自作CO2システムの制作
2004.8.19追記
2004.9.3追記

発酵式のCO2でボンベ並のCO2量を得るために、
今までは不可能だったCO2の添加を夜間止めるということを実現しました。

このページに書いてあることを実行する場合、
それによって怪我をしたり火事になるなどの損害が出ても、当方は一切責任を取りません。
実際に、作ったりする場合は、怪我に気を付け、自己責任で行ってください。

基本的な仕組みは、CO2用のボールバルブとスピードコントローラーを使い、ボールバルブで夜間の添加を止め、ボールバルブを開いたときにCO2が一度に出てしまわないようにスピードコントローラーによって制御します。
また、発酵式のボトルだけでは、CO2の貯蔵量に限界があるので空のペットボトルを別でつけることで、そこにCO2を溜めます。後はそれを一本のボトルになるようにつなげ、水槽内の拡散器につなぎます。


材料

左の写真にある材料は、
@スピードコントローラー(ピスコ製・1350円)
Aボールバルブ(ピスコ製・1000円)
Bストップ機能付きユニオンストレート(ピスコ製・700円×2)
Cクロスユニオン(ピスコ製・660円)
D耐圧チューブ(ADA製・540円)
Eチューブジョイント(ピスコ製・一個60円)
です。 ストップ機能付きユニオンストレートとは、チューブを抜いたときに弁が閉まってCO2が流れなくなるものです。これを発酵しているボトルのところにつけて、空のペットボトルのCO2圧を逃がさないようにします。
ペットボトルをどのようにつけるかについては、後述します。
クロスユニオンですが、ほかの二又のユニオンでもかまいませんがペットボトルを2本まで増設できるようにクロスユニオンにしました。
左の画像にあるものは
Fペットボトル(今回は900mlを使用)
G瞬間接着剤(100円ショップの製品・金属、硬化プラスチック用)
です。 瞬間接着剤は100円ショップで購入しましたが、何処ものでも性能に大差ないと思います。
ペットボトルは炭酸ペットボトルのものがある程度の圧力に耐えられるようになっているようですが、そんなに圧力がかかることも考えにくいため清涼飲料水のものを使用しました。
製作する前に必ず「圧力について」をご覧ください。
総合費用は4510円で5000円以内で収めることができました。スピードコントローラーももっといいものがあるのでそちらを選んだうがいいのですが、ある程度コストを抑えたかったのでこの組み合わせとしました。

ペットボトルは、発酵させるためのペットボトルと発酵し発生したCO2を溜めるためのペットボトルがあります。CO2を溜めるためのものには何もいれず、発酵させるペットボトルには普通の発酵式どおりにゼリーを作って入れてください。発酵式のペットボトルとタンクを増やすことで、2つの水槽分位までならのCO2量を確保することができます。もちろんいっぱい増やせば、ミドボン並にCO2を蓄えることができるでしょうがほかの問題が起こるかもしれません。

製作工程

1、
まず、チューブジョイントをペットボトルのふたにつけなければいけません。なので、まず穴を開けます。
穴を上げる場合ですが、チューブジョイントを入れ込みながら、やっとジョイントが入る程度の大きさ(入るとある程度力を要れないと抜けない程度)にしてください。
穴を開けた後の写真が左のものです。



2、
この穴を開けたペットボトルのふたにチューブジョイントを取り付けます。穴の大きさをやっとジョイントが入る程度にしていると思うので差し込んでも抜けてこないと思いますが、細かな隙間からCO2が逃げてこないように、瞬間接着剤で接着しその後、つなぎ目の部分の目張りを瞬間接着剤で行ってください。シリコンなどでは空気が漏れてくる場合があります。
ペットポトルキャップの出来上がりが左の画像です。

これをペットボトルにつければ発酵ボトルとCO2を溜める貯蔵ボトルは完成です。
今回のDIYではこれが成功すれば、後の作業は接続するだけなので簡単です。



3、
次に、ペットボトルのキャップに耐圧チューブとストップ機能付きユニオンストレートを接続します。耐圧チューブの長さは、大体5cmぐらいでいいです。
また、ストップ機能付きユニオンストレートの向きに注意してください。ボトルを交換する場合は、ボトル側のワンタッチ継ぎ手を抜きますので、ボトル側を抜けばCO2が止まるようにしておいてください。
接続し終わったのが左の画像です。



4、 次に、クロスユニオンとボールバルブ、スピードコントローラーを左の図のように接続します。
このときに、スピードコントローラーの接続の方向に注意してください。矢印が書いてあると思いますので、そのとおりに接続してください。
接続ができたら、ほぼ完成です。このまま、逆流防止弁まで耐圧チューブでつなぐなどして、使用してください。
今回は耐圧チューブを買うお金がなかったので、プラジョイントで耐圧チューブからエアチューブ接続し、カウンター、拡散器へとつないでいます。

プラジョイントを接続した画像が左のものです。
使用の仕方は、まず接続したらペットボトル内の圧力が高くなるまで、ボールバルブを閉めてCO2を溜めます。CO2がたまって圧力が上がったら、まずスピードコントローラーが一番絞っていることを確認して、ボールバルブを開きます。なお、添加量の調節をスピードコントローラーでするので、CO2カウンターは必須です。
ボールバルブを開いただけでは、ペットボトル内の圧力はボンベに比べて格段に低いのでCO2が出てくることはないと思います。次にスピードコントローラーを開いていって、ちょうどいい添加量まで調節します。

この方法だと、ペットボルト内の圧力が下がったときにスピードコントローラーから出てくるCO2の量が減ります。なので、どうすれば改善できるかを検討中です。
しかし、通常発酵式で添加するよりも多くのCO2を得られますので水草に対する効果は添加しないときと比べると絶大です。

その他の解説

圧力について  2004.8.19追記
このCO2システムは発酵によるCO2を利用していますが、それを溜めたときの圧力は炭酸飲料並みかそれ以上になります。
そのため、ペットボトルは清涼飲料水のものでは爆発する危険さえあります。爆発しなくても、ペットボトルは膨れ切って使い物にならないものになっていると思います。
ですので、ペットボトルは必ず炭酸飲料のものを使用し、一度変形したペットボトルは使用しないようにしてください。
また、旅行などで2日以上家を空けるときは必ずバルブを開いてエアーレーションをして、出かけてください。清涼飲料水のペットボトルではもちろんのこと、炭酸飲料のペットボトルでもふたが取れて液が噴出すなどの危険があります。

爆発の危険性について  2005.7.13追記

爆発の危険性について、幾つか述べてきましたがこちらのほうで爆発が起こってしまったので、その状況と対策について少し。

まず、僕のほうでは900ml入りのカゴメ野菜ジュースの角型ペットボトルを使っており、炭酸飲料ではないのであまり圧力に耐えうる構造のものではありません。
そこに、そこに同形状のアイスコーヒーのペットボトルの口と、キャップがあったのでそれを取り付けました。すると、そのペットボトルの底が破壊され爆発状態になりました。
今回の場合、爆発自体はペットボトルが飛び散るようなものではなかったので、ゼリーが多数飛び出たのを拭き取った程度で済みましたが、今後どんなことになるかわかりません。
また、炭酸飲料のペットボトルを使われている方は、圧力に耐える力が強いのでいきなり大きな爆発を起こす可能性があります。
対策としては、同じペットボトルを使い弱い場所を作らないようにするか(爆発させない方法)、わざと一本弱そうなペットボトルに変えておき、それを爆発させることで大きな爆発を防ぐかです。
後者の場合はバケツなどに入れて少し重い板(爆発で飛ばないような板。飛ぶと返って危険です)などでふたをしたおけば、爆発しても中身が外に漏れることはないと思われます。
前者の場合は、爆発に備えて木の箱などを作りその中にしまうことをお勧めします。この場合の箱はふたをつけて、ふたが固定できるような箱です。キャビネットの中などなら、安全状は問題ないでしょう。
それらの対策をできないのであれば、ボトルを変えた際にペットボトルをこまめにさわりながら、圧力を確かめ、適度にバルブを開いて、圧力を調節してやることです。

以上書きましたが、そんなこまめに爆発するものではありません。しかし、いくらか対策を採っておいた方がいいと思われます。

バルブとスピードコントローラーの位置

これは作った方から質問がありましたので解説します。
バルブとスピードコントローラーの位置ですが、「ボトル(ボンベ)−バルブ−スピードコントローラー」が正しい順番です。「ボトル(ボンベ)−スピードコントローラー−バルブ」とされた方もいると思いますが、この順番だとスピードコントローラーとバルブの間の圧力とボトル内の圧力が夜間の添加を止めている間に次第に一緒になり、バルブを開けたとたんに、スピードコントローラーとバルブの間に押し縮められたCO2が一気に噴出してしまいます。その結果バブルカウンター(CO2カウンター)の中の水がすべて水槽内に入ってしまうことがあります。それに急に圧力がかかりますのでチューブが外れたりすることも考えられます。このようなことが起こる原因は、スピードコントローラーが減圧装置でないからで、その結果バルブまでのすべての空間の圧力が等しくなります。


ストップ機能付きユニオンストレートの必要性

これは発酵してCO2を製造しているボトルを交換する際にCO2を貯蔵しているボトルのCO2を逃がさないために必要です。
発酵しているボトルはやがて発酵しなくなってしまいますので交換しなくてはいけなくなりますが、そのときボトルをはずす必要があります。この装置は小型ボンベの添加装置のように、装着したときから圧力があるわけではありませんので、CO2を逃がしてしまうとまたある程度の圧力になるまで待たなくてはいけなくなります。交換するときも圧力が保たれたままであれば問題なくなりますので、ストップやユニオンストレートを使ってボトル側を抜けばとまるようにセットしておきます。そうして、ボトルとキャップのみを抜いて交換すれば圧力を最小限しか逃がさずにボンベを交換することができます。

CO2を貯蔵するボトルは、交換することはあまりないと思いますのでなくてもかまいませんが、あったほうが交換するときは便利です。予算の都合でお考えいただくといいと思います。

耐圧チューブの交換(ユニオンストレートの抜き差しによる磨耗)

上の「ストップ機能付きユニオンストレートの必要性」でボトルを交換する際は、ユニオンストレートからチューブをはずすということでしたが、これを半年ほど繰り返すと耐圧チューブが柔らかくなってさしても漏れが発生するときが来ます。その場合はチューブを長めに作っておいて、その部分を切るかもう一度キャップの部分から作り直してください。

ボトルのキャップについて

ペットボトルのキャップはペットボトルの形などによってかなり異なります。キャップとボトルが合っていないと圧力がかかったときに、気体漏れが発生したり、キャップが飛んでしまうということもありえますので、とても危険です。
ペットボトルとそのキャップは必ずペットボトルについていたキャップを使ってください。

製作者からの感想(チョーさん提供)
情報提供者に無断で転載はできません。

たくさんには発酵2本貯蔵1本構成とお聞きしましたが、私の場合T字ユニットを使ってるのでボトルを2本しかつけられないので発酵式1本(1L)、貯蔵1本(500ml)で運用してます。 発酵量増加によりタンクの容量500ml:500mmlの時よりも添加量は安定しました。 ただし、発酵スピードが速いと危険な気がするので、普段のレシピで作成したゼラチン(1:1:0.05)に入れるイーストの量を少なめにし、 発酵スピードを若干抑え目にしてます。

部品購入の際の型番(チョーさん提供)
情報提供者に無断で転載はできません。

今回、このホームページに型番が載っていないので、購入に迷うことがないようにと、型番の掲載をしていただきました。直、これはPISCOという会社のものでもちろん、ほかのところの製品型番とは一致しません。
以下がその文です。

たくさんのHPには製品の型番がかかれてないのでネットで購入する時に迷いましたので型番を記述しておきます。
※アクア製品で使われているチューブの太さは内径4mm外径6mmです。

・スピコン
<制御シリーズ→スピードコントローラー→ユニオンストレート>
(JSU6) \1,350-

・T字ジョイント
<継ぎ手シリーズ→チューブフィッティング→ユニオンティ>
(PE6) \425-
もしくはクロスユニオン(外径6mmのものがHPにはなかった・・・)

・ストップ機能付ジョイント
<継ぎ手シリーズ→ストップフィッティング→ユニオンストレート>
(PSU6M) \700-

・バルブ(開閉)
<切り替えシリーズ→ボールバルブ→ユニオンストレート>
(BVU6-6) \1,000-
※タイマー連動させて自動添加したい人は電磁弁にする(チョーさん成功済み)(約\3,500-)

・耐圧チューブ(透明)
<チューブシリーズ→ポリウレタンチューブ>
(UB0640-10-C)
10mもいらないっていう人はADAの耐圧チューブ2m(\540-)でもいいんじゃないでしょうか。

※ただこのシステム全部を耐圧チューブにした方がいいです。
通常チューブを使用するとプラジョイントと通常チューブが
圧力で漏れもしくは外れることが多々ありました。
また耐圧チューブは消耗品ですので、ストックがあってもいいと思います。安いし

マーフィードのCo2システムも安いですが、こちらは電磁弁付でもほぼ同じ価格。
また空ボンベの処分にも困らないし発酵床の手間はかかるけど効果は最高!
コストパフォーマンスもかなりの安いですしね。

冒頭でも書きましたが、このページに書いてあることを実行する場合、
それによって怪我をしたり火事になるなどの損害が出ても、当方は一切責任を取りません。
実際に、作ったりする場合は、怪我に気を付け、自己責任で行ってください。