フレンドサポート&社長ゲーム

 前回は自己主張、話し手としてのトレーニングでした。今回は反対の、聞き手としてのトレーニング、フレンドサポートをする。ピアサポートというより、友だち同士、対等な立場で交替しながら、悩みを話したり聞いたりする。その後、会社の仕組みを体験するシミュレーションゲーム「社長ゲーム」をする。

1.前回のふりかえりをする。【5分】
 《ねらい》前回の全員の感想を掲載し、他のメンバーが何を感じ考えていたかを知る。

2.フレンドサポートの概要について説明する。【10分】
 《ねらい》友だちの悩みの聴き方について理解する。
 1)『フレンドサポードレベルチェック』を配布する。
 2)回答させ、集計させる。悩みを聴くレベルについて説明する。
 3)『フレンドサポート・センスチェック』を配布する。
 4)回答させ、集計させる。悩みを聴くセンスについてチェックする。
 5)『フレンドサポートのポイント』を配布する。
 6)フレンドサポートとは何か、レベル、マインド・禁止事項について説明する。

3.フレンドサポートのスキルについて説明する。【10分】
 1)『フレンドサポート・スキル』『基本技法』『積極技法』を配布する。
 2)技法の基本構造を説明する。
 3)基本技法を説明する。
 4)質問技法と積極技法を説明する。

4.ロールプレイをする。【25分】
 1)2列に座る。
 2)オープンカット側が相談者、廊下側がサポーター。
 3)悩みリストを3つ掲示する。
 4)相談者は、3つの中から選び、内容を膨らませながら相談する。
 5)サポーターはスキルを使って聴く。3分間。
 6)交代してする。
 7)相手を代えてする。

5.社長ゲームをする。【45分】
 1)『社長ゲーム』を配布する。                            
2)ねらいを説明する。
・組織のチームの中で、協力して仕事を達成するとはどういうことか。
・チームで課題を達成するために、情報がどのように伝達され、共有されるか。
・リーダーのあり方が部下に与える影響を考える。
・組織における立場の違いと、チームワークについて考える。
3)チーム内の役割について説明する。
 ・社長1人(A)、部長2人(BC)、部下2人(DEF)を決める。
4)座り方を指示する。
        部長(B)  部下(D)  部下(F)
   社長(A)
        部長(C)  部下(E)
5)ルールを説明する。
・ルールは封筒に入っている指示書の中に書いてある。
・伝達は隣同士しかできない。
・社長は部長と、部長は社長と部下と、部下は部長と。部下が二人いる時はFはDと。
・社長は部下と直接伝達できない。
・作業は無言でする。伝達は封筒に入っているメモ用紙を使用する。メモには何を書いてもよ い。
6)封筒を社長に取りに来させる。
7)ゲームを開始する。
8)ふりかえりシートを配布する。
9)ポイントを説明する。
1)課題は共有できたか。
 ・課題(カードを4枚揃えること)と社長しか知らない。
 ・社長は、全員が知っていると思い込んでいなかったか。
2)情報は共有できたか。
 ・指示書は、社長と部長や部下では内容が違う。
 ・カードは何種類あるのか、何枚あるのか、誰が持っているのか。
3)役割を果たしたか。
 ・組織には上下関係がある。
 ・社長は、最高責任者として、課題達成のためにどんな指示を出したか
 ・部長は、中間管理職として、社長の意向を理解し、部下に指示を出したか。
 ・部下は、上司の指示を的確に理解し実行したか。
 ・部下は、課題がわからないと勤労意欲(モラール)は低下する。
 ・部下は、上司の指示を待つだけでなく、自分から問いかけたか。
4)コミュニケーションの質はどうだったか。
 ・無言の作業は、最近はコンピュータのメールのやりとりで仕事をすることと同じである。
 ・指示は的確に出されたか。
 ・指示されるだけでなく、分からない指示には質問したか。
 ・一方向ではなく、双方向のコミュニケーションだったか。
 ・メモに、情報だけでなく、励ましなどの感情があったか。
10)記入させる。
11)書いたことを交流する。

6.この授業のふりかえりをする。【5分】



 
みんなの声 〜フレンドサポート&社長ゲーム〜  1月18日
 
ヌ初めにしたフレンドサポートでは真面目に話を聞いてくれてうれしかった。社長ゲームは社長は結果に満足していなかったみたいだけど十分できていたと思う。模擬店配置図は最初意味がわからなかったけれど、みんなで落ち着いてやからうまく出てよかった。
ネ社長ゲームで、無言でやることが難しかった。メモだけが頼りなのが初めてだったのでどうなるかと思ったけれど、無事にできてよかった。
ノ社長ゲームは難しかった。
ハしなくてはならないこと等を共有しなくてはいけなくて文字だけでの会話は辛かった。
ヒ社長ゲームは何をやっているのか初めわからなかったけど、だんだんわかってきた。フレンドサポートは悩みがないから困った。模擬店配置図は前にもやった感じで楽しくて今回もなかなか楽しかった。
フフレンドサポートは楽しかった。カウンセラーは興味があるから面白かった。社長ゲームは最初全くわからなくてつまらなかったけれど、最後は理解して少し働けたのでよかった。
ヘ今日はフレンドサポートをしたり、社長になったりいろいろな経験ができた。スムーズにはいかなかったけれど少し心残り。人間は面白いと思った。こういう遊びはまたしたいと思う。あと1回全力で遊びます。
ホ何をしていいかわからなかったけど達成できてよかった。
マ最初はちょっとわからなかったけれど、でも指示がきたらよくわかったし、メモのやりとりも面白かった。フレンドサポートもガチの悩みを相談したけれど、みんなちゃんと聞いてくれたし最後は面白かった。
ミいろいろなことができて楽しかった。でも何に関しても言わないとわからないなと思った。
ム末吉株式会社、何とか倒産の危機を乗り越えた。

教師の感想
フレンドサポートは、さすがこの講座のメンバーだけあって、うなずき、相づちなど、真剣に聞いていた。相談する方も納得しながら真剣に話していた。学校全体がこんな雰囲気だったらいいのになァと眺めていた。社長ゲームは、会社の縮図だ。社長だけが課題を認識していて、社員は何も知らない。そういうことは実際の会社ではよくあることだ。課題を共有してこそ、課題が解決するのである。メモはもどかしかったと思う。話せばわかることをいちいち文にして伝えなければならない。しかも、うまく伝わらない。しかし、実際の会社ではメールでやりとりをすることが多い。だから、同じことが起こる。そんなことを疑似体験してもらえれば、このゲームのねらいは達成できたことになると思います。



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