北海道余市町立東中学校 総合研究発表会
          『余市で獲れる魚で料理を作ってアフガニスタンの人たちを支えよう』


<余市町立東中学校  冨田 直樹 先生からのお便り>
アフガン難民を支える会 様

 私どもの総合学習のためにパネル、写真等、貴重な資料を貸していただき大変ありがとうございました。お陰様でとても好評のうちにプレゼンテーションを終えることができました。
 私達の余市町立東中学校では、学年別にテーマを設けて総合学習に取り組んでいます。1学年が『余市とニッカウイスキー』、2学年が『余市と水産業』、3学年が『余市と農業』です。自分たちが生活している余市町のことを広く深く学習していくことで、ご存じのように「生きる力を育成」することをねらいとして学習を進めてきました。その中で、私が担当した2学年のグループが「余市で獲れる魚で料理を作って、アフガニスタンの人たちを支えよう」というテーマのもと学習を始めました。
 ところが、学校、地域の図書館には十分な資料などなく、苦慮している時にインターネットで「アフガン難民を支える会」の存在を知りました。いくつかの情報から、現在、アフガニスタンの人々がいかに悲惨な状況の中で生活をしているか、特に、子どもたちには、同世代の子どもたちの生活ぶりを目の当たりにした時、言葉も出ないくらい大きな衝撃を受けたようでした。それからは、学習にも一層真剣に取り組んでいったように感じました。
 余市町は日本海に面していて、とても海産物には恵まれています。その中でも「いわし」と「昆布」はとても栄養価が高く、値段も安価ということで子どもたちは幼いときから、慣れ親しんで食しています。それらを材料として、自分たちでも作れる料理はないかと考案したものが『昆布入りのペペロンチーノ』と『いわしのスパゲティ』でした。学習の中で両方の料理を作ってみましたがどちらも簡単に作ることができて、これならばと自分たちの学習にも自信が深まったようです。レシピを送らせていただきますが、しかし、実際にアフガニスタンの人々に食べてもらえるかということは疑問ですが、子ども達の何とか自分たちにできることがあればという気持ちはおくみ下さい。
 12月4日に全校生徒の前で自分たちのこれまでの学習で学んだことをもとに提言を行いました。その中で、パネルや写真を使わせていただきました。このことで、より現実的にアフガニスタンのことを全校に伝えることができたようで、プレゼンテーションが終わった後、多くの子どもから「アフガニスタンの現状がよく分かった」「自分たちにも何かできることがあるのでは」「自分たちの今の生活を見直してみよう」などたくさんの感想が寄せられました。このグループの子どもたちだけではなく、全校生徒にとっても有意義な学習になったものと確信しています。たかだか半年の学習でしたので、十分なことは学ぶことはできませんでした。また、伝えることもできませんでしたが、アフガニスタンのことを考えるきっかけは作れたのではと感じています。これからもアフガニスタンの人々のこと、『アフガン難民を支える会』の皆様の活躍を心に刻んで子ども達とともに学習を深めていきたいと考えています。
 子ども達、そして、私自身も貴重な学習をさせていただきました。改めて心よりお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。来年度、現在の1年生がこの学習を引き継いでくれたらと心の中で考えています。その時は、是非、再びご協力ねがえたらと考えております。宜しくお願いいたします。


<レシピのご紹介>
いわしのスパゲッティ
材料(4人分) ★ イワシ8匹
★ パスタ
★ オリーブ油(サラダ油)
★ 飾り用ねぎ
★ タカノツメ
★ つけ汁(醤油100cc、砂糖大さじ1、生圭一片、酒・酢・豆板醤少々、みりん、みじん切りねぎ1/2本、
   すりおろしにんにく1片、白すり胡麻15g)
作り方
STEP1: いわしは3枚におろして瀬戸の塩をふり、30分ほどおく。
STEP2: スパゲッティは塩を入れた湯でゆで始める。
STEP3: トマトは、湯むきをして種を取り、さいのめ切りにする。
STEP4: Step1の水気を拭いて小麦粉をまぶし、熟した油で両面色よく焼き上げる。
STEP5: フライパンにオリーブオイルを熱し、ニンニク、赤唐辛子を入れて香りを出し、玉ねぎ、セロリを妙める。固めにゆで上げたStep2を加えて、つけ汁で味をととのえ、step4を入れて混ぜ合わせる。
*香草類が手に入らない時は、パセリのみじん切りだけでもおいしく食べられる

こんぶ入りのペペロンチーノ
材料(1人分) ★ スパゲティ  80〜100g
★ 赤トウガラシ  1本(種を続いて)
★ オリーブオイル  大さじ1と1/2
★ 塩こんぶ 5g程度
★ 塩  適量
作り方
STEP1: 鍋にスパゲティをゆでる湯をわかし、多めの塩を加えてスパゲティをゆでる。
STEP2: にんにくは芽を抜いて簿切りにし、フライパンに、オリーブオイル、赤トウガラシと一緒に入れて弱火にて、焦げないように香りを出す。
STEP3: スパゲティのゆで汁を加えてフライパンを良く温めて、油と湯をなじませ、茹であがったスパゲティと、こんぶを入れて混ぜ合わせる。
STEP4: 汁気が足りないようなら、スパゲティのゆで汁を足したり塩味を調味し、器に盛る。


<総合学習を通して 生徒さんのご感想>
◆2年B組 細川 裕太郎◆
僕達は、この総合学習を通して色々なことを学びました。アフガニスタンは、僕達の手のとどかない所にあると思っていました。しかし実際調べてみると色々なことがわかり、アフガニスタンが身近に感じるようになりました。日本の僕達は、食べ物にも恵まれていてとても裕福です。それに比べてアフガニスタンは、食べ物もなく、僕達と同じくらいの年の子ども達が栄養不足や紛争などでなくなっていることを知りました。僕達はそんなアフガニスタンの子供達を少しでも救えないかと思いました。僕達はじっさい料理を送ることはできませんが精一杯やりました。
僕達はアフガニスタンのことをもっとよく知っていきたいと思います。この度は本当にありがとうございました。
◆2年A組 川合 麻衣子◆
私は総合学習で、いろいろな事を学びました。発表もとてもいい発表が出来たと思います。
最初はレシピをどういう風に送ったらいいかなど、いろんな事でもめたり、みんなで考えたりと、いろいろでした。でもその時『アフガン難民を支える会』のみな様に協力していただく事を聞き、もめることなくどんどん進んでいきました。
アフガニスタンにレシピを送れるようになり、次はどんなレシピを送るかと話し合いました。アフガニスタンの食料不足で困っている人達は何でも食べられるのかと言う意見も出ましたが、余市ならではの食料を使い、レシピを作る事に決まり、魚などカルシュウムや鉄分などといった体に必要なものでアフガニスタンの人達が食料に困らないようなレシピにしました。
発表ではレシピも発表したり、写真もくわしく説明したり、本当にとてもいい発表になりました。
私たちの総合学習にご協力いただきありがとうございました。
◆2年A組 松浦 宏昌◆
ぼく達は、アフガニスタンの事を調べ、大変色々な事を学びました。自分より幼い子が多く亡くなっている事が一番記憶に残っています。アフガニスタンの子は食べるものも無く、家やくつをはいていない子までいて、あらためて自分達は恵まれた生活をしているのだなと感じました。同時にどうにかしてアフガニスタンの人々を助ける方法はないかと思いました。そこで自分達は『アフガン難民を支える会』の方々の存在を知り、レシピを送る事にしました。このレシピを送る事で、世界中の困っている人が少しでも少なくなればいいと思っています。自分達がこうゆう活動が出来たのも『アフガン難民を支える会』の方々の協力があったからだと思うので、みなさんに感謝して、これからも役立てていきたいと思います。
今回はぼく達の総合学習に協力いただき、本当にありがとうございました。
◆2年A組 成田 美希◆
総合学習では、おかりした写真のおかげでアフガニスタンとはどういう国かということもより深くわかり、とても役にたちました。
総合学習ではおくれをとっていた私たちの班も放課後のいのこりなどをしてなんとかプレゼンテーションまでたどりつくことができました。私たちの班のプレゼンテーションを見に来てくれた人たちの感想には「写真がよかったと思う」といったことがたくさんかかれていました。ほんとうにありがとうございます。写真をおかりできたおかげでぶじにプレゼンテーションを成功できたんだと思います。私たちの総合学習にご協力いただき、ありがとうございました。
◆2年C組 関 円香◆
私はこの総合学習を通していろいろなことを学びました。アフガニスタンの子は私よりもっと年下なのに食べ物がなく亡くなってしまっているいるということ、魚料理に含まれる栄養などたくさん学び、そしてちょっと成長しました。
東中では給食などキライなものは食べずに残す人がたくさんいます。私もそうでしたが、総合でアフガニスタンのことをしらべて、キライなものでも食べ物を食べられるということはとても幸せなことなんだと知り、キライなものでもがんばって食べようと思いました。
『アフガン難民を支える会』の方や先生方、友達などと協力してやっていくうちに、一つのことをやりとげるためには、協力しないとできないということも知り、私はこの総合で本当にいろいろなことが学べて本当によかったと思います。私たちの総合にご協力いただきありがとうございました。
◆2年B組 瀬野尾 亨介◆
僕達は、今までアフガニスタンのこと調べてきました。自分と同じ年頃の子供が栄養不足で亡くなっており、そのような子供達が少しでも、自分達の手でなんとか救えないかと思いました。そこで『アフガン難民を支える会』の存在を知り、何とかして救いたいため、支える会と協力したいと思いました。自分達はレシピを送ることしか出来ませんが、精一杯やりました。今後はニュースなどを見てアフガニスタンについてもっともっと知っていきたいと思います。今回は僕達の総合学習に御協力いただきありがとうございました。
◆2年A組 高橋 麻美◆
私たちは6月9日から始まった総合学習で、いろいろなことを学びました。特にアフガニスタンの状況やアフガニスタンの人々のことはビックリすることばかりでした。
アフガニスタンの状況では、砂漠化しているとばかり思ってたけど、川があり、そこで遊ぶ子供がいることを知り、その子供たちの笑顔がとてもいんしょう的でした。そのかたわら5歳以下の子供が次々と死んでいくというかなしい現状も知りました。そして、“もし、私たちがやくにたつのなら”と思い、アフガニスタンにいる人々に元気になってもらいたいと思いました。でも、アフガニスタンに料理は送れなかったので、少しショックを受けましたが、『アフガン難民を支える会』の人達がいることを知り、一緒に協力してもらいたく、たのんだら、こころよくOKしてくれて本当にありがたかったです。
そしてこれからレシピを送ったりとまだまだおせわになりますが、よろしくお願いします。そして、私たちの総合学習にご協力いただきありがとうございました。