鍋物の薬味に絞ると種がぽろぽろ落ちて来る。
ゆずってなんでこんなに種が多いんだろう?
‥‥と思って「ゆずのたね」を
邪魔物扱いにしていた私が浅はかでした。
これまで長年の間捨てていた何百個の柚子の種、
知らぬ事とはいえ、ああなんて勿体無い事をしていたのでしょう。
もっと早くに柚子の種の凄さに気が付いていれば。
高価な基礎化粧品を買い続けなくて済んだのに。
御存知でしょうか、ゆずの種から簡単に
とっても保質効果の高い化粧水が出来るんです。
天然、手作り、無添加、適当、ほとんどタダ。
しかしそのしっとり感はタダ者ではありません。
普段ならこれだけで充分なくらいで、
ゆず種水をつけた上に更にオリーブオイル等の
油を手のひらで種水と混ぜて塗り重ねると、
真冬の乾風もエアコンも結構大丈夫。
柚子湯の柚子玉をお湯の中でうっかりつぶしてしまうと
お湯がどろどろになりますね。
ゆずの種だけでも水に漬けておくと、
しばらくしてとろとろの粘りが出て来ます。
果物ジャムを固める働きを持つペクチン質です。
これをせっけんで洗顔した後ぺたぺた塗るだけ。
こんど柚子を使う機会があったら、種をとっておいて
お風呂上がりに試してみて下さい。感動しますよ。
柚子皮のような精油成分はないので香はしませんが、
皮膚にしみるような刺激もありません。
柚子にはレモンなどのような光刺激性がないので
朝の化粧下地に使っても大丈夫です。
以下のゆず種水の作り方はアルコールに弱い人の
少量使いきりコースです。分量は適当、時間も適当。
液のとろとろ、さらさら度はお好みで水を加えて調整して下さい。
本格的に作る方は薬用酒と同じく焼酎漬けで作ります。
● ゆずの種水 ●
1)柚子を切り、種をほじくり出します。
保存用にする時は、ざっと水でゆすいで
ざるに広げて種を乾かします。
種をゆすいだ水もぺたぺた肌に塗ってみて下さい。
2)種を10粒程密封できる小さい容器に入れ、
種の3倍量くらいの水を入れます。
くるくる回して、冷蔵庫に保存。
種からだんだん透明なゼリ−状のものが出て来て、
一日程で液がジェルになります。
3)ジェルだけを別の容器に移し、使い易い程度に
水でのばして肌に塗ります。
4)残った種に再び水を注ぎ、5日程すると
前回よりさらさらした液が出来ます。
液を取り出し、種にまた水を加えて一週間くらい漬けます。
一回目のジェルは美溶液のようにとろーんとしています。
二回目はそのまま化粧水として塗れるさらさら加減。
種はだいたい三回くらい使えます。
いずれも冷蔵庫に保存して、一週間くらいで使い切ってください。
といいますか、使いきれる量ずつ作って下さい。
● ゆずの種酒化粧水 ●
ゆずの種を容器の1/3入れ、20度以上の甲種焼酎を注ぎます。
一週間くらいでぬるぬるが出て化粧水として使えます。
二週間程で種を濾して、液を取ります。
種はもう一度使えます。
夏場はなるべく冷蔵庫に保存して。