見て可愛くて、香りが良くて、飲んで美味しくて、
薬効があるというのだからカモミールは偉いです。
花のお茶は数々あれど、多くは薔薇、ジャスミン、
木犀のような濃密な香りですが、
カモミールは優しい林檎のような香り。
花の姿も素朴なまんなか黄色の白い花弁、
葉も軽い緑の羽のよう。
効き目は御存じ、ピーターラビットの保証付き、
神経の興奮を押さえて安眠を誘います。
そのカモミールの小菊のような花が、
次々と咲きはじめました。
今咲いているのは、ジャーマンカモミールです。
カモミールの花は開き初めは中心の黄色の部分は平らで、
よく見るデージーやクリサンセマムに似ています。
このまんなかが日に日にぽっこり盛り上がり、
黄色い卵の様な形になってきたら飲み頃です。
枝を付けずに花だけ摘んで、熱湯を注いでかみつれの
お茶を頂きましょう。
そのまま黄色い卵を置いておいたらそれが
そのまま種になります。
友人の家の芝生では毎年こぼれ種で殖えた
カモミールが咲いています。
外から帰って来て玄関に入る前に、
飲み頃のカモミールの花とミントの葉をいくつか一緒に摘んで、
家に入ってまず一杯、というのが私のこの季節の週間です。
時々花の様子を見て、頃合の花だけ摘んで
窓辺に吊るした籠にほうりこんでおけば、
ドライカモミールができます。
よく乾いた物を乾燥剤を入れた密封容器で保存すれば、
一年中カモミールが楽しめます。
沢山採れたらお風呂に入れたり石鹸を作ったり、
なんだか考えているだけで幸せな気分になりますね。
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- カモミールとアップルミントのお茶
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カモミールは中心がよくふくらんだものを花だけ2、3輪、
アップルミントも穂先を2、3枚。
ペパーミント、レモンバームを一緒にしても美味しい。
できれば透明ガラスの耐熱カップにさっと水で洗った
ハーブを入れて、沸かしたての熱湯を注ぎ、5分待ちます。
お茶会なら人数分、やっぱりガラスポットで。
お好みではちみつを入れて。
(ただし、はちみつを入れるとミント類のお茶の色は薄くなります。)
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そういえば、このあいだ「ハーブ増殖計画」の
余話で書いたんですが、お店で売っている
ジャーマンカモミールとローマンカモミールの
苗の名札が間違っていると言う話、
実は今年も引っ掛かりました。
以前苗を買ったお店から900キロも離れた
この地でよもや同じ間違いを犯そうとは。
高く花枝を伸ばすジャーマンカモミールの隣に一株、
じわじわと艶の有る緑を横に広げて行くばかりの
ローマンカモミール。
ローマンカモミールの開花はもっと遅く六月以降、
緑の絨毯の中にやや大振りで薬効の強い花を咲かせます。
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