■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】 第73号 2003/12/13発行 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 1あいさつ 11/30原宿のブックワームと立川の「あちゃ」と 二つのオープンマイクをはしごし、 11/29にはベンズカフェのオープンマイクHP http://members.at.infoseek.co.jp/daichism/fbc.html も作っている短歌朗読詩人の陸さん http://members.at.infoseek.co.jp/daichism/ が、ドラムを叩く「まねきねこ」という 即興演劇の舞台も観に行ってました。 まあ、その辺のレポートです。 2ブックワーム 11/30午後2時〜 渋谷神宮前6−10−11−3F johnbull(ジョンブル)にて開かれた BOOK WORM(ブックワーム) http://bookwormweb.net/ 行って来ました。奇数月の最終日曜日に開催されているイベントで カワグチタケシさんやアウトノ宮さんがこられてました。 特長を書くと、渋谷と表参道の間というお洒落な立地条件。 カワグチさんは「裏原宿」という言い方をしてましたが、 厳密には裏原宿から多少外れるとは言え、 ジョンブルというブティックの3階ですからね。 参加者もギターケースを担いだオシャレな若者が多く、 入場無料・メニューからのオーダーも無しという敷居の低い条件から オープンマイクは初参加という若者が多かったです。 ジョンブルの3階に行くと、 レストランということになっているのですが カウンターバーがあって、まあ、 多少の軽食も出るようなところで メニューもドリンク軽食各三百円という安い値段で オープンマイクの会場はその上にある4階。 ガラス張りのダンスレッスンスタジオみたいな場所で 棒状のマイクと演説台がある場所がステージ。 30名ほどのエントリーがあって、 5時、6時ぐらいまでやっているのかなぁ。 途中で「あちゃ」の方へ行ったので分からないのですが 一人の持ち時間はかなり長くて、 20分ぐらいしゃべる人が普通にいましたね。 内容的には、自己紹介に15分ぐらい費やして、 最後に申し訳程度に1・2分詩を詠むみたいな人が多かったです。 オープンマイクイベントをいくつか回っていて 一つ思ったのは、入場料を見れば、 だいたいのイベントの性質が分かります。 ブックワームやナカノバルコニーポエトリーは 参加費無料で、ドリンクやメニューのオーダーもない。 つまりまったくお金を払わなくて良いイベントです。 こういうところは、100%交流会というか マイクを持っても自己紹介のみで詩を詠まない人や 申し訳程度に国語の教科書に出ていた詩を数秒詠む みたいな人が相当数います。 奇聞屋・ベンズカフェ・詩を朗読する千葉県民の会などは 入場料・参加料無料ですが メニューからのオーダーはしなくては行けなくて メニューは安くても500円ぐらいします。 ラウンドカッツも入場料・冊子代込みで300円。 メニューからのオーダーもあるので計800円ぐらいしますが、 その辺りのイベントになると、 マイク持って自己紹介のみの人、 自分がやるライブやイベントの告知のみの人 というのはいません。 マイクを持ったら、上手い下手は別にして 何かしら人に見せる芸をしようとします。 入場料1500円とか2000円とかになると MARZやボクシングリーズカフェやといった 音響の良いライブハウスでのイベントになって 楽器の使用や大音量でのパフォーマンスも可になる。 2500円以上のイベントになると、 主催者か出演者に有名人が混じるようになってくる。 多少例外はあって、BegoodCafeは 入場無料〜2500円までまちまちだけど自己紹介のみや イベント告知のみの人も結構多かったり、 ゆーとぴあ http://home9.highway.ne.jp/yukos/yukotopia/Japanese/index_j.html で開かれる 梅島音楽振興会提供―下町ポエトリーリーディング は入場料500円+ライブタイムの1ドリンク代500円で 計1000円だけど、 大音量の可のライブハウスだったり 例外はありますが、大きな流れではそんなところです。 ブックワームの無料で参加出来るという敷居の低さが プラスなのかマイナスなのか?微妙なところではあります。 3詩と音のイベントVol.2 11/30(日)17:00〜19:00に カレー専門店「あちゃ」で開かれた 「詩と音のイベントVol.2」 場所は東京都立川市錦町2−1−8グリーンビル2F。 入用料1000円ワンドリンク付き。 主催:香澄 海さん http://www.triple-dragon.co.jp/kasumi-kai/Profile/ 司会:どぶねずみ男さん 出演:片岡直子さん、安田倫子さん、 ワニラさん http://chobi.net/~wanira/ 究極Q太郎さん http://www7.ocn.ne.jp/~shigaku/qtarou.htm 大下さなえさん http://homepage1.nifty.com/kyupi/ http://www.aoyamabc.co.jp/public-html/RECOMMEND/literature/L021100.html 「あちゃ」というカレー屋さんは、店内に 本棚を置いて、そこに詩の同人誌や詩集を置いて 販売もしているというちょっと変わった店です。 あちゃ内書店「海庵」参照 http://www.triple-dragon.co.jp/kasumi-kai/kai-an/ カワグチさんが私と同じく、 ブックワームとはしごでこちらに来られていて、 ジュテーム北村さんやポエム王子といった見慣れた方が あちこちにいて、少し新鮮だったのは 片岡直子さんが先生をされている エッセー教室の生徒の方がいっぱい来られていて その辺りがまた新鮮だったりしました。 4まねきねこ http://www.geocities.jp/manekineko88888/ 11/29(土)新宿RUINSホールで観たのですが 新宿5丁目をふらふらしていたときにたまたま ホールの前を通って、 そういえば陸さん出るって言ってたなぁと思って、 中に入ったらやっていたという奴なのですが。 オープンマイクや詩の朗読とは外れますが 即興演劇というのをやっていて お客さんに「感情を示す言葉三つお願いします」 と言って「怒り」「悲しみ」「喜び」とか 3つもらって、同じ台本で三パターン演じ分ける。 とか 最初にお客さんに紙を配って セリフを書いてもらって、 それを折り畳んでシャッフルした物を床にばら撒いて 劇の途中で紙を拾いながら、 お客さんが書いたセリフを口にしつつ 劇のストーリー的にも辻褄を合わせる。とか やってました。 演劇のワークショップでやられている基本的な練習法を 人前で公開している公開練習みたいな感じでした。 私で言うと文体演錬みたいなやつですね。 http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/style1.htm 寺山で言うと、 客席にいるお客さんが突然暴れ出して何かと思ったら その客も役者だったとか 野田秀樹で言うと、客席の人間をステージに上げてきて 裁判ドラマの陪審員役をさせるとか そこまでの前衛性は無かったです。 5 5日毎当日発表朗読会 12/10(水)20:00〜(入場料1700円) 東京都世田谷区経堂5−29−20 appel(アペル)で http://www.bit-rabbit.com/main.html 開かれた朗読会に行ってきました。 アペルという喫茶店の2階がギャラリーになっていて そこで要予約で30名限定の朗読会があって 予約はしなかったのですが行きました。 顔見知りはヤリタミサコさんぐらいしかいなくて 心細かったのですが 松井茂 http://www008.upp.so-net.ne.jp/methodpoem/index2.html さんの「方法詩」という手段に興味があってうかがいました。 自由詩が定型を持たない詩で、 定型詩が従来からある型を使った定型詩だとすると 5・7・5や5・7・5・7・7といった従来からの定型でなく 自分で型を作って、その型で詩を作るのが方法詩だと 私は理解しました。 私もそういうことを割りと考えていたりするので 技法的な物への関心でうかがったのですが 期待外れでした。 「方法」という同人をされていたり http://www.aloalo.co.jp/nakazawa/method/index_j.html 割りと硬派な方だとは思うのですが 壁に貼られた方法詩が その日の気象庁発表の気温や天気を 忠実に書き写しただけのものが 日付順に壁一面に貼られていて、 それも一つの方法かもしれないが もっとましな方法もあるだろと。 現代美術や現代音楽からそこまで忠実に 退屈を取り入れなくて良いんじゃないかと 思いました。 6イベント情報 12/13(土) パンノミミ http://homepage1.nifty.com/kyupi/pannomimi.html 14:00開場14:30開演 出演 大下さなえ 佐藤弓生 高原英理 東直子 穂村弘 和合亮一 場所 東京都庭園美術館 新館ホール(大ホール) 12/14(日) 「方法」実演とお話。 出演予定 :中ザワヒデキ、三輪眞弘、松井茂 14:00〜 場所:東京都世田谷区経堂5−29−20 appel(アペル) 入場料:無料 2004/1/18 奥主榮単独朗読会 http://www2.tokai.or.jp/kalmiwa/source/oku/oku01.html