■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】 第78号 2004/1/18発行 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 1ごあいさつ 北野誠のサイキック青年団 http://abc1008.com/psychic/frame.html を聴くために 携帯電話買いました。I-mode画面で 月額二百五十円払わないと聴けないのですが 250円払うために月3500円払って携帯持つのも どうかと思いました。 が、ラジオの内容は最高に笑えて 「泉ピン子がNHKドラマ『ちょっと待って、神様』で 女子高生を演じる!誰が喜ぶねん。」 に爆笑!!! 泉ピン子のセーラー服姿、ブレザー姿、ブルマ姿が、 ドラマ内で観れる!!! かも ちなみにブレザー姿なら、Webでも既に公開中。 http://www.nhk.or.jp/23renzoku/cast.html ドラマのタイトルも絶妙なツッコミになってます。 「ちょっと待って、神様」 お前がちょっと待てよ! 良いのか?NHK!国営放送とは何ぞや? TEL番号は090‐3211‐6659 「ミニイレブン瞳語句」 小さなサッカーチームが試合中アイコンタクトで 語句のやり取りをしているイメージです。 66は絵面から目の形をイメージします。 もしくは「枠は三井、色ロゴくん」 CMの枠は三井さんの枠で、 色の付いた我が社のロゴが マスコットキャラとして動き出す という感じでしょうか? 昨日、花本武 http://geocities.yahoo.co.jp/dr/view?member=dennounishiogi さんからTELがあって 「メテオさんのライブを観に行こう」と 言われたのですが 「今日は、フィクショネスでカワgチタケシさんがやってる 詩の教室に行ってレポート書くから」 と断る。 すまぬ。 今日は今日で 立川市錦町2‐1‐8グリーンビル2Fあちゃで http://www.triple-dragon.co.jp/kasumi-kai/kai-an/Assets/Images/kai-an-1.jpg 1/18(日)19時〜21時 「This word is mine」という 朗読イベント開催だそうで。 このイベントの前回レポは http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/73gou.txt の「3詩と音のイベントVol.2」参照 ハッピーターンナイト、亀田製菓のHPに進出! http://www.kamedaseika.co.jp/kame-tu/mm22/happy/ 第3回引かせ王選手権大会 http://www.poeca.net/cgi/db.cgi?action=details&code=1092 引かせ王のレポートですが いまさらながら書いた方が良いのかなぁと思ってですね。 2フィクショネス詩の教室 昨日、1/17カワグチタケシさん講師の 詩の教室行ってきました。 参加メンバーは、フィクショネス店長藤谷さん、 講師カワグチタケシさん、ジュテーム北村さん 西真穂さん(前回の句会に参加されていた女子大生の方 仕事の都合で以後フィクショネスのイベントに来れなくなる とのことで店長から色紙をもらってました)、 小林弘枝さん(ヒロエフラワーのひろえさんです。 本名はこんな字だったんですね)、 福田吹太郎さん(男子大学生)、 ワニラの小夜さん、 poenique(ポエニーク) http://poenique.jp/ 主宰のいとうさん、私の9人。 参加費用、一人1500円+消費税の1575円。 20:00〜22:00の120分。 第一部がカワグチタケシさんによる、 戦前&戦後の詩人の作品鑑賞と学習。 第二部が相互に持ち寄った詩の合評会。 だいたいまあ、各一時間で 今回の特集は北村太郎さんという詩人で カワグチさんが言うには 「しばらく太郎シリーズで行くので、 太郎と名の付く良い現代詩の詩人がいたら教えて欲しい」 という話です。 いまのところ、 3ヶ月分ぐらいは太郎現代詩人ストックがあるそうです。 1922年大正12年生まれ1992年10/22 69歳で没という略歴から入って、 「荒地」という現代詩の雑誌の話になって センチメンタル・ジャーニーという作品の作品鑑賞、 カワグチさんが朗読して、参加者が感想を言い合い そして、最後に北村太郎作品について書かれた 自作解説と批評家からの批評の抜粋を読んで 一部が終わり小休憩。 個人的には、カワグチさんの朗読を聴けるのは ちょっとお徳かなと思うのと 荒地の参加者について語ると戦中・戦後の主な現代詩の詩人 がおおかた網羅出来るので そこの話はおいしいかなと思いました。 第二部に入る前に、各参加者が書いてきた詩を 人数分近所のコンビニでコピーしてくるという作業に入ります。 あらかじめコピーして来ても良いのですが 参加人数が分からないので、その場で休憩中にコピー。 コピー代は10円×本人を除く人数分 フィクショネスさんからもらえるので 皆一枚に納まる範囲で詩を書いてくる。 いとうさんのように2枚書いてきた人もいたけど 基本は一人一枚。 あらかじめ少し多めにコピーしてきている小林弘枝さんや その場であわてて詩を創作されていた西さんもいましたが 基本は書いてきているものをその場でコピーだそうです。 この辺も詩学ワークショップだと、 近くにコピー出来るコンビニがないので 当日作品コピーを18部持参。(コピー代は各自負担)ですが さすが下北沢、近くにコンビニがあります。 流れ的には、自分で朗読して、感想を言い合って 次の人に回すという流れですが、 藤谷店主が「今日は俺辛口だよ」 「俺が憎まれ役やんねーと誰も何も言わねぇ−だろ」 と言われていたように 朗読が終わると、まず藤谷店主がその詩を批判して、 他の参加者が「それは違うんじゃない?」 と藤谷店主と逆サイドに付いて論争し 最後にカワグチさんが調停役に回るという流れでした。 前回、句会に参加したときは、 口語と文語という対立軸だったのですが 今回は、表現対象をストレートに言葉にする藤谷さんサイドと 表現対象に触れずに、その表現対象の周囲を固めることで ドーナツの穴によって表現対象を表現する方法との 対比で話が進んで、最後の最後は、藤谷店主がカワグチさんに 「この詩はこの詩として良い詩だし、 こっちの詩はこっちの詩の詩のやり方で頑張ってるし みたいな言い方するだろ? でも、こんなのはこいつが自分を持ってるから言えんだよ。 こいつが一番かたくなだぜ!オイ。」と 調停役批判で終わるという落ち。 普通のワークショップって、 みんながみんなをほめて終わるという方向へ 主催者は持っていこうとするわけですよ。 特に初心者や弱者を守ろう守ろうと主催者サイドはするわけです。 それをこの店主、自分が先頭切って野次ってるからね。 逆ワークショップ。ヌルイの嫌いなタイプの方ですね。 ちなみに、ヌルイ系イベントの極北は、 ボクシングリーズカフェ http://www007.upp.so-net.ne.jp/boxinglee/ のハッピーターンナイトで 青木さん主催ですね。テキサスさん曰く裏芸イベントだそうで 普段、ライブハウスで歌うたったり、演奏したりしている人が ライブハウスでやったことのない芸をやるイベントです。 ボーカルがギターで演歌を弾いたり、 DJがナレーション&朗読やったり、 ギタリストがDJやったりラップやったり、 当然、全員素人、 あくまでやったことのないことを試しにやるイベント。 ユルユルを売りにしてます。 この日、藤谷さんが言われていてなるほどなと思ったのは 「文学に正解はないなんてもう何年も前から散々聞いてんだよ。 特に80年代ってのはそういうことを言われた時代だった。 でもそれじゃあ、駄作も名作も同じ文学で同じ権利を持ってるのか? 違うだろ!文学とはこうだってのを、 そろそろ打ち立てなきゃいけないんだよ!」 3コスモス・ノモス・カオス 「西洋古代・中世・哲学史」 アマゾン http://tinyurl.com/3g63e bk−1 http://tinyurl.com/2qcs6 のp59に「コスモス・ノモス・カオス」 の話が出てきます。 カオスというのは混沌・無秩序の状態です。 コスモスとノモスというのはどちらも秩序・法則の世界ですが、 少し性質が異なります。 ギリシャ時代、異文化との交流が頻繁に行われるようになった 紀元前5世紀の後半、自分達の文化で善とされるものと 異文化の中で善とされるものが異なることに気付くわけです。 法律・道徳・風習が地域ごと文化ごとに異なっている。 日本ではお茶碗に手を添えて食べるのが礼儀とされますが 韓国では器を持って食べるのは無作法だとされます。 同じ生き物に対して、ある言語では犬と呼びますが 別の言語ではdogと呼びます。 それまで普遍の法則だと思えたものが 普遍でないと分かることで、 法律なんてインチキじゃないかという考えが広まります。 日本じゃ車が左側通行だけど、アメリカじゃ右側通行だと どちらが正しいとか どちらがより正義だとか言えないんじゃないの? という相対主義や虚無主義がうまれます。 藤谷店主が批判しているのもこの状態です。 色んな文学観があって、全部が正しいんだなんてのは 全部が間違っているのと同じじゃねぇーか! 駄作も愚作も名作も同じ権利を持っていて 全部同じ文学だなんて馬鹿げている。 右側通行と左側通行、燃えないごみの日が 月・水・金だったり火・木・土だったりてのは どちらが正しいとは言えないけど どちらかに統一しないと不便ではあります。 右側通行に統一するのも、左側通行に統一するのも 根拠はないけど、取りあえずこの集団の中ではこうするという ローカルルールが必要になります。 このように、ある一定の集団内でのみ通用するルールが ノモス(法)で、どの地域に行っても変わらないルール、 物が上から下に落ちるとか、 木は水に浮くが石は水に浮かないとか そういった、変わらない物理的な法則は コスモス(宇宙)と呼ばれます。 美学(絵画や音楽や文学の創作法や鑑賞法や批評法) なんてのは基本的にノモスなんですね。 この間、音楽理論の本をみてたら ある本には、バックトラックのコード音にある音の範囲内で 曲を作った方が自然に聞こえるのでそうするように と書いてあって 別の本には、コードにない音を使った方がメロディーを 目立たせることが出来るのでなるべくそうするように と書いてありました。 真逆なんですね。まあ、目立つ=不自然ですし、 自然=目立たないですから、同じといえば同じなのですが コード音にない音でメロディーを作るべきだという理論と コード音にある音でメロディーを作るべきだという理論と 両方ある。 藤谷店主が打ち立てようとしているのは 文学の「統一理論=コスモス」で、 いま私が興味あるのは、一見カオスに見える世界の中を 上手く分類すれば、 いくつかのノモスに整理できるんじゃないかということです。 日記でプロレスを何種類かに分類したり メルマガでオープンマイクをいくつかに分類したりしているのは カオスからノモスが産まれるのじゃないかと 思っているからです。 まったく関係のないニューアカの話をすると デリダやフーコーといったポスト構造主義ってのは 権力として機能している巨大なコスモスもどきを バラバラのカオスに解体してやろうという意志を持っていたわけで 日本でポスト構造主義を輸入した柄谷が、 日本には解体すべき権力が無いことに愕然として 自らが抑圧的な権力として振舞うことで 逆に権力の解体理論を輸入する若いニューアカデミシャンを 輝かせようとするんだけど、 柄谷って三すくみの理論の人だから 根が相対主義者で抑圧的な権力に成れないんだよね。 異なるノモスの間を交通する商人なわけだから 抑圧的なコスモスに成りえない。 それに比べると、竹田青嗣ってノモスとはこのような物だという 複数のノモスを俯瞰する巨大なコスモス(統一理論)の人だから 一見そう見えないけど健全な権力として機能しているし そういう意味で、コスモスをカオスにおとしめようとするデリダを 竹田青嗣が批判するのは正しいと思う。 ポスト構造主義対竹田青嗣は端で観ている分には面白い。 4ロバート・ハリス 最近、スポークンワード第一世代、第二世代、 第三世代なんて言い方があって 私は第三に入るのですが、 第一世代ってのは、1992年に始まったJ−waveの ロバートハリスさんのラジオを聴いてスポークンワードを始めた 人達を指すらしい。 大地さん辺りがそのへんに属する。 第二世代ってのは、雑誌ダビンチの オープンマイク特集2000年7月号 http://www.recruit.co.jp/Davinchi/hyousi.html http://www.recruit.co.jp/Davinchi/bn/MGIF/dv0007.gif を見て始めた世代で、ウエノポエトリカンジャム世代 http://po-m.com/inout/inco01.htm とも言われてます。 第三てのはどの辺をさすのだろう? よく知らないけど、 その第一世代を生み出したロバート・ハリスさんのイベントが フライングブックスであるというから 予約の電話入れたら、 「第一次募集は締めきったので 1/25の午後12時から始まる 第二次募集に参加してくれ」と言われる。 はっきり言おう、フライングブックスてのは 普段、古本屋として営業している店の棚を移動して 無理矢理イベントスペースを作っているようなところで そんなに広いスペースがあるわけではない。 30人も入れば座席は埋まる。 立ち見でも50人が限界だろう。 なのに、スポークンワードの第一世代を産んだロバートハリスに 宝島の初代編集長、室矢憲治ことムロケン といった豪華メンバーで しかも、ラジオのJ‐Waveで 第二次募集の前日このイベントの宣伝が流れるらしい。 ロバートハリスのイベント、しかもチケットがないと聞いて 初めはメルマガで情報流さずに まず自分のチケットを確保することを考えた。 が、ラジオ云々の話聞いて考え変わった。 誰か、俺の分のチケットも取ってくれ(泣)。 千円・二千円ぐらいの手数料払うからさぁ。 つうか、ロバートハリスクラスが ラジオとタイアップ企画するなら せめて200人入るライブハウスでやってくれよ。 5イベント情報 2/1(日)鉄腕ポエム4 出演:近藤洋一 桑原竜弥 ハギー・イルファーン 西野智昭 レイ 小林大吾 稀月真皓 ジュテーム北村 場所:新宿区歌舞伎町1−14−7林ビルB2Fロフトプラスワン 開場18:30 開演19:30 前売2000円 当日2300円 2/8(日)EXILES BOOKS NITE Vol2 出演:ロバート・ハリス、ムロケン、ドクターセブン、 KOKO他。越智ブラザーズ(パーカッション) 開場19:00開演19:30 場所:渋谷区道玄坂1‐6‐3 渋谷古書センター2Fフライングブックス 2500円(1ドリンク付き) 第二次募集1/25 12:00よりTELにて予約開始 TEL03‐3461‐1254 http://www.flying-books.com/ 2/24(火)サナエミ 出演:詩/大下さなえ  短歌/伊津野重美 演出/秋月祐一 開場19:00 開演19:30 場所: 中野区中野3−22−8劇場MOMO 前売1800円 当日2000円 http://homepage1.nifty.com/kyupi/live/sanaemi.html