鹿児島県立与論高等学校の皆さまからのメッセージ
                    『アフガニスターンの子どもたちへ』

アフガニスターンと与論島・日本  それは遠く離れているけれど、
ここに、未来へとつながる「友だち」が生まれました

地球のかけがえのない宝物  その子どもたちひとりひとりが
これからも強く、優しく、思いやりの心を忘れずに育つよう…

子どもたちのかけがえのない一瞬、一瞬を見つめ
子どもたちへ、平和な未来をたくすため
愛情いっぱいのメッセージをお届けいたします
 

鹿児島県立与論高校の英語教師、川上佳子先生からのご依頼を受け、アフガニスターンの子どもたちへ、お手紙を届けることになりました。

与論高校の生徒さんたちへは、手紙を書く参考になるようにと、現地での支援活動の資料や、アフガニスターンの子どもたちが描いた絵を数点、お送りいたしました。

間もなく、川上先生と14名の生徒さんから、「アフガニスターンの子どもたちへ」と書かれた英語のお手紙が届きました。また、先生からは、SORA宛のメッセージもいただきました。先生は、優しい眼差しで子どもたちを見つめておられます。先生の想いが、国内外の多くの方々へと届きますよう願っております。

アフガニスターンの子どもたちへのメッセージは、今春、督永忠子が直接、現地へ届ける予定です。

At this Advent:
Emergency Appeal:


「戦争はしない。武器は持たない。恒久の平和を求めて…。」
私たちが生れる前、私たちを生み、育て、今まで導き続けてくださってきた方々が、『国のために』と命を、家族を、夢を賭けて戦い、そして失い、苦しみの果てに、絶望の中で、誓った言葉だ。
どんな思いで、どれほどの願いと祈りをこめて、新しい平和な世界と未来の家族の平安のために必死に選びたどってきたことか!それなのに、今、私たちの国は、国として、全く正反対に舵を向けようとしているではないか。粉々に打ち砕かれ、悲嘆にくれ、何ももつことのできない絶望の淵で、先の人々が、探し当て知り得た誇るべき人間の英知を、時代遅れと使い捨て商品のようにゴミにしようとしているではないか。その真意を真実に理解し、実践し続けようとする意志も、勇気も、知恵も、忍耐も、努力も、願いも、そして希求することすら忘れてしまった現代の私たちなのだろうか。人が人を殺すことほど人を人でなくしてしまう。そんな狂器を造る国にしようというのか。
先人たちが私たちに命がけで伝えてくださったことが確かにあった。私たちは、それがもたらしてくれた幸せの中にいるから、その幸せに気付くことができないでいるのではないだろうか。でも、一度失ったその幸せを元に戻すのは、大変なこと。ましてや、あの時以来新しくここまで築き上げるのに、どれほど尊い命のリレーが起こされてきたことか。

このような思いを私の一番身近にいる子どもたちへ伝え、新聞記事や情報で学び、送られてきたアフガニスタンの写真や子どもが描いた絵をみながらお手紙をかきました。感謝でした。



平和をつくりだす者となるために                              December 07,2003

 …自分たちを救いにきた人々が、武器で命を守る集団なら、救われた人々も「救いの手は、『武器』だ」と、次の時代に伝えてゆくであろう。そんな武力による命の殺戮のリレーではなく、命を支え、守り、新しく生まれる誕生のリレーをしたいと、心の底から願います。すべての子どもたちが生きる権利を持っているはずです。失われている人数はもちろん、あなたが、あなたの友だちのひとりが、戦争で殺されたと考えてみてください。だれかが、その人の代わりなど絶対にありえないはずです。

 …武器や力ではなく、戦争で崩壊されてしまったひとりひとりの今日を、一緒に歩み出す活動を、遠い与論島から、私にもできることを。それは、力のない私だけれど、私の気持ちをひとりひとりに届け、ひとりひとりの思いを遠い国の子どもたちと伝え合う「橋」をかけることでした。ひとりの笑顔が周りを明るくするように、「私は一人ではない」との思いが、みんなに少しでも今日の元気を与え支えてくれると信じるからです。そして、今日を必死で生きているひとりひとりとの間にいくつもの「橋」が架けられ、世界中の命のひとつひとつが明るく輝きだす平和な日を希んでいます。

 武器を持たずに、現在、日本の有志たちが世界の多くの国々で復興を支援しています。その中には、他国の危機状況の影になってしまっていますが、アフガニスタンという国もあります。「学校再開」などの記事も報道されましたが、厳しい現状は続いています。そこで、私たちのだれもが2001年9月11日以来ニュースなどを通じ知っているこの国の子どもたちへ向け、発信し始めようと思いました。

 みなさんも、そんな「橋」になりませんか。           *子どもたちへの呼びかけ文より


「アフガニスタンにいるあなたへ」

私が、ここにいます。あなたが、そこにそうしているように。
離れているけれど、いつも私は、あなたのことを、あなたの家族のことを、あなたの国の将来を思っています。(中略)だから、今日ひとりでさびしくなったら、思い出してほしいのです。

ずうっと遠くの小さな島に、あなたの友だちができたことを。
そして、同じようにあなたのことを思っているの。信じられないかもしれないけれど、笑ってもいいけど、そんな夢がいつもあなたを包んでいることを。それは本当の話だと。そして、あなたも私も生きていれば、本当にその夢を目で見ることができる日が来るかもしれない。
それは、ひとりひとりの命が大切にされて繋がれてゆく世界をみんなが望めば、ますます輝いてくると信じているのです。
川上 佳子