禁無断転載
オバハンからの気まぐれ通信
(2006年11月&12月)
パキスタン大地震にご支援いただき、誠にありがとうございました
日パ・ウェルフェアー・アソシエーション(NWA)のHPをご覧ください
■□■2006年12月30日(土)■□■
アメリカは、フセイン元大統領の「件」に関して年内中に区切りをつけてしまいたかったのだろう。今朝ほど思っていた通り、本日の死刑執行となった。
オバハン事務所の従業員たちの反応は「ブッシュこそが死刑になるべきだ!!」というものばかり。「ブッシュによって今後も、さらなる死者が出る」「フセイン追悼の祈りを」と、言い切る彼らの言葉を聞きながら、アメリカは911に続き大きな間違いをなしたと確信する。
そのアメリカに追随する日本、世界の日本を見る目も変わって行くに違いない…。
防衛庁から「省」への昇格も含め、日本がアメリカの尻ぺったにくっ付き、「戦争への道」へ突き進んでいることを近隣諸国は懸念していると思う。もっとも、働きたくとも働く場所もないと嘆く若者の中には、「こんな自分たちに居心地の悪い?報われない?つまらない??日本などは、戦争になれば良い!」と考える人もあるというから、悲しいことだ。
戦争や大災害後の瓦礫の山を自分の目で見れば…。
平和がいかに素晴らしいか、大切か、かけがえのないものか解ろうに。
■□■2006年12月30日(土)■□■
昨日は朝食後から頑張り、ようやく門松を作り終えた…。
当地の竹は日本の真竹とは異なり、3倍の肉厚。おまけに節毎に枝が出、曲がっているというシロモノで、それを門松に仕立てるは至難。しかし、遠く日本から離れて来パされている「お客サマ方」に、少しでも日本的な気分を味わっていただこうと、毎年のように手作りする門松。松竹梅の梅は水仙の花で埋め合わせ、玄関に立ててみると気分は一気にお正月だ。後は、よりお正月さ気分を増すためにお節料理か。
死刑が確定したイラクのフセイン元大統領が、国民と親族に宛てたという書簡のニュースを拾い読みしながら、パーキスターンでも元大統領の処刑については似たようなことがあったなぁ…と、30年近く前のことを思い出しているオバハン。「元大統領処刑」の細部はまったく異なるが、処刑されることによって反政府、あるいは反米感情が盛り上がるであろうことでは同じだと思える。
戦勝国、あるいは政権側の陳べる「適正」な法手続きというものの曖昧さ。
敗戦後の日本、東京裁判でも本来は戦犯にならなくても良い一般国民の何人もが「適正」な裁きによってB、C級戦犯にされたことを想うと、裁判とはなんぞや?と、あらためて考えてしまう。
そもそも、裁判所での裁きが「正しい」と考えることが間違いの原点だろう。イラクにかぎらず、日本の裁判所でも「不正」があるという認識を持ち、個々人が裁判所を見張るつもりにならねば、大変な事態になると思わねば。
■□■2006年12月26日(火)■□■
日本の年末は荒天となるらしいが、当地でも未明から静かな雨が落ち始めた。
天窓に降りかかる細微な雨、庭に落ちた枯れ葉を静かに濡らす霧雨、雪こそ降らないものの当地もマイナス気温の季節になった。
防衛庁の省昇格関連法案が衆院本会議で、アレヨアレヨと言う間に可決され、参院でも可決。来年1月9日に防衛省が誕生。日本国民は、この重大な「決議」に対して何も感じないのか?決まったしまったものは黙って受け入れるだけの「羊」なのか?
■□■2006年12月24日(日)■□■
調べモノがあって、yahooへ出かけた…。
ついでにオバハンの新刊本『パーキスターン大地震−バケツ一杯の水からの支援』合同出版社刊がインターネット上で流れているか、どうかを覗きに行って、世の中は怖いなぁと、しみじみ感じた。
毎日新聞社の「記者の目・読者の目」にオバハンが受けてもいない取材でコメントが出ているではないか!それも、間違いのコメントが!
ボチボチ、アルツハイマーも出かけているオバハン…。今年2月に掲載された記事だから、取材を受けて忘れているのかとも思ったが、やっぱり取材は受けていないよぅ〜〜。いくらボケが出かけているとは言え、昨冬の間、自分たち日パ・ウェルフェアー・アソシエーション(NWA)が被災者支援に開設したテント村の場所を言い間違える筈もない!
「パーキスターン大地震は、アチェの津波より酷い。もっと救いの手を!」という、記者の記事には感謝をするものの、取材もしていないのに、いかにも取材をしました…と言わんばかりの記事は、やっぱり問題だと思う。
取材のモラルの低下は甚だしいと言わざるを得ない…。
■□■2006年12月23日(土)■□■
オバハンには、モノを大切にするケチケチ生活が身に染み付いている。
パーキスターンで暮らしているからケチケチ生活になったというよりは、若い頃に究極の山登りをしていたせいに違いない。山へ行くときは、食べ物に限らずモノは自分で担ぐことのできる、必要最低限しか持たない。重量を抑えに抑えて身体への負担を減らした山登りとでも表現すべきか…。その延長で未だにモノを持たない生活が続いているのかもしれない。
また、乾燥の激しいパーキスターンの山では、水も燃料も食料も自分たちが運び上げない限り充分ではない。少ししかないものを如何に無駄なく使うか、その延長でもあるようだ。
無駄なモノを出さない!
ケチケチ生活を推進するオバハンの家では、野菜や魚などに捨てる部分は殆どない。魚は頭から尻尾まで、骨の間の魚肉までがきれいにかき取られ、すり身にしてさつま揚げになってしまうし、野菜くずもすべて細切れになり5匹の犬たち、小鳥のエサになってしまうから、食べられるモノを廃棄するというのはあり得ない。
おまけにウチのコックたるや、長年にわたるオバハンの丹精か、野菜を茹でるにも燃料と水と時間の節約をするべく、最大限の努力を怠らない。すなわちモノには茹でる順番がある。カリフラワーを茹でた後のお湯で、アクの強いほうれん草を茹でるなどは序の口で、すごい時は同じお湯を使って、4種類の野菜を茹でることもある…。
日本は年間4兆円からの食料品を輸入しているというが、毎日、1人あたり600カロリーの食料が廃棄されているというから、想像するに4分の1くらいが廃棄されているのであろうか…。
■□■2006年12月22日(金)■□■
きょうのニュース。
「日本の食糧自給率を『低い』と感じている人は大幅に増え、7割に達した。また国際情勢の悪化によって輸入が不安定になる恐れがあることなどから将来の食糧供給への不安を感じている人が4人のうち3人」と内閣府の発表。最近では北朝鮮からの松茸、蟹、アサリなど少数の品目ではあっても、入って来ることがなくなったことを思えば、将来に対する不安は当然かも。
しかし、今冬は暖冬で国内産の野菜が採れ過ぎ、ブルトーザーで踏み潰している痛ましいニュースを何度となく目にした。価格が暴落して市場に出せなかったとは言え、他に使い道、使いようはなかったのか?
毎年4兆円からの食料を輸入する世界一の食糧輸入国でありながら、大切な食料を踏み潰すなど、「冒涜」そのものではないのか。中国を初めとする近隣諸国から安い食料品を輸入、一見して便利には見えるが、そんな目先のことばかり考える生活で良いのか?現在は穀物自給率24%、カロリーベースで41%しか自給できない日本。自給率はオーストラリアがトップの309%、続いてカナダが159%、フランスが141%、アメリカ132%というではないか。
先進諸国は食料自給率の維持、向上に努めているというのに日本は低下の一途をたどっている…。年々、農地も減少しているが、日本の官僚たちは足元を見ているのか??食わずには生きていけない現状をなんと心得ているのだろうか?
国民一人当たりの総所得は約37,000$と世界からみれば高いが、貨幣経済上どんなに豊かであっても、食料自給が貧弱であっては、本当に豊かな国とはいえない。自国の農業で国民を支えていける国こそ、真に強いのだ。
政府の行う「食料外交」は、まさに我々の生活に密接に結びついている。にもかかわらず、自給率をド真剣に高める努力を怠っているのは、アメリカ様の圧力にただただ屈し、アメリカを儲けさせるための食料外交をしているに他ならない。
北朝鮮の生き方を肯定するわけにはいかないが、あの外交に対する「強腰」を日本も見習って欲しいものだ。
■□■2006年12月20日(水)■□■
またまた厚生労働省(研究班)がとっぴょうしもないことを言い出した。
「虐待された子どもの保護を家族や親族の意見などで決めるニュージーランド式のシステム。子どもは家族や親族が育てると考える先住民マオリ族の家族会議の慣習を採り入れたもので、ニュージランドでは法制化から18年目。厚生労働省研究班は来年度から全国数カ所で試験的な取り組みを始める」とか。
まったくなぁ…。
試験的な取り組みはヨシとしても、現日本の家族制度や社会システムから考えてみれば、この「新しい制度」の効果は疑問だ。何でも試さないうちから否定は出来ないものの、『事件』があった場合に子どもの祖父母や親族も含めた「拡大家族」で、事件の経緯や家族の状況を把握した後、子どもの養育先などを決める。その後、専門職を交えて、家族が決めた養育計画を検討。全員が合意すれば計画通りに進むが、反対があれば家庭裁判所へ移される…なぁんて、今の余裕のない日本ではどれだけ可能なのか?
ニュージーランド人口の14%を占めるマオリ族の「子どもは家族と所属する部族が育てる」という家族観があるからこそ、可能なことだと思えるのだが…。
大体が学者の言う政府への献策…なぁんて、理論ばかりの話で、実質性に欠けると現実主義者のオバハンから見れば結構笑えることも多い。それには、多くの報道陣と同じく、911同時多発テロ以降アフガニスターンやパーキスターンへ「研究」と称して来られた多くの学者サマを見て感じたことがベースになっている。
文科省から研究費を貰い、現地調査に来て、僅か1週間や2週間ばかり現地へ留まり、現地の何が見え、解るというのか…。中には2〜3日、難民キャンプを見ただけで、「アフガニスターンの生活が良く分かりました!」という理解度の高い方々もあるから、学者サマというのは、実に大したものだと思える。
そんな学者サマたちが数々の新しい試みを献策??するのも良かろうが、まず我が日本の現状に照らすか、もしくは現日本の社会システムの改革からせねばならないことに気づくべきではないのか?
■□■2006年12月19日(火)■□■
イスラーム国のパーキスターンでクリスマス・ツリーというのも、いささか気が引けるものだが、毎年、お客様の目につくところへ賑やかしにとクリスマス・ツリーを飾っている。パーキスターンの人口構成ではクリスチャンが2%くらいかと思うが、オバハンの事務所での人口構成はクリスチャンが10%を超えている。クリスマス・ツリーを飾りつけていく彼らキリスト教徒従業員の嬉しそうな顔。オバハンの事務所のクリスマス・ツリーは無国籍ツリーで、達磨さんまでが飾られている!
クリスマスの次は新年だが、今年はこの間にイスラームの大祭(イード)が挟まる。野外市場では、アッラーの神に捧げるための家畜取引が始まり出した。中国と並び、経済成長率伸びの甚だしいパーキスターン。当然インフレも甚だしく、一家庭一頭のヤギや羊を屠ることが家計を圧迫すると聞く。それでも、イスラーム教徒の義務である行事は楽しみなようだ。
昨年の今頃は地震被災者テント村でバタバタしていた。被災者たち一家庭あたり5kgからの肉を配布出来、大喜びされたのは、ついこの間のことだったように思えるが、もう一年も経ったのか。我ながら信じられない。
■□■2006年12月16日(土)■□■
11月7日に紹介した、オバハンの新刊本、『パーキスターン大地震 バケツ1杯の水からの支援』がようやく出版・発売されます。
オバハンの日本での報告会で、既に本を手に入れられた方も多いことと思いますが、現在、アマゾンでも予約受付中…です。
アマゾンへは、こちらをクリック!
なお、始末屋のオバハンは、
「個人で買うのはもったいないので、近くの図書館にでも注文してねぇ〜」と言っております。
■□■2006年12月15日(金)■□■
夏のペルセウス流星群などと並んで、3大流星群の一つと 言われている、ふたご座流星群。
昨夜、今朝未明ともに薄い雲(スモッグ)に遮られてほとんど見えず!首都のイスラマバードにも街灯が増えたせいもあろうが、それにしても星そのものが見えなくなったものだ…。思い起こせば10年前、幾つもの流れる火球、大気圏に突入して煙を引きながら落ちる(燃え尽きる)火球の連続(しし座流星群)を見て感動したものだが、この10年で想像以上に空気が汚れているようだワ…。ここ数年、イスラマバードでも星がくっきり見えることが少なくなっている。
「美しい国」つくりを目指す安倍政権の最重要法案、教育基本法改正案が昨日、参院特別委員会で自民、公明の与党賛成多数で可決。参院本会議では教育基本法改正案と、防衛庁の省昇格関連法案などの成立をめざすと。
なんとも恐ろしいことになったものだ…。そして、阻止できない野党のなんとだらしがないことか!
教育基本法改正(悪)に加担した政党、議員の罪の重さは、いつ国民の前に明らかになるのか?日の丸、国旗国歌法成立の時も、強制しないと言っていた筈が、いつの間にやら徐々に強制され、教職員たちが処分され始めているではないか!!
防衛庁の「省」への昇格についても、物凄く重要なことにもかかわらず報道が極端に少ないと思う。ここ数年、次々と「省」が統合されていく中で、防衛庁のみが「省」に昇格、特措法なしに自衛隊の海外派遣を可能にする。
さらには、これまで形式上、首相を経ていた数々の承認は「防衛相」が直接行うと。それによって自衛隊による、@国際緊急援助活動、A国連平和維持活動、B周辺事態の後方支援、Cテロ特措法の活動、Dイラク特措法の活動が本来任務となると言うが…。
国民の知らないところで膨大な税金が垂れ流しになり、海外での自衛隊の活動を苦々しく思っている現地人の多いことを正しく報道しないメディアの責任は重いと思う。
メディアは死んだな…。
■□■2006年12月13日(水)■□■
日本から帰って来て5日目、連日の曇り空、雨から解放。
ようやく午後から燦々とお陽さまが射しこみ始めたオバハンの事務所。半地下の事務所から見上げる青い空に、濃い紅色花のブーゲンビリアが優雅に揺れている。目を凝らして見ると椋鳥たちが枝につかまり日向ぼっこをしているようだ。雨で薄汚れていたガラス窓もスッキリ磨き上げられ、透けて見える濃い紅色が鮮やかだ。
後10日足らずで冬至、1年で一番さむい時期を迎える…。山の被災者たちには厳しい4ヶ月…。
国連のアナン事務総長が今月末に退任。
第2次世界大戦後に創設された国連。アメリカを中心とした戦勝国によって、「世界平和のため」に設立されたのではなかったのか?国連の存在、意識なども最近では大きく様変わりしているが、アナン事務総長の言う「大国の責任は世界中の人に奉仕することで、支配することではない」との、元アメリカ大統領トルーマンの言葉を、アメリカ自身は真摯に受け止めるべきだろう。
■□■2006年12月10日(日)■□■
薄曇がだんだん広がり厚みを増して来たと思ったら、雷鳴と共に氷雨…。
オバハンがパーキスターン帰着の前日までも氷雨が3日間も続いたという。どおりでヒマラヤ山脈が厚い雪で真っ白だった筈だ…。カラコルムハイウエーも先の地震で地盤が緩んでいるので、雨による土砂崩れが絶えず、事故続きというではないか…。
2025年頃には南西アジアの多くの国々で、「水紛争」になると言われている。
いま現在は、オイルをめぐっての大国が熾烈な戦いの種をイスラーム圏の多くに蒔いているようだが、15年後くらいには水をめぐっての争いは避けられないというではないか。
パーキスターンも基本的には砂漠の国、首都の年間降雨量は800mmくらいかも。今秋は誰に聞いても雨が多いという、まったく、この季節に3日間もの土砂降りの雨、山々は雪。土砂崩れで被災地へ運ぶつもりの食料も滞っていて、この分ではこのまま来春まで通行止めかも。
被災地では子どもたちに給食をしているが、もっと範囲を広げる必要があるかも。しかし、食料の供給が間に合わないようだ…。
■□■2006年12月09日(土)■□■
日本での滞在19日間、長かったような短かったような…。
日本滞在中は出先でパソコンを借りるだけ、「きまぐれ通信」もお休み、失礼しましたぁ!
オバハンの田舎には駅前まで行かないとネットカフェなるものもなく、今や生活になくてはならないものとなったパソコン、使えないとなると結構不便だ。来春から日パ・ウェルフェアー・アソシエーションが支援を進める、ギルギットの母子保健指導センターで「栄養指導、初等母子保健」を教える予定のオバハン。インターネットの回線だけは確保したいと考えている。
ただ、19日間の留守中に溜まったメールの数々…。なんとかならんものかねぇ…。
中には、「水道水に入れ始めたフッ素(=殺鼠剤=毒性産業廃棄物)と食品添加物の問題」など、有益な情報もあった。
『基本的に権力者たちは文句も言わずに働く「勤勉な労働者」だけを必要としており、政治的な問題などを考えるアタマは持って欲しくない。ローマ時代の昔から"Bread and circus"と言うそうですが、要するに一応充分な食べ物と余暇を潰させるだけのエンターテインメント(日本ではサッカー、野球。オーストラリアではフットボールやクリケットなどのスポーツも含む)を与えておけばよいという考え方。
フッ素については「歯を強くする」という触れ込みで、日本でもどこでも歯磨きに大抵入っているし、私もずっとその神話を信じて(洗脳されたまま)生きてきたが、オーストラリアでは水道水に入れる話が持ち上がって以降「実は殺鼠剤で、ナチスがユダヤ人を『従順にさせるために』飲ませていた毒だ」ということを知った』と。考えてみれば「歯磨きは吐き出すもの」であり、親にも「飲みなさい」とは言われなかった、など等があったけれど』と。
■□■2006年11月07日(火)■□■
ようやく、日パ・ウェルフェアー・アソシエーションのパーキスターン地震支援活動の報告を兼ねた「本」の題名が決まった。『パーキスターン大地震 バケツ1杯の水からの支援』 (合同出版)
ストレートな題名だが、他に表現のしようもないし…。
で、発売は今月近々。個人で買うのはもったいないので、近くの図書館にでも注文してねぇ〜と、オバハンは相変わらず始末屋です…。
内閣府が2日発表した、『自衛隊のイラク人道復興支援活動に関する世論調査』の結果によると、約2年半にわたるイラクでの陸上自衛隊の活動を「評価する」が71.5%を占めたとか。
「隊員に1人の犠牲者も出さずに、陸自が活動を終えたことが背景にあるとみられる」とする記事をみかけたが、国民は現地での活動ぶりを自分で見ていないし、報道も提灯記事しか書かないとあっては、内情などが判るわけもない。
提灯記事によるコントロールをされた結果の「世論調査」と、解すべきなんだろう。
『パーキスターン大地震 バケツ1杯の水からの支援』でも、チョビッと触れたが、自衛隊の活動内容は、世界中で50歩100歩だと、オバハンは思っている。自衛隊の派遣がコストに見合うものか、否かを皆にも判断して貰いたいと、切に思う。
■□■2006年11月07日(火)■□■
日本から送られて来た週刊誌、いろいろ。
いずれも北朝鮮問題ばかり。一番近い隣国のことでもあり、何かがあれば風をまともに受けることは畢竟というくらいの認識しかないオバハン。北朝鮮が国民のシアワセをあまり願わない国家らしいというのも、本当らしい。経済制裁によるしわ寄せは、すべて末端の国民にかかり、何十万人という餓死者が出るというのも、あながち、ない話ではなかろう…。
しかし、何時ものようにアメリカの尻にくっついて、「悪い国、独裁国、北朝鮮」への関わり方のために、「報道」を歪める行為には反対だ。日本政府の、北朝鮮に対する「放送内容への関与」ということになると、我々日本人のためにも、悪い(恐ろしい)前例を作るようなことは認めるわけにはいかないと思う。
それでなくとも、昨今の報道は大きく偏っているとしか言いようがない。記者クラブ制度という馬鹿げた制度のおかげで、その特権を認めてもらいたいがために、出入り箇所の「提灯記事」しか書けなくなった報道関係者、新聞・TV局の現状を、どのくらいの人が認識しているか?
提灯記事によって報道はすでに、大きく偏っているのだ!
放送で北朝鮮による拉致問題に留意するよう、NHKに命令するという安部内閣の方針は、今後の日本と国民をどこへ導こうというのか…。
■□■2006年11月06日(月)■□■
当地新聞(英語、現地語ともに)は、軒並みイラクのフセインの「死刑判決」を大見出し、トップで扱っている。中には何ページにも渡って特集を組んでいる新聞も幾つか。
オバハンの接したパーキスターン人は100%が、アメリカの茶番だ!!と、フセイン元大統領と同じく、アメリカに対する怒りを隠さない。おまけにNHKのイラク現地からの報道では、「フセインは悪いやつだ、死刑になって当然!」とするインタヴューを2件。反対意見の人もあったろうに、それを報道しないのは何故か??
第二次世界大戦、敗戦後の東京裁判にも似た状況での裁判、正否を問うことなどは難しかろう。フセインが本当に悪かったかどうか?第一次湾岸戦争の前までのイラクは(恐怖政治であったかもしれないが)、それなりに安定し、教育程度も高かった。それを滅茶苦茶にしたのはアメリカの陰謀だったとオバハンは思っている。
フセインへの死刑判決によって、イスラーム国家はますます団結を強め、アメリカに対する反感を募らせるだけだろう…。
■□■2006年11月03日(金)■□■
アフガニスターンでの治安の悪化はタリバーン政権崩壊後、この5年で最悪だと言われている。
10月にはアフガン国内で最も安全だとされている、カーブルからバーミアンへの道で、ドイツ人2人が殺されているし、イタリア人の誘拐も金銭が目的らしい。
いずれも日本人がらみではないせいか、日本での報道はないようだが、危険度がますます増しているのは確かだ。しかし、日本の大手NGOの車輌も銃弾を受けたというし、やはり陸路はもう走れない…。
また、今夏までは店頭や道路脇に山と詰まれ、ミネラルウォーターやジュースでも並べるように堂々と売られていたハイネッケンなどのビールは陰を潜めた。外交官ですらPX(多国籍軍内の売店)でアルコールの購入が厳しくなったというから、ようやくアフガン政府も規律を強める気になったのか?
または、タリバーンに規律の緩みを指摘され?それが現政府攻撃の種になったとの意識なのか、あるいは「アメリカの言う自由」というものの胡散臭さに気がついたのか?
タリバーン政権崩壊後は「自由」の良さを多くの人に満喫してもらうのだとばかり、酒・女の解放を「自由」の恩恵とばかりに黙認したような現政府。アメリカの喧伝だったが、それにも翳りが出てきたようだ。
人によっては、アメリカの言う、民主主義政策の変更=アメリカはアフガンでの負けを認めたということに通ずると…。もしかすれば、真理かもしれない…。
■□■2006年11月01日(水)■□■
断食月間中のいつだったか、オーストラリアのイスラーム教指導者が、「女性がスカーフを着用しないで外出すれば性的暴行を招く」と示唆する発言。「肉を包まずに家の外に置けば猫が食べる。それは猫の責任ではない。女性も家の外ではスカーフを着用すれば問題は起こらない」と述べたとされるのに対して、オーストラリアでは首相も混えてイスラーム教の指導者を弾劾したらしい。
表現は適切と言いがたいが、真理ではないのか!
イスラーム教の指導者たちの多くは、感情表現がストレートだわい。そして欧米日にはない価値観が面白い。そう考える人もいるのか!なるほど〜と、捉えればいいだけなのに…。そして、どの意見に対しても自分もそう思うのなら倣えばいいし、そうでなければ無視すればいいだけだ。