「国語表現」をふりかえって

長い1年でした。作文教育と、心の教育を並行して授業してみました。私も教師生活二十二年、初めての試みでした。毎時間毎時間手探りの連続でした。私の説明不足で、何のためにこんなことをするのかという疑問もあったと思いまが、最後までつき合ってもらって感謝しています。最後に、1年間を振り返ってください。今後の貴重な参考資料にします。(  )の中に10点満点で点数を書いてください。最後に、良かったもの悪かったもの含めて、裏面にできるだけ多くの感想を書いてください。

1.作文の時間
提示された文をつなぎ合わせて意見文を書いたり、長い文章を、選択肢の要約の中からいくつか選んでつなぎ合わせて要約文を書いたり、選択肢なしに自分の力で要約文を書いたり、構成や材料や書き出しなどのヒントを手がかりに意見文を書いたりしました。

10 平均
7.4

2.出会いのワーク
4月19日
第1回は、出会いのワーク。教師に対する一問一答、自由歩き、握手、バースデーライン、インタビュー、他己紹介などなど。生徒のふりかえりでは、こんな楽しい授業は初めて、2時間がアッという間に・・・、とりあえず絶賛の嵐でした。

10 平均
7.6

3.私を知るワーク
4月26日
2回目の授業は、自己紹介・・・では芸がないので、「私を語る」。1分間で自分を語るのに最もふさわしい話題で語る。聞き手は、評価すると同時に、話し手の印象を54の選択肢から選ぶ。ただ、自己紹介するだけでなく、返って来るものがあるので楽しさも倍増です。
5月10日
3回目の授業は、交流分析のエゴグラムを使って自己理解のワーク。「エゴグラム」「早見表」「自己改造シート」などのワークシートを駆使して、誰でもが出来る授業を試みる。
5月17日
前回の交流分析を引き続きやるのですが、前回が理性で自分に迫ったとすれば、今回は感性で自分に迫る。イメージワークを使って、自分に気づきます。「小川の散歩」「自我構造を味わう」「物になる」。生徒はこんな授業は初めてだと感動してくれました。疲れた!

10 平均
7.7

4.やりとりを理解するワーク
5月24
またまた、交流分析。自我構造分析で自己理解をした後は、コミュニケーションを理解するやりとり分析。いろいろな小道具を使って盛り上げます。次回に続く。
5月31日
またまたまた、交流分析。またまたやりとり分析。グループでやりとりの例を考えさせます。少々行き詰まりを感じています。難しさを痛感しながらも、次回にも続く。
6月7日
やっと交流分析の最終回、実演の時間。各グループで考えたやりとりの例を椅子とぬいぐるみを使って実演させます。そして、交流分析のストローク・時間の構造化・ゲーム分析・基本的態度のまとめをします。

10 平均
6.3

5.アサーショントレーニング
6月14日
新シリーズ突入。今度はアサーション・トレーニング、つまり自己主張訓練のこと。第一回は起死回生のゲーム、「バス待ってくれない」。予想通り、楽しくてためになる授業ができました。
6月21日
アサーションとは何かについて学習する。チェックリスト、ワークシート、ケースシートなど様々なプリントを使って、自分のアサーション度をチェックしたり、理論学習をしたり、ケーススタディをしたり。ワークと理論学習のほどよい調和を追求するのだが・・・。
6月28日
第3弾は、ロールプレイ。7種類のシナリオを用意して万全の体制。甲斐があって、生徒も熱心に取り組んでくれました。楽しいという感想が多かった。教訓は、「労を惜しまず」。
7月15日
テスト返しのショートプログラム。心残りの論理療法に挑戦。「思い込み度チェック」はことのほか好評でした。これで1学期も本当におしまいです。

10 平均
7.9

6.カウンセリング実習
9月6日
2学期のワークは、人の話を聴くカウンセリング超入門。初回は、カウンセラー適性チェックをしながら、カウンセリングとは何か、カウンセリングには何が必要かを考えます。
9月13日
いよいよ実習。最初は、できるだけ言葉を使わない「かかわり技法」から。実習の難しさにいきなり直面。
9月20日
技法の2つめは、「繰り返し技法」。クライエントの話を正確に聴いて、焦点づけをして、クライエントの言葉を使って返すという実習です。
10月4日
技法の3つめは、クライエントの感情に焦点を当ててカウンセラーの言葉に置き換える「言い換え技法」です。カード式BS法を使って生徒の興味関心を引きました。
10月18日
技法の4つめ、最後の技法は、「質問技法」です。カウンセリングの基本はクライエントの話を傾聴することですが、どうしても質問したいときの質問の仕方についてです。日常のコミュニケーションにも役立ちます。
10月25日
今まで学習した技法を総合してロールプレイをします。シナリオを10用意しました。

10 平均
7.0

7.ネイチャーゲーム
9月27日
気分転換で、近くの醍醐寺へ行って、ネイチャーゲームの「わたしの木」をやりました。

10 平均
7.5

8.MY  LIFE
11月1日
新シリーズ「MY LIFE〜自分史を書く〜」の1回目は、生まれた日の新聞を見たり、社会年表から社会的な出来事を抜き出したり、個人年表を完成して行きます。
11月8日
今回の仕掛けは、「life simulation」。アンケートや心理テストなどをしながら、就職、結婚、出産・育児、中年期、老年期、これからの人生をシュミレーションしてみます。
11月22日
今回の仕掛けは、「LIFE R.P.G.」。サイコロと価値観の選択によって進めていく人生ゲームです。
11月29日〜
今回は仕掛けなし。ひたすら作業です。見るべきものはありませんので。

10 平均
8.4

生徒の感想

▼私を知るとかカウンセリングは遊び感覚でやりながら得るものがあったし、新しい発見も学ぶべきことも知ってよかった。マイライフは、自分を知ることもできるし残す意味でも大切だと思う。
▼自分史を書くのは小さいころ自分がどんなんだったかなど、いろいろなことが分かったのでやってよかったと思う。こうして振り返ってみたら、本当にいろんなことをしたと思う。カウンセリングは人の気持ちとかを分からなあかんし大変やっと思う。また自分のことをみんなの前で話したのは恥ずかしかった。
▼アサーション、コミュニケーションの授業は確かに難しいなあと思ったけれど、プラスになるものだからいいと思います。班で楽しく学べたし、とても勉強になった。カウンセリングの実習がとても印象的だった。クライエントの話のワインとをつかむのが難しかったけど、これから先絶対必要なことになってくるだろうし、私自身会話が下手だから、少し会話上手になれた気がしてとてもよかった。国語表現の授業が日常生活の中で必要でどこか基礎的なことを多く学んだような気がする。自己分析にしても、この時期、なんか人生の第1回目の折り返し地点時のような気がするから、そういう時にこういうことを取り入れてもらえて、今までの自分とこれから自分を見直すよい機会を与えてもらえたと思います。
▼自分の駄目なところが知れたこと、そこを治す方法を知ったこと、意識して話をすることがどんなに難しいかなどたくさん自分のためになることを学べたと思う。私はカウンセラーみたいなのができる人間に将来なりたいと思っているので、すごく難しさを知れたのがよかった。誕生月順に並んだり、変なテープを聴いたり、文を手掛かりに地図を書いたり、先生の授業はめちゃ楽しかったです。
▼おかげで今じゃ手紙や文字を書くのが好きになり、自分の意見もできるだけ聴いてもらうといるようになりました。友達からの悩みを受けたとき、1度習ったカウンセリングの授業を思い出し、ちょっとカッコつけて相談を受けたこともありました。カウンセリングから習ったことは、人の意見を心から聞くということでした。カッコつけるといっても、相手の言葉や表情も常に見聞きしておかないとカッコつけられないから。それにもうひとつ教わったことは、人と接することがもっと好きになったことでした。自分や人の意見も言ったり聞いたりしているうちに、次第に友達も増え、この1年でたくさんのいい友達ができました。
▼「私を知る」が自分を出せる機会ができてよかったと思います。普段限定の人としか自分も語れないのにみんなの前で方出て、新しい自分を発見できたと思います。最後にやったマイライフがやりがいがありました。自分を見つめ直すことができ、夢や思いを何の偽りもなく書けたいような気がします。
▼はじめマイライフを書いているとき、もう面倒くさい、しようがなかったです。けれど、今、書き終えて自分の過去や将来について考えることもできたし、こういう形で書き残すことができて将来の私にとってとても大切なものになると思うので書いてよかったと思います。
▼私は人見知りがとても激しいので、なかなかなじめませんでした。だから初めの方の出会いのワークは全然面白くなく、2時間がとても長く感じられました。その後も「私を知る」はワークとか私にとって面白くない授業が続きました。てもこのころから仲の良い友達と同じ班になれるようになったので、ても楽しくなってきました。私にとっては、内容がどうというより、回りの人たちが楽しさの基準になりました。でも内容的に1番面白かったのはカウンセリング実習とネイチャーゲームでした。
▼自分史を書くというのは、時間が短くて大変だったけど、書いてよかったと思います。あんまりいっぱい書くことができなかったけど、自分にとって思い出になるものができました。私は自分私だけでなく「1日日記」というのが作りたかったです。1日1日あったことを一言ずつ書いて行くものです。こちらの方が大変だと思うけど、自分史を書いていて思いました。



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