禁無断転載
オバハンからの気まぐれ通信
(2007年07月)
パキスタン大地震にご支援いただき、誠にありがとうございました
日パ・ウェルフェアー・アソシエーション(NWA)のHPをご覧ください
■□■2007年07月14日(土)■□■
オバハンがブログを開設いたしました!
このWebサイトで続けてきた『オバハンからの気まぐれ通信』ですが、サイト更新者の都合などもあり、下記、ブログへお引越し(?)することになりました。まだまだ、ブログの使い方を理解していないオバハンですが、皆さま、今後は下記サイトをご覧いただければ…と思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。
☆オバハンからの気まぐれブログ
■□■2007年07月12日(木)■□■
時事通信や読売新聞など、幾つかの新聞社がラール・マスジッドを「赤いモスク」と表現している。新聞社によってはラール・マスジッド・モスクと書いているものもある。些細なことだが、オバハンたち地元民にとっては気になってしょうがない。記者によっては「赤いモスク」と表現することに、何か意味を持たせているのだろうか?
ラール・マスジッドを英語表記すれば、Red Mosqueとなる。
しかしラール・マスジッドは地元民にとっては固有名詞だ。その昔、赤土のレンガで建設され、壁が赤っぽかったことから付近の人が判りやすい目印のように「ラール(赤)・マスジッド(モスク)」と言いだし、それが固有名詞になった。我々日本人は、ナントカ遺産候補の「清水寺」を「クリーン・ウォター・テンプル」とは言わンでしょ。
さて、政府当局は本日ようやく事件の現場となったラール・マスジッド、そして神学校(マドラッサ)の内部を報道陣に公開した。地元TVは普段から生々しい現場を平気で映す。それから思うと、血糊の後などを見逃すはずもないが、それらは少ない。
日本の報道では「おびただしい数の弾痕や焦げた跡が残り」と表現しているが、双方の銃撃音からすれば、それらは思っていたよりは少ない。
また、軍がマスジッド側から押収したとする武器、弾薬が山積み公開されたが、物凄く不自然に思えた…。地雷、迫撃砲弾、カラシニコフ銃、トカレフ、手投げ弾など、日常的に貯蔵していたにしては不自然なほどの数だった。あれだけの武器弾薬があれば、最終段階での反撃はもっと可能だった。どう見ても、昨日、軍が急遽運び入れ、「こんなに武器弾薬を持っていたテロリストたちなので、掃討はやむを得なかった」と言いたいとしか見えない。
首相は報道陣に対して、「過激主義や戦意をあおるマドラッサは、強行に取り締まる」と言ったそうだが、今のやり方ではマイナスの結果しか出ないような気がする…。
風が吹き、ドアや窓がドカ〜ンと音たて閉まると、爆撃音かと心臓がドキンとする。
当分はトラウマとなりそうだ。
■□■2007年07月12日(木)■□■
「軍がマスジッドに突入!」
大勢が決した段階で、マスジッド立て篭もり事件が終わったと思っている報道が多いようだ。確かに世間的には「事件」は終了したが、たまに爆発音らしきものが聞こえているから、まだ完全終了ではないかも。むしろ、治安悪化の開始とも言える…。
巷の話では、マスジッドに最後まで立て篭もっていた人たちは、かつてアフガニスターンで聖戦士(ムジャーヒディーン)として戦い抜いて来た人たちで、抵抗は激しく最後の最後が一番の脅威(自爆)で、軍は突入できないんだとか。さもありなんと思う。
4年くらい前だったか、UNの爆発処理班の取材をアフガニスターンでしたことがあって、僅か5kgだか10kgくらいだったかの火薬処理に1km以上も離れた岩陰からカメラを回したことがある。その爆破時に立ち上った火柱は100mもあったし、1km以上離れた場所でも結構な爆風があった。在パキスタン日本大使館隣のエジプト大使館爆発では、テロリストたちは200kgの火薬を積んでいたと言い、10km近く離れたわが家でも窓ガラスが割れている。
雪崩と違って、火の手が見えた瞬間に物陰に伏せれば良いと学んだが、いずれにせよ最後の1人が逮捕されるまで自爆の危険は去っていないと思う。
立て篭もりには女子どもが人質になっていて、それにもかかわらず突入した軍に対する批判が内外から大きいが、汚濁にまみれた現世より殉教による天国を純粋に望んだ女子どもがあったと解釈すべきだろう。洗脳されていたとも言えるが。
立て篭もりの指導者、ガージー師の遺体は軍のヘリコプターで彼の生まれ故郷へと搬送され、そこで肉親などに見守られ葬式が営まれる。アメリカに媚びていると、現政府には激しく抵抗したガージー師だが、それを殉教者として手厚く葬らねば国民の反発はさらに大きいというところだろうか。先般、女装して(女装させられて)逃げ出そうとした兄も葬送には参列するという。
我が家の前に駐屯していたレンジャー部隊の姿がまばらになった。
救急車もいなくなった。
報道陣用の会場も片づけが始まった。
丸10日間、実に長かった…。
■□■2007年07月11日(水)■□■
最終オペレーション、突入から27時間たった今もドッシ〜ン、ポワ〜ン!と重爆発音が止むことなく続いている。もっとも昨夕からの爆発音はくぐもった音に変わっているから、地下でのオペレーションだと思う。近場にいるので爆発に伴う振動も感じ、時折、タタン、パンパンと短く応戦する銃砲かピストル音も止むことなく聞こえているから、治安部隊は1部屋1部屋を慎重に確認し、狂信者たちを掃討しているのだろう…。
ロイターを始め各社のニュースは時折の爆発音というような書き方だが、爆発音や銃声はまだ延々と続いている。
マスジッドでは指導者のガージー師も亡くなり、立て篭もり側の狂信者、軍人、人質??などにたくさんの犠牲者が出た。国内外からムシャラフ大統領を非難する声が沸きあがりそうだが、事件から1週間以上におよぶ延々と投降を呼びかける政府の声、宗教指導者・元首相などなどによる努力などを近場で聞き、また水・電気・ガス・食料にも事欠き、流れ弾の危険を伴う不便な生活を強いられて来た戒厳令下の住人からすると、不幸なことだが「この結果」しかなかったのだと思えてしまう。
既に当地の新聞では、反政府政党らが抗議のデモを行うと表明しているようだ。確かに多くの犠牲者が出た。しかし、遠くにいて流れ弾の危険もなく、狂信者による自爆に怯えることもなく、不便な生活も体験しなかった第三者に何が解るのかと言いたい。ここ4日で大統領の眉間のシワがどんなに深くなったことか…。
英国BBC放送が「アル・カイーダのナンバー2、ザワヒリが小説『悪魔の詩』の著者サルマン・ラシュディ氏に爵位を授与した英国に、報復攻撃すると警告した」と報じている。欧米の感覚ではイスラーム教の創始者を貶めるのは快挙なのかもしれないが、イエスキリストを貶められたらどんな気がするのだろうか?池田大作氏を貶められたら創価学会員たちは黙っているのだろうか?
欧米はイスラーム国と事を構えたがっているとしか見えない…。
■□■2007年07月10日(火)■□■
昨夜は、10時頃から1時まで、マスジッド側3方向を壁で囲まれた小さな空間に靴を履いたまま仮眠。睡眠不足でスッキリしない頭のまま政府による神学生との交渉を見てから再び仮眠。未明4時過ぎ大爆発音で目覚め、TVを付けると「交渉失敗」の字幕。いよいよ最終オペレーションに突入のようだ…。
この1週間の長かったこと。
双方の銃撃戦が派手な日、また昨日のように朝から比較的銃撃戦が少なかったり、嵐の前の静けさに高まる緊張、心理的圧迫感。
朝5時過ぎ、日本にいる息子からの電話。
「軍はモスクの敷地内に突入した。攻撃は最終ステージに入ったから絶対に屋上へは出ないように!」
「わかった!!でも見たい、見たい、見たいよぉ〜〜!」
屋上へ上がらなくとも、また自分の目で見なくとも、黒煙の臭い、催涙弾の臭いで咳が止まらない。
大音響の爆発音の度に、古い方の建物は震度2くらいの揺れ、木製の窓枠からは振動と共に小さな木切れが落ちて来るという。犬たちも恐怖なのか鳴き声がMAX。
今回(最終オペレーション)の救いは、明るくなってからの攻撃でオバハンたちの恐怖心も緩和されたということか。暗闇での爆発音、銃撃音は不安を増幅する。3日前から鉄条網の外で待機していた数10台の救急車が、サイレン音もなくオバハン宅前の道に数珠繋ぎに入って来、現場へ向かう。
現在、突入から6時間以上たつが、未だ振動を伴う大爆発音は絶え間なく続いている。対して反撃の銃声音は止んでいる…。どうぞ大きな自爆がありませんように。突入した軍人にも犠牲者が出ませんように!
マスジッドから負傷して出されて来た立て篭もりメンバーを7〜8人が担ぐ。その担架の上で歯を剥き、暴れ騒ぐ狂信者。「俺に触るナァ〜〜放っておいてくれ〜!」軍人も医療関係者も、現場近くで流れ弾に生命の危険を冒しながら担架を担ぐ。
NHKからの電話。
「朝早くからスミマセン、教えて欲しいのですが」
「取材ですか?」
「いえ安全確認です」
NHKから安全確認をされる筋合いはないと思うが、大使館も凄く心配しているというから現状説明…。
しばらくしてから「さきほどの話を、もう一度して貰えませんか?」
「これ、放送で流すのですか?さっき取材じゃないって言ったじゃないですか!いい加減にして下さい!」
ガチャン!
実に失礼極まりないと思う。取材なら取材と最初に断るべきだ、ムカツク記者じゃ!
■□■2007年07月09日(月)■□■
戒厳令下になって外部のニュースが入り難くなり、ニュースはTVだけという生活が6日間続いていたが、今朝はスタッフが歩いてバリケードの外まで新聞を買いに出てくれた。
昨日は午前中にマスジッドの真上でホバリングをしているヘリコプターがあり、何をしているのかとワザワザ屋上まで行って物陰から双眼鏡で眺めていたオバハンだが、上空からの写真を撮っていた模様。きょうの新聞には、軍の提供によるレッド・マスジッドの大きな写真が掲載されている。
その写真によるとマスジッドの外壁はいたるところで破壊、小さな渓流(幅15mくらいの小川)に沿って毎年のように建て増しされて来た、蜂の巣のようにも見える神学校のごく一部が破壊されているだけだ。マスジッドの中庭にある池にはまだ水もあるように見える…。ヘリコプターからの攻撃を恐れたものか、人影は少ない。立て篭もり指導者のガジ師が言うような、「たくさんの遺体(80人分)を埋めた箇所」というのは見受けられない…。
大体が、マスジッドの敷地には元々、敷石があって土の部分が昔から極少だった。ガジ師はどこへ遺体を埋めたというのか。しかし、毎晩の銃撃戦で犠牲者が出ているのも事実だろう。
直接、被弾しての犠牲者だけではなく、緑に包まれた公園のように静かなイスラマバードのあちこちに流れ弾が落ちていると聞く。気をつけねば…。
■□■2007年07月09日(月)■□■
ムシャラフ大統領は7日、マスジッド立て篭もりメンバーに対して「降伏か死か」を迫る強硬姿勢を示したとTVでも伝えられており、パーキスターン政府8日、「最後通告」を出した。オバハン宅からも、政府側がモスクの中へ「降伏、投降」を呼びかける声がマイクを通して延々と流れて来る。
昨日は、家の直ぐ前の広場に大型テントが張られて椅子も運び込まれ、国内外の報道陣が何組も待機しているので、政府は「最終オペレーション」を取材させる気なのだろうと緊張。夜11時半過ぎ、わが家から8kmほど離れたところに退避している娘からも緊急連絡。「今夜はヘビー・オペレーションの可能性あり、厳重注意!」と。
で、念のために3方向を壁で守られた小さな空間に、飛び散ったガラスで足を怪我しないためにと、靴を履いたまま緊張して横になった1時頃より銃撃戦の開始。マスジッド側からの反撃は少なく、一方的に軍が攻撃か…と耳を澄ませている間に、タンタンタン、カンカンカン、ドドゥ〜ンという音が子守唄のごとく感じられ、気がついたら最終オペレーションもなく、朝になっていましたとサ…。
昨朝も泊まりの従業員が「凄かった、窓ガラスが割れると思いました!」と騒ぐほど近くに被弾したらしいが、これまた知らずに眠りこけていた…。慣れとは恐ろしい…。
政府はマスジッド内部にいる非戦闘員の女性や子どもを含めたまま、突入する最終オペレーションになかなか踏み切れず、躊躇しているようだ。「人間の楯」状態の女性や子どもの犠牲者が多ければ、国際社会の批判を浴び、現政権の崩壊にたちまちつながるということだろう。
■□■2007年07月08日(日)■□■
3日から続いている銃撃戦は6日目に入った…。
持って生まれた物見高い性格ゆえに、攻撃音が変わるたびに新たな展開か?とソワソワ落ち着かない。ついでにガードマンたちが寝ていないか?など、チェックのために夜中も3回は起きるために疲れが溜まって来た…。せめて昼寝でもすればいいのだが、従業員も足りずにいるので、昼寝もままならない…。
昨夜は、マスジッドの立て篭もり側から撃ち返す銃弾が減った。
立て篭もり人数は100人もいないかもしれない…。対して政府は軍を7,000人も導入、昨夜は神学校の建物の半分を破壊したという。人的被害を抑えるためにか、軍は執拗に攻撃をしているものの決着がつかない。 その決着がつかない中で最前線で指揮を取っていたのであろう、司令官にも犠牲者が出ている。軍人たちも40℃もある蒸し暑い中で重装備、本当に大変だと同情する。
ここのところ毎日、午後の2時間だけが戒厳令解除。
しかし、それは政府側の配慮なだけで、マスジッド側はかまわずに撃っている…。その銃弾の下を縫って「砂糖がなくなった!」「ミルクがなくなった!」「無事にいるから」と、公衆電話に走り回るマスジッド周辺の住民たち…。昨日は外出許可時間のうちにと、退避する人も増えた。
オバハン最大の懸念は、マスジッド立て篭もり側の「いたちの最後っ屁」自爆。自爆がを決行された時の爆風で万が一、ガラスが飛び散っって、従業員たちが怪我をしないようにと、窓ガラスに(とりあえず)テープを貼りめぐらせた。責任上、自分が家から退避することは出来ない…と、思っている。
我が家からラール・マスジッドまでは300mと近く、日本からたくさんのメールお見舞いをいただいている。オバハンは、まだ無事で居ます!昨年末よりインターネットのサーバーがセキュリティを強化しているので、たくさんのメールが受け取れていないようで、皆さまにご心配をいただいているようですが、受け取っていないメールには返事も書けません。お見舞いを下さった方々、厚く御礼を申し上げます。
■□■2007年07月07日(土)■□■
昨日は大統領機への攻撃テロがあり、市内では厳戒態勢が更に強まって、広がった。
ただ、広いイスラマバード、G6地区、G7地区の一部以外は普段と変わりなく日常生活が営まれている。
当地の報道でも、「まだ1,000人が、マスジッド(モスク)に立て篭もっている」と流しており、当地の最大野党でイスラム原理主義政党の連合体(MMA)の議員らがマスジッドを訪問、マスジッドの外から説得に努め、「女学生と子どもを解放せよ!」と拡声機で要求したと伝えられている。説得チームの中にはブルカでしっかり顔を覆った女性の姿もあり、立て篭もっている中へ直接交渉に出向くというから、その勇気と善意には驚嘆する。
当地の報道、日本の民放、新聞各社も同じように「中には1,000人立て篭もり」と報道しているが、オバハンには、それはあり得ないと思える…。仮に1,000人も立て篭もっているのなら、水は2トン、食料は最低でも3トンは要る。マスジッドは4日から電気も水道も止められ、今朝からはガスが停められた(オバハンの家でもガスが停まった)。 もっとも立て篭もり側には都合よく、昨日、今朝と「神の御恵みの通り雨」。
常日頃、パキスタンへ登山に来る遠征隊やトレッキング隊の食料計算や、地震被災者などへの食料計算をし、その手配をしているオバハンには、1,000人の立て篭もりは絶対にあり得ないと思えるのだが。対して、マスジッド側は立てこもり人数を2,000人と言っているらしいが、それは攻撃されたくないための、水増し人数に思える…。
昨夜も双方の銃撃戦は止まず。今までにない曳光の爆弾もあり、死者6名と伝えられる。
今のオバハンの一番の懸念は、ラール・マスジッドに立て篭もるメンバーの「いたちの最後っ屁」自爆。
■□■2007年07月06日(金)■□■
3機のヘリコプターがパラパラパラとローターを響かせながら我が家の直ぐ上を通過、同時に腹に応える攻撃音、パンパン・パシパシと反撃する音…。昨未明は軍隊が突入したのかと思ったが、人的損害を避けるために政府は1時間ばかりの攻撃、2〜3時間の投降呼びかけを繰り返しているようだ。
初日の投降者は、寝食無料のモスクに寝泊りしていただけと思われる食いつめ者の顔立ちだったが、きょうの投降者は神学生らしく学んでいる者の顔立ち者も多い。夕方にはついに硝煙の臭いとともに、神学校と思しき箇所で大量の黒煙も上がり出した。従業員たちからは「流れ弾があるかもしれません、屋上へは上がらないで欲しい」と懇願されるが、重爆音が続くとついつい足が屋上へと向かってしまう…。
3晩目も途切れることなく銃撃音。
TV報道などで、ある程度の状況が解っているせいもあり、民家に押し入る暴徒もないだろうと思い、初日ほどの緊張感はなくなった。ただ、夜中、変わった銃撃音と曳光だと思ってベランダへ出たら、混ざって遠雷。暗闇で聞く遠雷は重爆撃音のようで恐怖心を生み出すワ…。
■□■2007年07月05日(木)■□■
銃撃戦2晩目も、ガードマンたちと5匹の犬は庭で不寝番。
何度も時間を延長し「投降」への呼びかけ。それに応じない強硬な神学生たちに対して、ついに未明、オペレーションが開始。あちこちのモスクから 流れる礼拝への呼びかけアザーンに混じって聞こえるパンパン、パラパラと乾いた音。さらに混じって聞こえる腹の底に響く重爆撃音。
TVの画面からでも軍隊の演習ではない緊張感が、軍人、皆の顔に張り付いている。
政府は人的被害を最小に留めようと、何度も何度も「投降」のデッドラインを延長しているようだ。空気も窓ガラスもがビリビリ震える、あの1つ1つの音の下で何人もが命を落とし怪我をするのだと思うと、身体にも心にも応える。
それにしても、イスラームの大儀に命を落とした神学生たち、本望なンだろうか?
投降者の顔ぶれをTV画面で見る限り、食い詰めて居場所がなく寝食無料のモスクで暮らしていたと思える者も多かったのだが…。
■□■2007年07月04日(水)■□■
昨日の昼12時45分くらいから始まった銃撃戦は、現在、死者9人負傷者140人くらいという。
一部暴徒が民家へ押入り金品を奪ったり、焼き討ちをしたというので、近くの銀行ではお金を別支店へ移行させたと聞き、事態は深刻と判断。ウチのガードマンや運転手たちにも(抑止力として)ショットガンやピストルを持たせ配置、不寝番。 それでも心配で、ガードマン会社へ更に4人の追加を依頼。
銃撃の音は一晩中、止むこともなく久々に長い夜だった…。
■□■2007年07月03日(火)■□■
「原爆はしょうがなかった」なる発言をして辞任した久間防衛大臣の代わりに、小池防衛大臣が誕生。安部総理のお友だち内閣は総崩れの態をなして来た。
PCも返って来たし、久しぶりに日本政府への批判でも書こうかと思ったら、なんだか外が物凄く騒がしい…。
カラスがカァカァカァ〜カァ〜うるさい!!
パーンパンパンと、カラスを追い払う空砲かと思ったら、近くで真っ昼間から派手に銃撃戦ではないか!爆竹のように乾いたパンパラパンパラ音、中にはドドォ〜ンとお腹に響く重爆音、もう5時間も続いている。そのたびにカラスが一斉に空へと舞い上がる。毎夕、餌を撒くせいで銀色の襟巻きをした美しく上品なカラスがいっぱい寄って来るのだが、餌も撒いていないというのに、カァカァカァ〜〜と騒がしい!きょうはカラス撲滅日?
なんのための発砲かと思ったら、300mほど離れたイスラーム寺院で神学生と警察(一部軍隊)が銃撃戦だ。首都のど真ん中の公有地を不法占拠、過激なイスラーム原理主義者の立てこもるラール・マスジッド(赤い寺院)は治安部隊と一触即発の状態が春先から続いていた。ロンドンのテロ未遂者たちも、この神学校で学んだと聞く。また昨今は宗教警察を名乗り、独自の活動が目に余っていると聞く。
ウチの従業員も「Tシャツに子犬(犬は不浄)がプリントしてある、そんなものを着て歩くな、脱げ!」と神学生たちに言われ、「彼らは狂っています、怖かった…」という。
■□■2007年07月01日(日)■□■
修理の終わったパソコンが、ピカピカになって日本から帰って来た。
今まで臨時に使っていた借り物から比べると、その処理は物凄く速くて感動モノだわ…。酸欠でアップアップ、ヨレヨレ、ヨタヨタしながら歩いていたのが治って、軽々と全力疾走している感じ、すばらしい!
さてさて、2ヶ月近く借り物のPCを相手に苦戦している間に、日本だけではなく目まぐるしくパーキスターン社会も動いて、あれもこれも書いておきたいと思ったものだが、その現象の速さには、なかなかついていけない。
新聞でもTVでもそうだが、何かが起こった時は、速さを競って「報道」。速さで負けたら追記事で僅かばかりの詳細、そこで報道は終わりというパターンが多い。読み手の知りたいことにはなかなか迫ってもらえないのが近年の報道だ…。近年は報道人ばかりで本来的なジャーナリストがいなくなったと言われる所以か。