ミニディベート&月面軟着陸

 前回はチェーントークやサークルボールで盛り上がった。アクティブトーキングの実習ができた。今回は、話すのに必要な声のトレーニングをする。アクティブリスニングを学習する。その後で、アクション系の協力ゲームをする。
 今までのゲームでも十分コミュニケーションを取ってきたわけだが、今回は特化したトレーニングの第1回目になる。コミュニケーションといっても言葉を使ったものだけでなく、無言だけれども感じる部分がある。まずはサークルボールや無言共同絵画で非言語コミュニケーションの体験をする。言葉を使わなくても意志が通じ合う、言葉を使わない方がかえって細かな気遣いが必要であることを体験する。その後で、チェーントークで言語を使ったコミュニケーションを体験し、アクティブトーキングやアクティブリスニングのスキルを教え、アンゲームで話し手と聞き手を意識したコミュニケーションを体験する。

1.前回のふりかえりをする。【5分】
 《ねらい》前回の全員の感想を掲載し、他のメンバーが何を感じ考えていたかを知る。
 1)『みんなの声』を配布し、読ませる。特に、下線部に注意させる。
  ・発声練習はカラオケのためにしてみようかなと思った。
  ・揃った時は嬉しかったしスッキリした。
  ・パズルはめっちゃイライラしたけれど完成したし楽しかった。細かくしてやった時は特に燃   えた。

2.ミニディベートをする。
 《ねらい》自分の意見をしっかり持ち、相手にわかりやすく、簡潔に伝える。
      相手の意見をしっかり聞いて、問題点を探る。
      相手の意見を踏まえて、自分の意見を主張する。
 1)ディベートのテーマを示す。
 2)3つのチームに分ける。
 3)賛成派、反対派、ジャッジのチームを決める。
 4)テーマは、
  1回目は、「学校への携帯電話の持ち込みの禁止について」
  2回目は、「原子力発電所の廃止について」
  3回目は、生徒に聞いたところ、「消費税を上げることについて」
 5)立論のための作戦を立てる。【5分】
 6)ディベートをする。【10分】
  1)賛成派→反対派の順で立論する。
  2)反論する。
  3)総括をする。
 7)ジャッジが判定を下す。
 8)テーマを変えて、あと2回する。
  ・すべてのチームが、賛成派、反対派、ジャッジを体験する。
3.月面軟着陸をする。【30分】
 1)同じ5人組で行う。
 2)輪ゴム2個と紐4本を配り、アームを作る。
 3)大小のコップを配布する。小は口を上に、大は口をしたに伏せて置く。
  小コップはロケット、大コップは月のクレーターである。
 4)4人で紐の端を持って輪ゴムを広げ、小コップを挟んで、再び閉じ、コップを大コップに乗せ  る。無言でする。
 5)小コップの矢印が、大コップの目盛りにあうように回転させる。無言でする。
 6)小コップを配布し、大コップと同じように伏せて置く。小さなクレーターである。
 7)同じ要領で、ロケットをアームで挟み、小クレーターの上に着陸させる。
  最初は無言で、できなければ言葉をかけてよい。
 8)ロケットの中にマジックを入れ、同じ要領で着陸させる。マジックは人である。
  最初は無言で、できなければ言葉をかけてよい。
 9)8人組になり、大コップから挑戦する。
  最初は無言で、できなければ言葉をかけてよい。
 10)ふりかえる。

4.この授業のふりかえりをする。【5分】


 
みんなの声 〜ミニディベート&月面軟着陸〜  12月14日
 
ヌミニディベートは話し合いの内容が難しくてよくわからなかった。ニュースとか全く見ないから意見は書けるけれど反対されても意味がわからなかった。月面軟着陸は人が乗ってからできなくなりちょっとイライラしてしまった。でも楽しかった。
ネディベートで自分の意見と反対側に立たないといけない時、何の意見を述べたらいいかわからなかった。月面軟着陸は少し気の緩みですぐに倒れるし本当に難しかった。
ノ月面軟着陸ははじめはできたけれど、一番最後のができなくて少しイライラした。
ハ討論するには話術とか身振り手振りも大事だけれど、知識も必要だなと思った。いっぱい頭を使った。
ヒ意見を言ったり言われた意見に反応したり、あまり進んですることはなかったけれど何となくできてよかった。
フ月面何着陸は成功しなくてイライラした。ディベートはみんなそれぞれ自分の意見をしっかり言えていたと思う。いろいろ学べた。
ヘディベートは自分の意見をいっぱい言えるし、めっちゃ楽しかった。月面軟着陸はストレスが短時間でめっちゃたまって疲れた。
ホディベートはお互い話し合えてよかった。やはりすべてのことに反対と賛成があり、メリットデメリットとして物事は成り立っているんだと思った。月面軟着陸は後味が悪かった。またトライしたい。疲れた。
マディベートでは何もできなかった。月面軟着陸はイライラしたし、成功させたかった。
ミ月面軟着陸はめっちゃイライラした。もとできそうなのをやって欲しかった。今日はほんまにイライラした。
教師の感想
 この講座ならディベートは盛り上がるだろうと思っていたが、期待通り素晴らしい議論が闘わされた。さすが高校生、新聞等を読んでいて、多くの情報持っていた。議論もかみ合っていたし、より深く考えることができた。休み時間になっても議論が途絶えなかったのは、本当に熱くなって議論した結果だったと思う。3回目のテーマについても、消費税が出てくるとは驚いた。みんなの社会的な関心の高さを知ってうれしかった。月面軟着陸は、非常にデリケートなゲームである。5人の微妙なバランスが必要で、非常に集中力と緊張感が要求される。社会に出て非常に難しい問題に組む時はこんな感じになるのだろう。一人一人の力の入れ具合が成功に結びつく。できれば、達成感を味わって終わりたかった。でも、途中で投げださないで最後までトライした姿はきっとこれからの人生で何かの時に役に立つだろう。



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