貿易ゲームneo



一 日時  平成二三年一一月九日(水)第五六限 一三時一五分〜一五時〇五分
二 対象  第三学年I類文系 実践的表現講座 男子二人 女子九人
               身近な社会   男子十人 女子九人
三 場所  多目的教室
四 単元名 貿易ゲームneo
五 単元目標   国際社会の抱える経済的不平等と経済活動における自己の役割について体験的に理解させる。
六 単元について
(1)教材観 貿易ゲームは開発教育・国際理解教育の定番教材である。ねらいは、不平等な条件のもとで自由貿易がどのような結果を生み出すかを体験し、発展途上国の人々の立場を共感的に理解する。これは「身近な社会」のテーマとしては適切である。これを「実践的表現講座」の教材として使用する際に、観点を少し変えてみた。「実践的表現講座」では、キャリアを意識しながらどのような自己表現をするかを課題にしてきた。貿易ゲームでは経済の仕組みをシミュレートする物であると同時に、生産過程における様々な役割も体験できる。そこに注目し、製造や研究や営業や経理等の職種においてどのような能力か必要か、そこではどのような表現が要求されるかを体験しながら学習する。前期にした生徒もいるので、今回はより難度を増した。
(2)生徒観 比較的学習意欲もあり、理解力もある。ただ、集中力や持続力に欠ける所のある生徒である。まもなく社会に出ていく生徒たちであるが、社会や仕組みや経済の仕組みについては頭では理解しているかもしれないが実感の乏しい生徒が多い。その生徒たちにゲーム感覚でそれらを体験学習させる。普段は別々の講座で学習しているが、前期にも同じ貿易ゲームでコラボレーションした。その時の生徒も含まれている。その生徒たちがさらにどのような工夫をするのかも注目される。
(3)指導観 できるだけ生徒の自主的な取り組みに任せる。刻々変わる与えられた状況の中でどのように対処するのか体験させ、各人の気づきを期待する。
七 単元の評価基準
関心・意欲・態度
思考・判断     技能・表現     知識・理解    
意欲を持って主体的に参加したか。

与えられた条件の中でどれだけ工夫したか。        与えられた道具と差医療をいかに活用するか。       経済的不平等と経済の仕組みの関係を理解できたか。   
八 本時の展開

学習活動       教師の指示と生徒の活動          評価   
5分
1)ねらいの確認
1)貿易ゲームのねらいを説明する。
 *2回目の人もいるが、初めての人もいるので留意する。
・ゲームのねらいを理解できたか
15分



2)グループ分け
1)トランプを引かせる。
2)ダイヤ、ハート、スペード、クローバーの順で、数字の小さいもの順に並ばせる。
3)前から、3人ずつはABチーム、5人ずつはCDチーム、7人ずつはEFチームにする。
4)場所を指定して座らせる。
・ルールを理解し守れたか   
5分 3)ゲームの準備


1)チームごとに封筒を渡す。
 *封筒には、指示書と道具や紙が入っている。道具や紙はチームによって差がある
2)3分間、作戦会議の時間をとる。
・ゲームの仕組みを理解できたか
50分 4)ゲームをする。   1)ゲームを始める。
2)15分後に、各国に極秘情報を渡す。
3)状況を見ながら、供給過多による価格の変動を伝える。
4)30分後に、各国の人件費をに変更する。
 ABは1000$、CDは500$、EFは300$*休み時間は、すべての活動を休止させる。
5)50分後にゲームをやめる。
6)金額を集計する。
・ゲームに主体的に取り組めたか・与えられた条件の中でどれだけ工夫できたか
15分 5)ふりかえり
1)「ふりかえりシート」を配布する。
2)記入させる。
3)記入したことを交流させる。
4)全体で発表させる。          
自分の役割を振り返れたか。  
10分 6)解説をする     1)「貿易ゲーム(経済)の仕組み」を配布する。
2)ゲームの仕組みと経済の仕組みを説明する
ゲームを通じて経済の仕組みを理解できたか。   

 

 
みんなの声 〜貿易ゲームneo〜  11月9日
 
ヌ戦略や独占など様々に考えを巡らせて作ることに集中できた。
ネ楽しかった。またこんなゲームをしたいと思った
ノ前やった時より全然楽しかったし、いっぱい作れたと思う。一番後ろでなくてよかったけれど、できれば一番前がよかったと思った。でも楽しかったし、お金をいっぱいもらえたからいい。詐欺に騙された。
ハ色を塗るのが大変だった。時間が経つにつれて焦ったけど楽しかった。
ヒ貿易ゲームは互いが得にならなければ成立しないのでとても難しい。物価の上昇等、得な人と損な人とではこんなに差が出るんだなと思った。本当の貿易でも偽物が出回ったりするけど、これも身近に感じることができた。とても面白かった。当の被害者は全く面白くないと思うけど。
フみんなでワイワイして楽しかった。色を塗り間違えたりしたけれど班の人がカバーしてくれてうまくいってよかったです。班の人がそれぞれ協力して最後まで頑張ったから一位になれたんだと思います。協力するって大事だなとわかりました。
ヘもっと早い段階でいろいろな挑戦をしておけばよかったなと思った。けれどもめっちゃ考えていろんな事をしたから結構充実したと思う。
ホ自分の国で必死に頑張ったけれど技術がない分どんなに作ってもおこずかい程度で厳しさを知った。お金を稼ぐことは発展途上国にとってとても大変なことだなと思いました。人数が幾ら多くても材料が少なくて人手が多すぎるところも難点でした。でもみんなは協力し作りまくり交渉しに歩いてくれたので、負けたけれど楽しめました。
マ何かイライラした。発展途上国は勝てないようになっていたのかと思った。

教師の感想
前期に続いて貿易ゲームをした。今回はかなり難しくしたけれどもみんなが集中してよくやってくれた。このゲームのすごさ改めて認識した。どのチームも様々な工夫をしていた。人を雇ったり買収したり、ところによっては、詐欺行為もあったようだが現実の社会をよく反映していたとも思える。チーム同士が積極的に交流してそこにコミュニケーションが発生していた。多くのものを学んでくれたと思う。ただ感想が少し短くなっているのが残念だ。

 



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