天使のおくすり
あたしは、天使。
ひとりで飛んでいるの。
ほとんどまったく、さみしくなんかないの。

でも、クリスマスイブの夜なんかに、
ひょっとしたひょうしに、
なかまのみんなに会いたくなったら、
このおくすりを飲むことにしてる。

そうすると、あたしのまわりにいるみんなに、
あたしのことが、ちゃんと見えて話せるようになるの。
映画みたいにね。



このおくすりは、どこでみつけたとおもう?
これ、「なみだ」でできたドロップなの。
天使は泣かないんだけど、
人間のあかちゃんがね、
はじめて、うれしくて泣いたとき
ちょうどそばにいあわせたら、
ひとつだけ、
あたしたち天使が、もらってよいことになってるの。

あったかい
なみだつぶを。

(お話と写真:マーズ)
2002年12月21日(土)
/ copyright * お天気猫や



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