「だいやめ」とは鹿児島の方言で、「だれ(い)」は「疲れ」、「やめ」は「止め」の意味で、一日の疲れを癒す「晩酌」のことです。
昔から「だいやめ」は二合までで、それ以上は「飲ん方」(宴会)といい、一日の締めくくりに焼酎をたしなんでいたそうです。お隣の宮崎では「だれやみ」「だりやめ」、熊本では「だりやみ」とか言うそうです。鹿児島の酒場では、「だいやめコース」なるものを見かけたりします。これで「止め」とけば、ほろ酔い気分の晩酌になるものの、酒場だとなかなかそうはいかないものです。「午前酌」はまだ序の口、時には「朝酌」にまでなったりします。まさに「宴は楽し、目が覚めれば虚し…」の世界です。こうなるといくら「焼酎は悪酔いしない」「酔い覚めさわやか」のはずの焼酎といえども、二日酔いの原因になること請け合いです。
「焼酎ん座は2番小便(シベン)で戻れ」と昔は言ったそうです。2回トイレに行ったら、そろそろ切り上げ時ですよということです。
なかなか難しいことですが、いずれにしても自分の適量を知り、マイペースで楽しく飲むことが肝心のようです。水やお湯で割り、薄めてもその風味が楽しめる焼酎は自分好みの飲み方ができるわけで、体調や雰囲気に応じて飲める便利な”お酒”なんです。
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焼酎の薄め方に決まりはありません。好みに合わせて飲めるのが焼酎の特徴であり、良さでもあるわけですから。
濃いめの「7:3」で飲むこともあった薄め方を少しソフトな「6:4」で飲ろうと、地元の最大手メーカー薩摩酒造がCMで展開したのが昭和51年のことです。25度の焼酎をロクヨンでつくるとアルコール分は15度。清酒のアルコール分に近く飲みやすい。またゴロもいい。それ以来すっかり定着してしまった言い方です。焼酎6に対し、お湯が4です。
もっともこれは普通の25度の焼酎の場合です。度数の高い焼酎の場合は15度位に割るためにグラスにお湯を入れようものなら、たぎって(熱くて)持てないし、飲めません。黒ヂョカを使い、ゆっくりと燗をする訳です。あるいは、ロックあるいは水割りで飲んだ方がおいしい場合もあります。
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手っ取り早くグラスで焼酎を薄めて飲むときにお湯を先に注ぐか、それとも焼酎が先か、ということです。意外に無頓着な方もいたりするわけですが、正解は? というよりお勧めはお湯が先!ということになります。
お湯を先に注ぎ、焼酎を後から注ぐことで、グラスの中での対流が程よく行われ、均一に混ざりやすい。また冷めにくいということからのようです。もっとこだわる飲み方は、前日あるいは前々日から焼酎を水でお好みに薄めておき、それを黒ヂョカで人肌ていどに燗をつけていただくというやり方です。焼酎と水がよりうまく混ざり、こくとまろやかさが一層醸し出されるという次第です。
昔は荒々しい出来具合だったために燗をすることで、臭みなどを飛ばして飲んでいたそうです。最近は飲みやすい銘柄が増えてきている訳ですが、黒ヂョカで味わうのど越しはまた格段に旨い。
尚、グラスでのお湯割りの場合、沸騰仕立てのお湯にすぐさま焼酎を入れようものなら、芋焼酎の旨味成分であるテレピンが、苦味や渋味を際立たせてしまうことになります。お茶を入れるときと同じで、ある程度の湯冷ましが必要です。グラスの大きさや割り方の比率にもよりますが、40度くらいで口にするのが理想的です。
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山の中で土深く長い自然薯(じねんじょ)を、折らないように根気よく掘る様子が、深く酔って頭を垂れ、くどくどと愚痴をこぼしたり、嫌みを言ったりする様に似通っていることから、泥酔して人に絡むことを「山芋を掘る」と言います。飲むたびに誰かれ構わず絡む人のことを「山芋掘い」とも呼びます。
いらっしゃるんですな、「やまいも掘い」の名人が! 時には叩かれたり、つままれたり…。酒は楽しく飲みたいもの! くれぐれも飲まれないようにしたいものです。
地元では「焼酎(しょちゅ)はヘソから下い飲め」という昔からのことわざがあります。喉元までくるようだとついつい余計なことを口走ってしまうから、気をつけなさいという戒めのことわざです。自戒を込めて…。
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11月1日は本格焼酎の日です。これは87年(昭和62年)に九州7県の酒造組合連合会でつくる九州本格焼酎協議会が本格焼酎のよさをさらにアピールするために、毎年8〜9月頃仕込みが始まり、焼酎ヌーボーともいえる”新酒”が飲めるようになる11月1日をその日に決めたものです。また陰暦10月は神無月。諸国の神々が出雲大社に集まり、神がいなくなるためにこう呼ばれるそうですが、明けて翌11月1日はその神々が国に帰ってくるめでたい日に当たり、新酒を出す節目としてまさにふさわしい日になっています。さらに「いい月いい日」と読めるのも偶然ではなく、縁起がよいと言えるでしょう。
11月1日の南日本新聞 100蔵元のこだわり銘柄が載っています
地元の南日本新聞は11月1日付朝刊に100蔵元の銘柄を見開きで掲載しています。代表銘柄あり、こだわり銘柄ありで短いコメントも載っていて、見方によっては蔵元の考えが垣間見える、「見応え」のみならず「読み応え」としても十分の内容になっています。
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「インのシベン!」「ゲタンハじゃ」「テンノウヘイカじゃが」‥。
気合もろとも、こぶしに隠し持っていた珠を台に叩きつけ、相手との合計本数を言い当てる‥。その昔親戚一同が集まると、必ずといっていいほど行われていた酒席の遊びが「なんこ」。いつの頃から始まったのか、定かではないそうですが、古い伝統をもつ”さつまなんこ”。その遊び方は単純明快でお互いに3本ずつのタマ(3寸3分の3分3厘角とか)を持ち、そのうちの何本かをこぶしに隠し、なんこ台に差し出して、相手との合計の数を言い当てるというもの。簡単そうに見えながら、珠を隠す術や”読み”も要求され、なかなかどうして奥は深いです。
(於:宝納酒店)
そして一剣必殺の薩摩示現流の太刀打ちにも似た大声で渡り合う、真剣な気合の中、面白いのはその数の言い表し方。1本は「天皇陛下(1人しかいない)」、2本は「ゲタンハ(下駄の歯)」、3本は「犬の小便(雄は片足を上げる)」・・といった具合。
そして、何といっても負けた方が焼酎を飲まなければならない、というのもユニーク。一説には年長者が若いもんに焼酎をたくさん飲ませるために気遣いをしていた、とも。
03年本格焼酎の日に合わせて行われた「焼酎フォーラム」でも行われた、なんこ大会。各テーブルから代表を決める際、60歳代のいかにもつわもの・・といった男性が満場一致(?)で選ばれ、出陣しましたが、21歳の女性にまさかの初戦敗退‥。「負けてしまいました・・」とテーブルに戻り、照れながら詫びる表情にも焼酎を飲めて逆にご機嫌!といった様子が伺え、おおらかそのもの。年長者が必ず勝つとは限らないようです・・。いずれにしても和気あいあいになること間違いなし・・。
※当てことば
ゼロ:お手ぱら、おいやらん(いらっしゃらない)
1本:天皇陛下、電気んばした(電柱)
2本:げたん歯(ゲタの歯)、じゃん(両)
3本:げたん目、いんのしべん(犬の小便)
4本:蚊帳んついて(釣手)、しんめ、菜の花(花びらが4枚)
5本:片手、ごんめ
6本:けねじゅ(家内中)、うぜけんいっぺ(世間一杯)
同数:ずっ
1本多い:あにょ(兄のこと)
1本少ない:おとっ(弟のこと)