クリスマスの映画   
 

ときには大人のクリスマス映画も、いいよね。 

ということで、クリスマスから始まる出会いを描いた 
映画、「恋に落ちて」をピックアップ。 

Movie Data; 
1984年(Falling in Love) 
監督:ウール・グロスバード 
主演:メリル・ストリープ 
ロバート・デ・ニーロ 

もう17年も前の映画なんですね。 
当時はずいぶん話題になってましたが、 
やっとこの冬、はじめてビデオで観ました。 
この映画に触発されたドラマやなんかも、ずいぶん 
多いと聞きます。 
ニューヨークを舞台に、大人の男女が出会って 
恋の喜びと苦悩を描く、という設定だったはず。 
大人の恋愛ものというと、すぐ思い浮かぶ映画ですよね。 

ニューヨークのクリスマス・イブ。 
買い物客で込み合う「リゾーリ書店」で、 
二人は出会います。 
写真集などが充実している書店らしく、 
二人はそれぞれ大きな写真集を買い、 
取り違えて持ち帰ります。 
共通の趣味があって、書店で話し掛けるのかと思ってたら、 
ほんとに、「単純に」ぶつかるのでした。 

そして3ヵ月後、電車で再会した二人は、 
おたがいにいけないと知りながら、 
どんどん惹かれていきます。 
結末を早く知りたいという思いと、 
うまくゆくはずがないという思いと、 
表情ゆたかで抑制のきいた二人の名演技に 
「さすが、メリル。さすが、デ・ニーロ」とうなりながら、 
クリスマスの街角もしっかりチェック。 

あまりにも有名なロックフェラーセンターの前の 
クリスマスツリーとスケートリンク、 
街角でベルを鳴らすサンタ、 
家族のクリスマス。 
「メリー・クリスマス」と声をかけあう人々。 
そのひとことに、いろんな気持ちがこもっているのを 
この映画で知りました。 
最初と最後にクリスマスがやってきて、 
恋人たちに魔法をかけてゆく。 

そうそう、デ・ニーロって、 
ニューヨーク生まれだったのですね。 
今見ると、若いなぁと驚いてしまうほど若いです。 
メリル・ストリープもイングリッシュ・ローズのような 
清純さが香りたつよう。 
強い女、できる女のイメージではなく、 
イラストレーターらしい仕事も少ししているようですが、 
いかにも消極的。 
対するデ・ニーロも、普通の建築家(現場監督が多いらしい)。 
当然ながらマフィアや変質者じゃないのですが、 
そういう役どころを思い描きながら観ると、 
なんだかよけいに楽しい映画です。 

今年はどんな風に言ってみましょう? 
「メリー・クリスマス」のひとことを。 
(マーズ)