■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】 第48号 2003/4/13発行 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 1Jazz Spot 映画館 Jazz Spot 映画館というジャズ喫茶で http://www.jazzsoda.com/cafe/eiga.htm 行われているラウンド・カッツ(Round Cuts)という オープンマイクイベントに行ってきました。 司会はポエム王子こと大村浩一さん。 http://www.win.ne.jp/~sid10718/ 最初に、特徴を書いてしまうと 他のオープンマイクとの一番の違いは カッツタイムというのがあり ゲスト詩人の朗読の後やオープンマイク参加者の 朗読の後、感想を言い合う時間がもうけられている。 あの詩のどこが良かった悪かったという 一言二言のコメントだが すべてのパフォーマンスに対して 必ず一つはコメントがもらえる。 映画館でのオープンマイクは四年ほど前から行われていたらしいが イベント名がラウンド・カッツに変わってからは 2度目のイベント。 前回は一人朗読ごとにカッツタイムを設けていたが 今回は参加者が多かったため 2・3人ごとにまとめて朗読し 感想も2・3人の感想を順番に出し合う方式。 この方式になることで 「さっきのAラウンドは濃かったね」とか 「こんどのラウンドは短歌が続いたので またちょっと違う空気が流れて面白かった」 という前後の組み合わせの妙も加わった。 もう一つの特徴は300円の入場料を取っているのだが そのお金を払うとround Cuts(ラウンドカッツ)という 小冊子がもらえる。 内容は前回のラウンドカッツで朗読された詩を 投稿形式でまとめた物。と今回のゲストの紹介。 投稿形式であるため、 朗読をしても本人が投稿しなければ 掲載されない。 また当然だが、前回のラウンドカッツで 朗読してない文章は掲載されない。 感想タイムがあるのと入り口で小冊子を買ってから中に入るのが 他のイベントとは大きく異なる二大特徴で イベントのためにわざわざ小冊子を作ったり 司会が感想会の仕切りをしたりと 手間の掛かる・・けれども有意義な実験を 積極的にしているところだなというのが 主な感想だ。 他にもう少し細かいことを言うと 今回、ポエム王子が司会だったのですが ご自身も言われていたように 非常につたない司会で、 「次、読む人、手を挙げて。 えっと、誰にしようかな・・迷うんだよな俺 あの、その、早く決めろって?! いいや、あの、じゃあ、そこの後の・・いや違った・・」 と緊張のあまり焦って「えっと、あの」を ひたすら繰り返されていたのですが 進行係のナビゲーターは毎回ごとに チェンジというシステムらしく 毎回、司会は初めてという人が司会をするシステムであるらしい。 この辺りは、企画としてどうかなという部分はある。 あと、場所がジャズ喫茶なので、アナログのレコードを 店の真空管アンプで流しながら、それをBGMに 朗読ということが出来てしまう。 このレコードをバックに朗読はかなり 良い感じで決まっていた。 例えば、マーズというライブハウスでの朗読では 最新のデジタル機材でHIP−HOP系のDJが アナログレコードを回すのだが それとはまったく違う、真空管アンプ特有の 暖かくて丸い音が出てました。 あえて言うと奇聞屋さんの音に近い感じですね。 場所が喫茶店という意味では 四・五十人人が入ると満員で立ち見が出てぎゅうぎゅう詰めで 朗読というのはベンズカフェなどと同じなんだけど 全員が朗読を聞く体勢になってるというのが 違いとして挙げられます。 Ben‘sの場合、 普通の喫茶店にステージとマイクと司会者を立てて 普通のお客さんもいる中でオープンマイクが行われます。 すると、オープンマイクイベントが始まることを 知らない一般のお客さんも店内に大勢いるため 朗読とは無関係に雑談している人も多いのですが 映画館の場合、一般のお客さんが居ない状態で 入場料三百円を払って小冊子をもらって中に入って入るので 朗読をしたり聞いたりするお客さんしか中に居ないんですね。 司会にあてられたらさっきの朗読に関して 何かコメントしなきぃけないという緊張感もありますし 聞く体勢が出来ているオープンマイクだな という印象はありました。 元々このイベントは安田倫子(やすだりんこ)さん http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/5466/poetry_report2.html ・ヤリタミサコさんらを中心に 「スルー・ザ・ボイス」というイベント名で http://www6.ocn.ne.jp/~eigakan/document/d-poet/gallary.html 行われていた物の新装開店版です。 今回も、安田倫子さんが自称「裏バン(裏の番長)」として 司会の大村さんに (「ナビゲーターは自分の感想を言っちゃダメ!」等の) 様々なダメ出しを出しながら 場を支えてられました。 変な感想かもしれないですが 司会は毎回変わるとして 主な主催者が安田倫子(やすだりんこ)さんということになるのですが 他のオープンマイクイベントと比べると 良い意味で土着的な感じがしました。 詩のボクシングのように あからさまに現代詩の詩人・批評家・出版関係者が 主催しているイベントではなく かといって、 フライングブックスやボクシングリーズ・カフェのように いかにもヒッピーですという感じの方が 主催というわけでもなく MARZや奇聞屋のようにいかにも音楽業界の方が主催 というわけでもなく、 一目見て業界人、主催者という感じの方が 見当たらない社会人サークルノリのイベントでした。 大抵どのイベントでも、主催者や司会者は 一目見て舞台衣装だと分かるような衣装を着て それなりのオーラを出している物なのですが それがない。 自分達と同じ普通の人達の集まりだから 朗読は初めてという人でも読みやすい環境だと思います。 また、見た目がラフな会場の割りに 業界関係者がそれなりに見に来ていたりするというのも ちょっと驚きました。 普通のおじさんだと思っていた人が詩学社で 詩学という雑誌を作っている編集者の方だったり、 http://www7.ocn.ne.jp/~shigaku/ スプラッシュ・ワーズのカワグチさんも いらっしゃってたり。 ジュテーム北村さんがいらっしゃったり。 ポエトリー歴が長い方が主催されていて その方がゲストの方を選ぶので ゲストやそのゲスト目的で見に来る人も ポエトリー歴の長い人が集まっていたり。 でも、ポエトリー歴が長い人と 短い人の垣根がまったくなくって 誰が十年選手で誰が初朗読か 端から見た感じではまったく分からなくて。 詩のボクシング東京大会予選で 「素人の人達にこそ詩に触れてもらいたい」 と言った楠かつのりさんが 理想としているようなオープンマイクって こういう感じだよ・・という印象です。 2ヶ月に1回ペースで開かれているイベントで 場所も白山というちょっと都心から離れた場所にあって 都心の月1回2回ペースで生み出される ポエトリーシーンとは違う流れが出来ている 空間だなという気はしました。 14:00〜18:00のイベントだったのですが 私は会場で配られた「mook mini/fumi Vol12」 という小冊子の「郵便切手オープン同人制についての説明」という 注意書きのような文章をラップ風に読み上げた後 同じ文章を普通に朗読し、 さらに同じ文章を青木研治風に読もうとしたけど ラップ風と大して変わらなかったので この辺で良いかと思って途中で止めた。 会場はそれなりに笑いが起きて 「30世紀にNHK教育で評価されていそうな人。」 「いまは評価されない」というありがたい感想を 過渡期ナイトの広報担当温子ボンさんから頂きました。 持ちネタじゃなくてその場に与えられた物で 何かないかなと思ったら、 色んなポエトリーや同人誌や演劇のビラを 配られていたので、その場で配られているビラの 最も詩的ではない文章を詩的に読み上げてみた。 やりたかったことは、 文体演錬法と同じで 言葉から意味を剥奪したいとか 文学的とされる表現に対する方法的懐疑とか どのような形式を備えていれば言葉は詩と呼ばれるのかという 形式論だったりするのです。 が、一般にはお笑いに見えて 真面目な詩人からは、不愉快だという顔をされるという いつものパターンでして。 しかしなぁ、俺の朗読、ラウンドカッツに投稿しても 意味わかんないだろうなぁ。 午後6時〜午後10時まで二次会があって 10時〜12:30まで三次会があって その後、インディーズ落語家の死紺亭さんとさがな編集長 http://sagana.reply-jp.com/ 松本和彦さんと私の三人で市ケ谷まで歩いて、 ジョナサンで四次会朝6時に帰るコースでした。 2ラウンドカッツ情報 開催は年六回、偶数月の第二土曜、午後2時〜6時。 ただし8月は午後7時〜11時。 Jazz Spot 映画館 .場所 文京区白山5―33―19 .最寄り駅 都営三田線白山駅 .TEL 03―3811―8932 参加料:300円+ドリンクオーダー http://www.jazzsoda.com/cafe/eiga.htm 3詩の朗読イベント情報 4/17「全心ストリッパー on DJ」 boxinglee’s cofe http://www07.u-page.so-net.ne.jp/sf6/boxlee/index.htm にて 青木研治+DJのライブ DJ: RYOTA, RED, SODOM 開演19:00 終了24:00 チケット1500円(1ドリンク付き) 4/29祝日午後六時〜第二回詩のボクシング東京大会が 科学技術館/サイエンスホールにてあります。 入場料二千円。 第3回「詩のボクシング」全国大会 7月12日(土)13:00 会場:イイノホール。 東京都千代田区内幸町2−1−1飯野ビル7階   TEL:03‐3506‐3251 http://www.iino.co.jp/hall/map.html 定期イベント Ben's Cafe http://www.benscafe.com/ja/poetry_j.html 毎月第三日曜日にオープンマイクイベントがあります。 朗読希望者の受付17:30〜 リーディング18:30〜21:00 参加費:無料 奇聞屋 http://www.kibunya.jp/ にて今月第四水曜日 OPEN18:00/LIVE 19:30に オープンマイクの朗読イベントがあります。 参加料:無料 場所:杉並区西荻南 3−8−8 B1 TEL:03‐3332‐7724 JR中央線西荻窪駅南口 徒歩1分 BeGood Cafe http://begoodcafe.com/tetra/openmic.html 日曜日(不定期)にオープンマイクイベントあり。 NPOの活動、自然食品や平和活動等の情報も多い。 boxinglee's cafe http://www07.u-page.so-net.ne.jp/sf6/boxlee/freesong.htm 毎月第1土曜日にオープンマイクイベントがあります。 (1月、5月のみ第2土曜日) 開場18:00 開始19:00 参加料:\500+1オーダー(\500〜) 場所:〒167−0051東京都杉並区荻窪5‐16‐15井上ビル3F п彦AX 03‐3220‐0267 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験メルマガ】登録ページ http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/mmg.htm 登録と解除は上のページで。 関連HP:掲示板に感想・御批判入れて下さい。 http://www.tcup3.com/356/kidana.html 発行者 木棚 環樹:kidana@pat.hi-ho.ne.jp ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□