禁無断転載

オバハンからの気まぐれ通信
(2006年08月&09月&10月)

パキスタン大地震にご支援いただき、誠にありがとうございました

日パ・ウェルフェアー・アソシエーション(NWA)のHPをご覧ください


■□■2006年10月27日(金)■□■
やっぱり盗まれてしまった…。
1週間くらい前から、畑の八升豆の一部が収穫できるようになっていた。断食月でもあるし労働には向かないので、少し後で…と思ったのが大間違いだった!悔しい〜〜。くっそ〜〜。
断食月が終わり、連休も終わり。運転手も休暇から帰って来たし、意を決して畑へ行ったら…。畑には豆がほとんど残っていない!!ショック〜〜 !

■□■2006年10月21日(日)■□■
雨模様の天気が2日も続いたせいか、急に秋が深まった。
大切な八升豆サマの葉っぱが茶色になり、枯れた葉を大量に落としている。今まで空をおおっていた葉がなくなったので、ベランダが明るくなった。昨年の同じ季節より大幅に秋が早く深くなっている。1粒から八升も採れるというので、欲張りなオバハンは飛びついたが、実は、この八升豆サマは繊細で結構気難しい。ま、習性を理解し大量に採れるまでには、まだまだ時間はかかりそうだ。
でも、うまく栽培すれば1粒から大量にとれる予感はある。苗は平均60cmしか離して植えていないにもかかわらず、今夏で一番伸びた八升豆サマは12m。これは日当りの具合、風通しの具合が良かったのか他の1粒に比べ大量収穫の気配!どれだけ採れるかなぁ〜??

断食月も後、3日。根性ナシのオバハン、16日目に「断食を止める理由」を無事みつけ、今は毎食食べられることが如何に幸せかを再認識しながら毎日を過ごしている。世界には15億人からの飢餓人口があると思う、普通に食べられている毎日の生活にあらためて感謝が起こる。

■□■2006年10月17日(火)■□■
毎日、北朝鮮のニュースを見ながら、このままでは北朝鮮の国連脱退が近いのではないかと案じている。と同時に、1933年に国連を脱退した日本の立場を。当時の日本には生き残るために譲れなかった「満州国の独立」を国連は承認しなかったし、北朝鮮も生き残るために、最後の切り札を出して来たということだろう。

ここで北朝鮮が国連を脱退したら、当時の日本と同じように国際的に孤立、戦争突入ではないのか?今回の北朝鮮はアメリカの主導によって戦争突入への道を選らばされているとしか、オバハンには見えない。アメリカはイラクを湾岸戦争にも導いた、というか嵌めて湾岸戦争に突入させている。同じように、いま、ここに北朝鮮という「イチャモン」をつけるに恰好な獲物が見つかったというところではないか。

■□■2006年10月16日(月)■□■
北朝鮮、北朝鮮、北朝鮮、ニュースは北朝鮮一色だ。

北朝鮮の核実験を「良くやった!」と、認めるわけでは決してないが、大国の思惑を弱小国家へ押し付ける、現在のやり方(国連決議)には、大きな疑問が残る。核拡散防止条約(NPT)は、1967年1月1日より前に核兵器や、その他の核爆発装置を製造し、かつ爆発させた国を核保有国として定義するというものだが、これは国連安全保障理事会の常任理事国である米国、ロシア、英国、フランス、中国の5ヶ国を指している。これ以外には数年前に核実験を行った印パが最近では黙認のような形で「核保有国」になっているが、問題はイスラエルではないか!

イスラエルが持っている、あるいは作れる核は数十個になるというのに、そのことでもってアメリカが騒いだことがあるのか??今回、北朝鮮が小さな核実験をしたことで、ここまで追い詰める必要はあるのか?
北朝鮮は2005年の2月に「核兵器を製造した」と宣言していた。核拡散防止条約からも脱退していたと思う。核拡散防止条約脱退が違反?であるとは誰が決めたのか?大国の思惑でしかない。NPTを言いたてる前に保有国すべてが核を廃棄、それから他国に対しての新たなる保有を反対せよと言いたいものだ。

■□■2006年10月08日(日)■□■
大地震からまる1年、文字通りアッという間だった…。黙祷!

断食月に入って14日目満月。きょうからはお月さまが日々細くなって行くのを楽しみにしながら、断食月の残りを過ごすようだ…。現在のところ平穏無事のうちにオバハンも1日の断食も欠かすことなく、毎日を過ごしている。首都イスラマバードの気候は暑くもなく、寒くもなく素晴らしい断食月にもかかわらず、市内は何だか騒がしい…。

3〜4日前、首都の大統領府で官邸へ狙いをつけたというロケット弾が見つかったばかりというのに、おなじような騒ぎがきょうも市内で起きており、どちらもムシャラフ大統領を狙ったものと言われている。多くの国民には、ムシャラフ大統領の「国益のためには…」とする苦渋の選択というものに想いが到らず、アメリカの言いなりになっているとしか見えないようだ。

地震から1年だけではなく、5年前のきょうはアメリカがアフガンの空爆を始めた日でもある…。
「オサマ・ビンを911同時多発テロの犯人であるとする証拠がなかった」とFBIが報告を出しているにもかかわらず、オサマ・ビンの逮捕を理由にパーキスターンに対するアメリカの横暴はオバハンも許しがたい!アメリカの横暴を許し難いと思いながら、「国益最優先」を考えるムシャラフの無事を祈らずにはいられないが、巷では「ムシャラフも長くはない」との噂がチラホラ。
歴代大統領で、「自伝」を出したら1年以内に暗殺されるというジンクス?などがあるせいらしい…。ムシャラフも先月だったかに自伝を出したが故に言われるのであろうか?

■□■2006年10月06日(金)■□■
断食月も12日目になった。
真夏の断食に比べると身体への負担の少ないこと、楽なことは例えようもない。朝3時半に起きて軽い食事を摂る生活パターンにも慣れたし、夕方は本を抱えて一眠りしていれば断食明けの時間になるし、結構な断食月だと思う。

昨秋のパーキスターン大地震から、まる1年を迎えようとしている。
被災者が350万人とも、400万人とも言われた大災害から1年、未だに180万人が自分の土地でのテント暮らしを余儀なくされている。この地震で崩壊した家は45万軒、そのうちの17%にあたる76,000軒が建てなおし、あるいは修復が出来たとの調査結果が出ている。
政府の方針によって3月31日をもって各地の被災者キャンプは閉じられたが、地滑りによって帰るべき土地のなくなった被災者4万人は、未だに公設のキャンプに収容されている。
モンスーンが明けたあと、毎年9月はセカンド・サマーを迎えるのだが、今年はセカンド・サマーがなく、山々の寒さも異常だと聞く。すでに3万人もが今年も山を降り始め、その収容に政府は苦慮しはじめている…。地震直後の昨冬は世界中からの支援があったが、今冬はどうなるのか?

■□■2006年10月02日(月)■□■
本格的な秋に突入、乾いた空気が心地よい。
断食も8日目になった。断食も初めと終わりだけで、後は気が向けば金曜日にするつもりが…。3日間続けたばかりに、なんとなく止めるきっかけもなく、ズルズルと8日目に突入。真夏の断食に比べると、「なに?」と思うほど身体が楽で、さほど負担がないからかもしれない。
イスラーム暦は陰暦で廻るので、年々11日づつ暦が早くなり、真夏の断食もあれば真冬の断食も経験できる。赤道直下のイスラーム教徒にとっては年中日の出と日没は差が少ないのだろうが、北半球あるいは南半球に住む者にとっては、陰暦でまわる暦というものは実によく考えられていて公平だと思う。

最近の日本では飲酒運転の取締りが厳しい。
一滴も飲めないオバハンにとっては「厳しい取締り」は結構だと思う。しかし、厳しくすればするほどひき逃げが増えたという現実をニュースで見ながら、テロ対策と同じでじゃないか!と嘆息している。飲酒にもテロにも厳罰で、そして取締りを厳しく!というのはよく分かるが、それが良い結果につながらないのはどういうことだろうか?
飲酒だけに限らず、最近のニュースを見ると「みせしめ」的な厳罰が増えているように思えて仕方がない。

■□■2006年09月26日(火)■□■
本日も朝4時前の起き抜けから、眠い目をこすりながらシッカリ朝ごはん。
「起き抜けにはボ〜っとして何も出来ない!」という繊細な人は多いが、オバハンは目が覚めると同時に、ほぼ調子は全開。鈍いということはとっても「儲けモノの体質」だと思う。たまぁにビョーキになっても、きょうはオカシイナ?と思うくらいで済んでしまうし、動けなくなってビョウーキか?!と驚くほどだ。で、起き抜けからシッカリ食べて「断食突入」。断食月29日間の初めと終わりだけ参加して、あとは中抜きをするつもりだったのに、今朝も起きてしまった…。明日はしないつもり!

昨日の新聞でも、アフガニスターンの南部でタリバーン兵士の200人が国際治安支援部隊(ISAF)に掃討されたと大見出し。
現在アフガニスターンには、37ヶ国が約20000を派遣、NATOが指揮をとっている。ここ数ヶ月、タリバーン側の巻き返し?と、「首都カーブルを奪還」するようにとオマル師から檄が飛んだとかで、アフガニスターン内の戦闘は激化している。タリバーン勢力は国際治安支援部隊の予想以上の抵抗をしているらしく、指揮をとっているNATO軍は加盟国に兵力の増強を求めたというが、どこの国もアフガンへの増派遣にはためらいが強いらしい。
欧米人たちの感覚では、アフガン人というのは超野蛮で、捕虜にでもなったら「生きたままアタマの皮を剥がれる」と思っているのかも。

■□■2006年09月25日(月)■□■
サウジアラビアやイラクに遅れること2日、インダス河の東側はようやく本日より断食月に入った。オバハンもせめて初日くらいは断食を…と、3時半に起き少し食べ、まずは「断食をします」と、アッラーの神に宣言いたしましたワ!

3時半や4時に起きるのは「眠たいから…」などの手抜きは許されない。
オサマ・ビン・ラーディンが、パーキスターンの北西辺境州山中で8月末に腸チフスで病死なるフランス配信の未確認報道を見かけたが、生きていれば敬虔なるイスラーム教徒の彼もサフール(断食を行う前の特別な意味合いを持つ朝食)を摂っていることだろう…。

断食月は、イスラーム教徒であることが誇らしく思えるし、人々の心を一つにすることが出来る、大きな意味合いのある1ヶ月だと感じている…。

■□■2006年09月21日(木)■□■
東京都の教育現場、「国旗掲揚や国歌斉唱」についてを常々から苦々しく思っているオバハンには、「憲法が保障する思想・良心の自由の侵害」との判決ニュースを見て、心からホッとしている。だいたいが、今までの国旗・国歌を巡る訴訟では、処分を争う教諭側が敗訴する例が相次いでいたこと自体が物凄くおかしかった。東京地裁の難波孝一裁判長は、エライ!

「憲法が保障する思想・良心の自由」という当然のことを、違反として処分してきた都教委は異常だった。当然のことが、当然のこととならない昨今の日本に恐怖を覚えていただけに、今回の判決は物凄く嬉しい。この3年間ばかり苦労をしながら裁判を闘って来られた処分対象者には誠にごくろうさまだったと思う。裁判長が言う「日の丸や君が代が皇国思想や軍国主義思想の精神的支柱として用いられてきた経緯に言及」し、日の丸の掲揚や君が代斉唱に反対する主義・主張を持つ人の思想・良心の自由も憲法上保護に値する権利だと述べ、思想・良心の自由を保障する憲法19条に違反すると判断したのは、良心ある裁判長として当然だろう…。

普段は天皇や天皇家なるものが、人間差別の根源であると考えているオバハンだが、将棋のナントカが園遊会で「日の丸の掲揚だったか、君が代の斉唱を日本全国に広めるのが務めです」たら、アホなことを言ったのにたいする、天皇の「日の丸の掲揚、君が代斉唱の無理強いはよくない」なる言葉は、ある意味では快挙かも。どんどん、人間らしい「言葉」を発してほしい物だ。

対して小泉は、「国歌も歌えない、国旗に敬意も表せないのは外国で変に思われる。個人の考えも大事だが」と述べたというが『強制的に敬意を表せ。表さなかったら処罰がある』ということに、違憲性があると裁判長の判決の意味を解していないな…。

■□■2006年09月08日(金)■□■
未明の豪雨がないままモンスーンが明けたようだが、セカンドサマーの暑さが来ない間に秋空になっているし、あきらかに気候に大きな変化が表れている。バタバタしていて、ついつい中秋の満月を見そこね、何か大きな損をしたようなオバハン…。ゆっくり周囲を見回す心の余裕がないような最近、気をつけなくては…。

911同時多発テロから丸5年が目前になった…。
911同時多発テロはアメリカによって「仕組まれた」陰謀であるとの、数々の検証、反対にあの検証「ボーイングを捜せ」だったかな?こそは捏造だと議論百出だが、米英の推し進める「テロとの戦い」とやらは、やればやるほど世界を混乱に落としている。

アメリカは、ほぼ10年毎に「なんらかの理由を設け」戦争をしなければ経済が成り立ち行かないのか、軍需産業に溜まってしまった古い装備などなどをムダにならないように始末をするためか、国家をあげてプロジェクトに取り組んでいる。しかし、1950〜1953年の朝鮮戦争、1965〜1973年のベトナム戦争は10年間、1982年のレバノン介入、1991年だったかが湾岸戦争、2001年アフガンへ介入と並べてみればアメリカって律儀な国だなぁ…。アメリカに右倣えで英・日が提唱する「テロとの戦い」は、まったくの欺瞞にすぎないのではないかと、大きな声で言えない昨今の報道姿勢はテロとの戦いというお題目の後押しをしているとしか思えない。

先般、メールマガジン【PUBLICITY】に、「イギリスで発覚したテロ未遂事件。その後の世論調査で、72%のイギリス国民が『こうした事件はイギリス政府の外交に起因している』と答えたそうだ。」とあったが、昨今の日本の報道では日本人の多くが、報道は正しいという「暗示」にかけられていて、なかなかこうした意見には至らないのだろうと思う…。

■□■2006年09月08日(金)■□■
紀子さんが第三児を出産、日本は大騒ぎをしているようだが電波ジャックか!と思うほど、6日、7日の報道は男児出産一色。きっと、この電波ジャックの陰で一般国民には知られたくない「何か」が進行しているか、隠したい報道でもあったのではと勘ぐっているへそ曲がりなオバハン。電波は公共のもののはず、それが見たくもない「出産」一色でいいものか!

秋篠宮は生まれるまで男女の性別を知らなかったということが、延々と繰り返され報道されているが、バカくさい!「知らなかった、知ろうともしなかった」といえば言うほど胡散臭さは増すというものだ。専門家たちによると、宮内庁病院から愛育病院へ移ったということ、帝王切開の予定と聞いただけで、「ああ、なるほど!」と納得があったという男児の懐胎。母体よりも男児の安全を優先するこの日本という国は…。こんなことを書いていると、加藤紘一のように家に火をつけられるか刺されるかもしれないが、言いたいこと書きたいことを、報道しなければならないことが難しくなった日本、確実に戦前の暗黒社会へと戻っているようだ。

■□■2006年09月07日(木)■□■
国民生活センターが調べたところ、「天然の白髪染めとして人気のあるヘナを配合した商品のほとんどで、白髪染め効果が小さいことがわかった」との報道。普段からヘナを使っているオバハンは驚いて、「なに?なに?」としっかり読み直した。

終わりまで読み直すと、実際には「ヘナ」が入っていなかったと判るのだが、それにしても紛らわしい書き方だ…。「ヘナはインドなどで自生する低木で、葉を乾燥させ、白髪を茶色に染色する効果があるとされていた。黒などの染料を加え、染毛料やシャンプーにしている。天然素材のため、髪や肌を傷めないとして人気が高まっている」とする説明に反するという。が、ここ10年ヘナの染め上がりの色が好きで利用しているオバハンの経験では、やはりヘナ粉末100%では染まりがやや悪い。

何年か前に1度だけ市販の髪染めを使ったが、酷い臭いであれでは髪の毛が痛むな…。ヘナを使用しだすと化学染料は絶対に使いたくないと思う。当地ではヘナ粉末をコーヒーで溶く、あるいは紅茶を煮出して溶く、オバハンは独自の染め方…などと、人それぞれで染め色の工夫をして楽しむのだが、日本の美容院では1万円もするヘナ髪染めが当地では1回分10円にも満たない。
10円で1ヶ月も染まったままの髪、あいかわらず安上がりなオバハンだ。

■□■2006年09月06日(水)■□■
空気はまだ少し湿っているものの、秋空になった。光がまぶしい。
モンスーン明けの豪雨もないまま秋になったのかなぁ?そう思えるのは、例年よりちょうど1ヶ月も早く、明け方には薄い上掛けふとんが欲しいと思うからだ。ありがたい季節の訪れ、大切に過ごさねば…。

イランの大統領が大学から自由進歩派の教授や講師を追放するよう呼びかけたとの報道。1979年ホメイニによって王政が倒され、イラン革命が起こったが、それにならうものか、大統領がイスラーム原理主義の強化を図っている兆しの1つというではないか。今年に入ってすでに数10人の進歩派教授や講師らが退職に追い込まれたというから、また新しい時代の幕開けということか。

911後、米英は「テロ撲滅」に力を注いできた5年間だが、やればやるほど、言えば言うほど、テロの脅威が増しているとしか思えないのはオバハンだけではあるまい。毎日の国際ニュースでは、イラクを中心にアフガンでもいったい何人が犠牲になっていることか…。また、アメリカが騒げば騒ぐだけ、イランを強硬路線に走らせるとオバハンは案じている。
ブッシュは、ビン・ラーディンたちテロリストが、レーニンやヒトラー並みの明確な意図を示していると言っていたが、笑止!その言葉はブッシュ自身への言葉に代えても充分該当する。ブッシュ自身が狂気の独裁者ではないのか!もしくはブッシュは臆病過ぎて被害妄想に陥っているだけなのか?被害妄想に陥ったブッシュの腰ぎんちゃく小泉も、被害妄想のゆえに自分に反対する者たちに対して「刺客」を送らねばならなかったのか?

■□■2006年09月05日(火)■□■
イギリスに住むキリスト教徒の母親と、パーキスターン人でイスラム教徒の父親が親権を争っているとの新聞記事を読みながら、日パ国際結婚コンサルタント(これもボランティア)のオバハンとしては感慨深いものがある。

イギリス人の母親とパーキスターン人の父親が離婚後、母親に引き取られたものの、「スコットランドを愛しているが、イスラームへの愛の方が強い」と12歳の少女が自分の意志で父親と姉に助けを求め、先月末に少女は、父親と共にパーキスターンへ帰って来た。
英国とパキスタンの間では、2003年に子どもの誘拐をめぐる協定が成立しており、パーキスターン外務省は「英当局から要請があれば、誘拐事件として捜査する」との立場を示している。「協定」が成立していたということは、他にも多くのケースがあるということだろう…。

7歳の時に母親に引き取られ、12歳の今になって「イスラームを選んだ」少女…。よほどキチンとした家庭でイスラーム教徒としての教育を受けたものか。イスラーム教は怖いものとして、イスラーム教(教徒)を知らない人からは誤解されることが多いが、まともなイスラーム教徒を知ってみれば単に「怖い」あるいは「オカシイ」と思っていることが、どれほど的外れかわかろうというもの。
近年外国人との婚姻も多いが、文化習慣に根ざすすれ違いは多く、日本とパーキスターンの間でも、同様の事件は多くなっている。日本も、いまにパーキスターンとの間に「協定」を結ぶことになるのであろうか。

日本女性とパーキスターン人男性という組み合わせが、今のところ絶対大多数を占めている日パ国際結婚だが、もしパーキスターン人男性の家がまともなイスラーム教徒の家庭であるなら、日本の母親に引き取られるよりはパーキスターンで子どもが暮らすほうが、よほど人間らしく暮らせると、オバハンは思っている。
昨今の日本はオカシ過ぎる…と思うのは、オバハンだけではあるまい。

■□■2006年09月02日(土)■□■
日本の文部科学省では教育基本法改正案の「愛国心」に関連し、日本の伝統、文化、芸術、音楽について、学校現場でしっかり植え付けていくことが必要だと。結構なことだと思う。

で、どういうわけか…、オバハンのアタマの中では突如として『薪を背負い歩きながら本を読む、二宮金次郎』の銅像が浮かんだ。何でかなァ?オバハンたちが子どもの頃には、どこの小学校にもあったろう二宮金次郎像が最近では少なくなったと聞く。子どもが銅像の真似をして交通事故などに遭ったら…とする安全上の問題もあるらしいが、オバハンの微かな記憶によると修身の教科書に載っていたから…というのもあったような。

二宮金次郎の倹約精神や勤勉精神そのものには、学ぶべきことが多いと思うのは、オバハンも二宮金次郎を見ながら育ったからかもしれない。戦前の修身教育にも、人間としての基本的なあり方が説かれていて、それを全面的に否定する気はないし、真の愛国心なるものの教育にも反対はしないが、義務教育費の国庫負担金率が2分の1から3分の1に引き下げられた段階で、今後の教育現場はますます手抜きの教育になりそうだ。

余裕のない家庭、裕福な家庭の子女、教育格差はますます広がるのだろう…。キツイな。

■□■2006年09月01日(金)■□■
モンスーン明けにしては未明の豪雨が続かず、まだ雨の降り足りない気がする。グズグズ煮え切らない中途半端な天候に行動が左右される。…とは言いながら、空模様を睨みながらまめに被災地へ出かけている。

現在は激震被災地バラコットから32km奥、幹線道路から5km外れた急斜面にへばりつく約250世帯1600人を中心に支援活動を続けている。この村の対岸も急斜面に家がへばりついている…。町を離れた山村の被災地はすべて同じ条件だろうと、自分たちの支援範囲の小ささにガックリする。
遠くの山には新雪が積もり出した…。9月に入って気温が急激に下がり出し、オバハンたちの日パ・ウェルフェアー・アソシエーション(NWA)でも慌ててトタン板の配布に取りかかっている。また、一部の食料品を村人に補助しているが、NWAのテント村から山へ帰って5ヶ月が経過、子どもたちは顔色も悪く、明らかな栄養失調(不足)状態が現れ出した…。この分では抵抗力のない子どもたちにとって過酷な冬になりそうだ。

しかし、パーキスターン政府は被災者の自助努力を奨励、海外からのNGOには活動制限があるようだ…。聞くところによるとNGO活動へのビザはなかなか取りにくいとか。パーキスターン政府は真の被災者に、どうした自助努力を要求するのか?ズルく立ち回って儲けたヤツもいるが、山村の被災者は未だに政府からの被災者証明書すらもらっていない。小役人どもが山村をたずね歩いて証明書を出すわけもなし。

■□■2006年08月28日(月)■□■
久々に静かな月曜日。
先般、東海大学の登山隊がK2峰(8611m)の登頂(日本女性で初登頂)に成功し、無事に帰国。
今夏の登山やトレッキングがすべて終了した。今年はパキスタン政府の内政力に衰えが感じられ、北方地域では登山隊やトレッキング隊が使用するポーターの料金体勢が大きく崩れた…。思うに、地震の後始末などで北方地域への眼が行き届かなかったのか?いずれにしても登山隊やトレッキング隊には迷惑な話ではあった。後わずかで9月。早く気候の安定する秋に入り、夏以上に素晴らしいパーキスターンを、訪れる人々に満喫してもらいたいもの。

モンスーン明けの豪雨を心配して被災地や北方地域行きを控えていたが、ここ数日の雨ナシに道路が開いたと聞き息子ツヨシや建築家と共に被災地へ。日パ・ウェルフェアー・アソシエーションでは当初、被災地での小学校の建設を予定していたが、学校だけではもったいないということになり、午前中は小学校、午後からは多目的集会所として使えるコミュニティーセンターを建設しよう!ということになった。もちろん、小さな診療所も併設と欲張った計画。
始末屋のオバハンの頭の中には、常に「もったいない」感情が渦巻いている。必要とあらば経費は惜しまないが、より有効的な利用方法は?と、ついつい考えるところが貧乏性のゆえんか。

何時ものように朝5時にイスラマバードを出発、地震で隆起し、所々、土砂崩れの山道を揺られ現地到着は11時。まったく遠い。昼ごはんが終わる頃にはドシャ降りの雨。「無事、帰れるのかぁ?!」と、息子と何度顔を見合わせたことか!

■□■2006年08月26日(土)■□■
日本の会社が濃縮ウラン型の核開発に不可欠な三次元測定機とやらを、不法にリビアへ転売されたとか、イランへも輸出されたとか騒がれている。リビアはかって対米強硬派の筆頭であったし、イランは今もなお対米姿勢は強硬だ。2国ともに北朝鮮とはポジションがやや異なるものの、スジが通った対米姿勢はなかなかのものだ。昨年だったか、イラクに対する米英のパワーを見せ付けられリビアは、対米の姿勢を変えたが、内心まで変わったかどうかはアヤシイ。

イランでは核保有国からの大反対にもかかわらず、原発の減速材として用いる重水の製造施設を本格稼働させたと伝えられている。イランは重水製造が原発だけでなく、医療への応用も可能だとして平和目的であることを強調しているという。大統領は「何者も核平和利用の権利を奪えない。科学的進歩を阻むことはできない」と強硬だが、彼らの言い分はわかる。
近隣諸国にとっては、アメリカが自国の権益ゆえにインドの核開発(平和的利用)を許可したのにという気持ちがぬぐい切れない。
許可はしたものの諸国家からの反発が大き過ぎたのか、最近はアメリカのトーンが変わり、「生産などの報告義務、査察をさせるなら」と言い出し、インドからの反発もくらっているようだ。
早い話が、イランの大統領が言うように「米国の真の狙いは核技術の独占だ」ということ。しかし弱小国にとってのよりどころは、「核」こそが抑止力になると信じている…。パーキスターンがイスラーム国家として「核」を持った時に、イスラーム国家は諸手を上げて歓迎した…。強くなければ潰される、併呑される、蹂躙される。レバノンで次々と使用される劣化ウラン弾など、多くのイスラーム教徒は欧米のやり口に、どれだけ恐怖をつのらせ腹を立てていることか。

■□■2006年08月25日(金)■□■
もしかしたら??モンスーン(雨季)が上がったのかも。
雲はまだ少し多いものの、朝晩の気温が低くなり身体に感じる湿気分が僅かに軽くなったような気がする。八升豆サマを保存している味噌樽の乾き具合がいい感じになって来た。むふふふふ〜〜。
庭の八升豆の大きな花房は35cmもあるし、莢が幾つも見え出した。乾燥したアフガニスターンでの栽培は見込みがないようで諦めざるをえないが、パ−キスターンでは見込みがありそうだ。今年の収穫量は何kgになるのかな?1粒の豆から八升…というのはあり得ないが、他の豆類に比べるとたくさん採れるのは確か。

さて、日本政府は11月に期限切れとなるテロ対策特別措置法を、延長する方針と。
日本を含む先進諸国家では、「テロ対策」とさえ言えば何でも通る昨今だが、テロに走らざるを得なかった、あるいは走らざるを得ない弱小国家の悲哀を考えたことがあるのかと言いたい…。大国インドの隣に在るパーキスターン、その背後でアメリカがサポートしている構図となれば、嫌でも自国の弱小さを認識する。存続の命運を大国に握られ、かつ搾取されている、利用されているとの被害者意識を持てば、テロでしか対抗すべき方策がないと思い込むのでは?
大国が大国であり、パワーを振り回しながら口先で何を言っても弱小国家は信じない。信じないながらも信じたふりをしながらついて行く、あるいは同調しなければ存続できない国家の辛さ…。おまけに、近代国家のあり方を理解したくない原理主義者を率いなければならない指導者の苦衷。
話は逸れたが、テロ対策特別措置法を延長ということは、911以降インド洋、アラビア海でプカプカ浮きながら米英の後方支援をしている自衛隊(イージス艦)の任務もさらに延長するということなのかな?アフガニスタンでの対テロ作戦の後方支援ということだが、本当に、その必要性があるのかは、疑問…。

■□■2006年08月18日(金)■□■
久々に透明な空が高い。
月初めから真面目に『地震の報告書』を書いていたら、あっという間に8月も後半。
もう3ヶ月近くも前から言われていた報告書、早くに手を付ければ良いのは解っていたが、なにしろ何をする気にもならないほど暑かった!ということにしておこう…。
普通に書いた「報告書」を読んだ娘は、「つまらん!」と言下に切り捨てた…。 正直な感想とは思うものの、「誉めて育てんかい!」と言いたかったオバハン。言下に切り捨てられ、「じゃぁ、どんな風に書けばいいのか?」と悩んで10日間。書き始めるまでのしんどかったこと…。ま、それもようよう終わりに近づきつつあって、ホッとしている。とりあえず書けば手直しは順次できるしィ…。

さて、パーキスターン当局はテロ未遂事件に関与したとしてパーキスターン系英国人2人を含む少なくとも7人を逮捕していると報じているらしい。対して英米は、「パーキスターンはテロ戦争を共に闘う戦友だ」と持ち上げたらしいが、当地の人にしてみれば、「また、パーキスターン?迷惑な話、やめて欲しいと!」と口を揃える。オバハンなども、「どこまでがホンマなのか?」とついつい疑いの目で見てしまうのは、古来からイギリスの使う情報戦の一種だからかも。世界の目がレバノンに猛爆を加えるイスラエルの行動を激しく批判している今、何かめくらましをさせるための煙幕?ではないのかと考えているほど…。

インドのムンバイで約200人が死亡した連続列車爆破テロでも、パキスタン側カシミール地方にいる過激派の関与が言われている。いろいろな面で世界中に悪名を馳せているパーキスターンだが、来パしたトレッキング、登山隊、観光客はすべて口を揃えて、「報道とはまったく違う、温和なところで驚いた」と。欧米、インド、そしてパーキスターンのことを良く知らない日本の報道スタンスがパーキスターンの悪名を助長している…。
何とかならんものかなぁ…。

■□■2006年08月04日(金)■□■
1年365日、一年中が休みのようなオバハンでも、金曜日になると気分的に落ち着くのか「きまぐれ通信」でも書きなぐってみようかという気になるから不思議。
もっとも、年中休みとはいえ登山もトレッキングもピークシーズン、気持ちの底では常に緊張している。北部の山岳地帯は比較的、好天に恵まれているというがどんな空模様の下にも事故はつきもの。登山に限らず、人間の生活全般も「大自然の征服」などが出来るわけもないことを謙虚に受け止め、好天あるいは好条件の中で遊ばせていただく、生活を営ませていただく気持ちになるべきなのかも。

今年のイスラマバードはモンスーン明けの時期でもないの、未明からの雨が多く、それも度を越したドシャ降りに嬉しさを通り越し案じること多し…。終日雨という、暑さがしのげる結構なお日和だが各地では洪水騒ぎが続いている。交通もままならぬらしく車が走れるような状況ではないと見え、従業員にも遅刻が多い。
反して雨のせいで日パ旅行社の庭に植えた八升豆サマは、連日の雨と暑さにグングン伸び、なんとなんと9mを超えた。「ジャックと豆の木」のモデルは八升豆なのかもしれない。何本もの茎が捩れて天空へ伸びていくさまを想像するには難くない。

アメリカの後押しでひたすら強気のイスラエル。同じく中国やロシアの(陰の)後押しで強気の北朝鮮に関するニュースを見ていれば、結局「世界中の紛争」は大国のパワーゲームに過ぎないのかと…。そして、その枠から外れられなくてアメリカに同調しなければならない日本という国の立場がひたすら悲しいな…。国連という組織も…。
昨今では紛争に介入しての解決も望めない。制裁も出来ないとあっては、国連の存在もあってなきがごとしではないのか。そんな組織のために信じられないような経費が使われている。常任理事国の独裁的な行動を止められない国連などは必要なのか?
とはいえ、国連的な働きをする機関は必要…。

全世界の平和を守る、各国の間に友好関係を作る、貧乏からの脱却、飢え・病気・読み書きできない状態の克服と自由の尊重、各国の話し合いの場となる機関が。