「ヘミングウェイ・ハウスの猫」
米フロリダ半島のさきっぽのさきっぽ、
海の上の42の橋を一直線に渡ってたどりつく南の果てがキー・ウエスト。
この名高い明るい島に、
1930年代文豪ヘミングウェイの暮らした家があります。
南国の緑の生い茂る敷地に立つ屋敷、
財産を注ぎ込んだあげくの「最後の1セント」を埋め込んだプール。
午前中は庭に立つ涼し気な別棟の二階で「誰が為に鐘は鳴る」等の名作を書き、
午後は船で釣りに出掛け、夜には近所のバーで友人達と過ごすという、
ハリケーンさえこなければまさに楽園的と言える生活。
しかも、猫が居る。
現在観光名所となっているヘミングウェイ・ハウスには、
数十匹もの猫達が悠然気侭に暮らしています。
きょろきょろしている観光客など気にせず闊歩する猫、
透かし模様のガーデンチェアで涼む猫、観光客になでられて喉を鳴らす猫。
ヘミングウェイの猫の子孫達は、
世界中から養子縁組みが今も殺到しているそうです。
(海外特派員ナルシア報告)