思ったようにいかないとき,がんばってなんとかしようとするほうだ ( ) A 失敗をくりかえしながら,だんだん完全なものにしていけばいいと思う ( ) B 思ったようにいかないときは,その原因をつきとめようとする ( ) C*間違いをすると,はずがしいような気になる ( ) D*うまくいきそうもないと感じると,すぐやる気がなくなってしまう ( ) E*失敗すると,すぐにがっかりしてしまうほうだ ( ) ■思考過程の重視(平均 点) @ 答えだけでなく,考え方が含っていたかが大切だと思う ( ) A ある問題が解けたあとでも,別の解き方をさがしてみることがある ( ) B テストでできなかった問題は,あとからでも解き方を知りたい ( ) C*なぜそうなるのかわからなくても,答えが合っていればいいと思う ( ) D*テストでは,とちゅうの考え方より,答えが合っていたかが気になる ( ) E*自分で解き方をいろいろ考えるのは、めんどうくさいと思う ( ) ■方略志向(平均 点) @ 勉強のしかたをいろいろ工夫してみるのが好きだ ( ) A 成功した人の勉強のしかたに興味がある ( ) B テストの成績が悪かった時,勉強の量よりも方法を見直してみる ( ) C*勉強の方法を変えても、効果はたいして変わらないと思う ( ) D*学習方法を変えるのはめんどうだ ( ) E*成績を上げるには,とにかく努力してたくさん勉強するしかない ( ) ■意味理解志向(平均 点) @ ただ暗記するのではなく,理解しておぼえるように心がけている ( ) A 習ったことどうしの関連をつかむようにしている ( ) B 図や表で整理しながら勉強する ( ) C*数学の勉強では,公式をおぼえることが大切だと思う ( ) D*同じパターンの問題を何回もやって慣れるようにする ( ) E*なぜそうなるかはあまり考えず、暗記してしまうことが多い ( ) 失敗に対する柔軟性 学習に失敗というのはつきものです。失敗するとそれだけでがっかりしてしまうより、失敗は成功の元というふうに柔軟に考えたいものです。なぜできなかったのか、なぜわからなかったかを考えると次に生かせます。 思考過程の重視 「答えだけではなく、考え方が合っていたかどうかが大切だと思う」 「ある問題が解けたあとでも、別の解き方をさがしてみることがある」 「テストでできなかった問題は、あとがらでも解き方を知りたい」 要するに結果が合っていたかまちがっていたか、点数が何点だったかということだけではなくて、「考えるプロセスが大事である」「考えること自体がおもしろい」というふうに感じているかどうかです。結果だけを見ていると、結果さえもよくならないということが、勉強ではよくあることだと思います。結果をよくしようとだけ思うよりは、どうやって結果に至るまでの考え方とか解き方を重視するかということです。 これはスポーツでもまったく同じです。勝ち負けはもちろん大事ですが、それだけを考えて一喜一憂している人はいません。ふだんの練習が、どれくらいきちんと、しかもある意味では楽しんでできるかどうかということが、長くスポーツの世界でやっていけることだと思います。すると、結果も自然とよくなってきます。 方略志向 勉強のしかたというのは人によってずいぶん違います。最終的には自分に合ったやり方を自分で決めていくしかないわけです。ただ、一つのやり方だけでただやっているのではなく、いろんなやり方があることを知って、できればそこから自分のやり方を見つけていこうという姿勢をぜひもってほしいと思います。 たとえば、「一生懸命勉強をやっているんだけれども、効果が上がらない」という人たちに、普段どういうことに注意しているかを聞くと、勉強の時間とか解く題数のことが多い。何時間勉強するかという時間に比例して成績は上がるものだというふうに漠然と思っている。もちろん時間があまりにも少ないとどうしようもないですが、時間をかければかけるほどいいかというと、決してそんなわけでもありません。テストの成績が悪かったとき、勉強の量よりも方法をみなおしてみることも必要です。 意味理解志向 何か出てきたときに、「さあ、何回も繰り返して覚えよう」というのではなくて、そこで意味していることを理解しようというような姿勢をどれくらいもつているかということがポイントです。 英単語を覚えるなんていうのはものすごく単純な学習に見えますが、ただのくり返しよりは、もっと単語の間の関係をつかむとか、その単語がどんな文脈で使われるのかを理解するとか、単語の成り立ちを知るとか、そういうことをやっているとむしろなかなか忘れないということがあります。例えば、presentがあって、presentationがあって、そして「もう一度」という意味のreがついてrepresentationになる。これはひとつの理解のしかたです。 自分が一生懸命やっているにもかかわらず、どうも効果が出ないということがあるかと思います。もし「もっとほかのやり方のほうが効果があるんじゃないか」「もっとほかのやり方のほうが楽しいんじゃないか」というような気がしたときは、自分がどの傾向が強いのか弱いのかを考えて、少し自分の勉強のしかたを考え直してみるひとつのきっかけにしてください。 |
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