「愛の火花」
─目撃者:玄機さん─
時は冬。
実家の飼い猫・さみぃは、その巨大な身体を妹の部屋の14型テレビの
上に横たえていた。
彼はあたたかいその場所が、たいそうお気に入りだった。
妹はテレビの上のさみぃの顔に、何げな─く顔を近づけた。
さみぃも、何げな─く妹の顔に顔を近づけた。
その時。
バチッ!!!
「いったぁ────い!!」「ふぎゃっっ!!」
さみぃの鼻と妹の鼻との間で、静電気の青い火花が走ったのだ。
エレベーターのボタンではしょっちゅう放電しているわたしもさすがに
これにはビックリ。………さんざん笑ったけどね。