■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】 第42号 2003/2/16発行 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 1ごあいさつ みなさまお元気でしょうか? 私は親知らずが生えてきて痛くて寝込み気味な状態なのですが。 テンションのUP&DOWNが激しかったり色々しつつ。 でも、メルマガの発行部数はこのぐらいが 一番気楽で良いなと思いながら。 前回紹介した中島さんに「Ben’s行こうよ」と 誘われたりしつつ。 そこそこのテンションで行ってみたいと思います。 2製造−流通−小売の問題 ちょっとね。訳の分からない話になるんだけど。 ポルノってすげー難しいんだよ。 ポルノ小説一つとってもさ、和服じゃなきゃダメだと言う団鬼六世代から セル画じゃなきゃダメだと言う恋愛シュミレーションゲーム世代まで 色々いて、間に80年代のSFニューウェイブ世代なんてのも入ると ポルノなのに学園を乗っ取ろうとする悪の超能力者と それと一人立ち向かう超能力美少女とか 四次元航法でタイムトラベルする宇宙戦艦物とか どこがどうポルノなのかよく分からない小説があったり ある意味エヴァンゲリオンだって巨大ロボットが戦うポルノだという 解釈もあるし、やおい全般まで広げるとなんでもポルノになるんだよと 言えばそうかもしれないけどね。 アダルトビデオの話するとさぁ、 「女優物」と言われるビデオは一本のビデオに 一人の女優さんしか出てなくてギャラもその女優さんに 「企画物」女優さんの3倍〜10倍払われていたりするわけだ。 それとは別にインディーズと言われるビデオがあって これは元々は非合法の裏ビデオを意味したのだろうけど 今では「ビデオ安売り王」がやりだしたセルビデオを 意味していたりして、有名メーカーとしては ソフトオンディマンド辺りになる。 メジャーのビデオが何万本単位で出荷されるのに対して インディーズは数百本と多品種少量生産を売りにしている。 ソフトオンディマンドが建前上売りにしているのは 一人一人のお客様に合ったビデオを一本一本手作りという奴で 初期の頃はWebから自分がみたいアダルトビデオのシナリオを 募集していたりして、10万なら10万という額を払えば 自分好みのアダルトを作ってくれるというサービスを していた。 アダルトビデオ界のオートクチュール・オーダーメイドだ。 つまり、一般的にこういうビデオが好まれるという規格と 個人の嗜好がかけ離れているということが前提に 物が作られているわけだ。 で、いま私は小売業みたいな場所で働いているんだけれども 商品を並べる時に、 売れる物を店の一番目立つところに置くように 指示されるわけだ。 ところが何が売れるのかというのが 正直よく分からないわけだ。 店員として働いていると スカトロにしか興味を示さないお客さんとか 太った女性にしか興味を示さないお客さんとか そういうマニアというかマイノリティー層が 無視できない数いたりする。 美人で若くて巨乳でというのを好む層が 一般的に言えば一番多いとされているが、 その層だけで過半数行くかというとそうはならない。 少数派を全部フォローした方が 多数派の一派だけを相手にするより数が多いから ソフトオンディマンドが伸びてきたという話になる。 店の売れ行きベストテンみたいなのを どこのビデオ屋や書店やでもやってると思うんだけど これが機械上のデータだけで作れるかというと そうでもなく。書店の場合、売却率と売却数は違うわけで 一冊しか入荷してない本の場合、 一冊売れれば売却率百%ですが 五百冊仕入れて一冊しか売れなければ売却率は 0. 2%です。 さて、十冊仕入れて十冊売れて売却率100%の商品と 二百五十冊仕入れて五十冊売れて売却率20%の商品と あった場合、当店の売り上げベストテンの順位は どっちが上になるのでしょうか? もしくは、単刊物の本が一種類50冊売れたとして * *シリーズの第二十巻が20冊しか売れなくて、 でも新刊で二十巻が出たために **シリーズの古い巻も売れ出して シリーズ全体では100冊売れたとすると。 二十巻シリーズで100冊、二十巻単巻では20冊の本と シリーズじゃない単刊もので50冊の本ではどちらの方が 売り上げベストの上位になるのか? これね、機械じゃなくて、最後は店員が判断するんですよ。 機械上の色んなデータみながら、 うちの売り上げベストはこれだと 最後は結構曖昧なカンで当店の売り上げベストテンを 作っちゃうんですが、こういうセリフを言われたんですね。 「ちゃんと雑誌や全国データを見て作れ」 でもそれ、当店の売上とは関係ないだろと 思う自分もいてですね。 私個人は多品種少量生産のソフトオンディマンドな 人間なのですが、インディーズと女優物では出てる本数も ゼロが二つも違うし産業としての規模も流通形態も違うのだと。 だから、インディーズなんかは無視しろと。 当店の売り上げベストというコーナーは、 全国の売り上げベストへのカウンターとして あるものだと私は勝手に思っていて たまたまその地域にスカトロ好きのお客さんが居て、 スカトロをなんとか応援したいと。 で、そのお客さんが自分は既に観飽きているけど 同じビデオを十回二十回買ったら、 ちゃんとそのビデオが売り上げベストに入る。 自分の金を使って自分の好きなビデオを 売り上げベストに入れることができる。 そういうのが当店の売り上げベストだと思うんですよ。 じゃなくて、雑誌みて当店の売り上げベストを作るというのは ある意味、アイドル事務所が そのアイドルのファーストシングル発売日に オリコンチャートの調査対象となる店に何百枚ものオーダーを掛けて 金でチャートを買ってた80年代初期の音楽チャートと比べても 志が落ちてる気がするんですね。 少品種大量生産か多品種少量生産かというのは 実は微妙な問題で、私なんかが社会科の授業で習ったのは 高度成長期のベルトコンベア方式で作られた 少品種大量生産時代は終わって これからは多品種少量生産の時代に入ったのだ。 企業の論理ではなく顧客の嗜好が優先される時代になったのだと いうのですが、そんな簡単な物でもない。 同じ社会科の授業で習ったのは、流通の主役が 駅前のデパートから住宅地のスーパーそして 道路沿いのコンビニへ変化しているという話です。 デパートの売りは同じネクタイを買うのでも 多品種ある中から自由に選べる。 どれを買って良いか分からないときには 商品に対して専門知識のある店員が お客様に合った商品を選んでくれる。 対するコンビニは粗悪な物売れない物は端から店には置かずに 在庫スペースを減らして、商品の数も厳選して 良い商品だけを少品種売るのを特徴としている。 製造の段階で多品種少量生産になっていても 流通の段階では少品種大量生産になっていたりする。 「重力」という雑誌を読んでいて ショックを受けたのはそういう部分で 昔の書店というのは商品知識のある店員が どの商品をこの店のどこに置くと決めて 商品を発注していた。 けれどいまは「取次ぎ」といわれる書店と 出版社を繋ぐ流通業者が書店の注文してない商品も ガンガン送ってきて書店に並べさせる。 取次ぎは全国の本の流通データを持っているから 児童書が何%、ビジネス書が何%、雑誌が何%の棚を作れば 全国的にみて一番効率良く本を売れるということを知っている。 取次ぎが全国平均的な書店を大量に作ることで 書店から書籍という商品に関する専門知識を持った人間が 居なくなってしまった。 てなことが書いてあって。 (P98〜の批評空間代表内藤祐治さんのインタビュー参照) 書店からしてみれば、オフィス街にあるのであれば 児童書よりビジネス書の棚面積があった方が良いわけだし 新興住宅地にあれば育児書や児童書の方が ビジネス書より売れるだろうし、 近所に医大があるのであれば、 医学書専門書店にしてしまっても構わないと思うんですよ。 今の日本の取次ぎは雑誌を前提とした流通形態に 無理矢理書籍も乗せているけれども アメリカでは雑誌と書籍は流通も小売も 別の業者がやっているという 話があったりして。 3詩の朗読イベント情報 2/16 詩のボクシング兵庫大会予選 開演13:30〜 料金無料 TEL:0792−93−8228 場所:兵庫県姫路市山野井町84姫路文学館 2/16SPLASH WORDS presents勇気を出して!レッツ・ラブポエ というオープンマイクイベントが 14:00からあります。 場所:東京都渋谷区神南2−1−1 SHIBUYA@FUTURE TEL:03‐5738‐5250 料金:メニューオーダーのみ http://www.shibuya-future.com/ 2/16 東京都新宿区高田馬場1‐29‐21 Ben‘sCafeで オープンマイクイベントがあります。 受付18:00〜開演18:30〜 料金:ドリンクオーダーのみ TEL03‐3202‐2445 http://www.benscafe.com/ 2/16 えるび5発掘ナイトというポエトリーリーディングイベントが 大阪市西区新町1−2−13新町ビル at Café moであります。 出演:斎藤真里、他(出演者募集中) 開演18:30〜 料金千円+ドリンクオーダー TEL06‐6532‐5519 http://www.cafemo.jp/info/info.html 3/8(土)18:30新宿「風花」にて 古井由吉、鷺沢萌の朗読イベントがあります。 チケット¥3000(ドリンクつき) TEL:03−3354−7972 場所:新宿区新宿5‐11‐23 都営地下鉄線「新宿三丁目駅」降りて、C7出口出てすぐ、 クイーンズシェフ伊勢丹の裏。 3/29「ひなたぼっこ」にて 武力也(ぶりきや)さん参加の詩のイベントがあります。 オープンマイクで、一人三分ほどであれば飛び入り参加可。 コミュニティカフェ−ひなたぼっこ 場所:千葉県船橋市本町4‐31‐23 石国ビル1F 交通 = JR総武線船橋駅南口より徒歩10分 http://homepage2.nifty.com/swampland/chiba/hinatamap.gif 4/17「全心ストリッパー on DJ」 boxinglee’s cofe http://www07.u-page.so-net.ne.jp/sf6/boxlee/index.htm にて 青木研治+DJのライブ DJ: RYOTA, RED, SODOM 開演19:00 終了24:00 チケット1500円(1ドリンク付き) 4/29祝日午後六時〜第二回詩のボクシング東京大会が 科学技術館/サイエンスホールにてあります。 入場料二千円。 第3回「詩のボクシング」全国大会 7月12日(土)13:00 会場:イイノホール。 東京都千代田区内幸町2−1−1飯野ビル7階   TEL:03‐3506‐3251 http://www.iino.co.jp/hall/map.html 定期イベント Ben's Cafe http://www.benscafe.com/ja/poetry_j.html 毎月第三日曜日にオープンマイクイベントがあります。 朗読希望者の受付17:30〜 リーディング18:30〜21:00 参加費:無料 奇聞屋 http://www.kibunya.jp/ にて今月第四水曜日 OPEN18:00/LIVE 19:30に オープンマイクの朗読イベントがあります。 参加料:無料 場所:杉並区西荻南 3−8−8 B1 TEL:03‐3332‐7724 JR中央線西荻窪駅南口 徒歩1分 BeGood Cafe http://begoodcafe.com/tetra/openmic.html 日曜日(不定期)にオープンマイクイベントあり。 NPOの活動、自然食品や平和活動等の情報も多い。 boxinglee's cafe http://www07.u-page.so-net.ne.jp/sf6/boxlee/freesong.htm 毎月第1土曜日にオープンマイクイベントがあります。 (1月、5月のみ第2土曜日) 開場18:00 開始19:00 参加料:\500+1オーダー(\500〜) 場所:〒167−0051東京都杉並区荻窪5‐16‐15井上ビル3F п彦AX 03‐3220‐0267 毎月第3土曜日 Happy?Hippie! というオープンマイクイベントがあります 開場17:30 開演18:00〜 場所:岡山県岡山市丸の内1-1-15禁酒会館 TEL:090-4577-6028 料金500円(1ドリンク付き) ペアチケット800円 オープンマイクエントリー料300円 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験メルマガ】登録ページ http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/mmg.htm 登録と解除は上のページで。 関連HP:掲示板に感想・御批判入れて下さい。 http://www.tcup3.com/356/kidana.html 発行者 木棚 環樹:kidana@pat.hi-ho.ne.jp ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□