■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】 第39号 2003/2/1発行 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 1ライブ 前回の続きで、文学もライブさえ出来れば、 テレビに流せるのだということを言い出したときに 詩のボクシングはテレビで流れている文学イベントの一つで 似たところで、 Ben‘s Cafeの青木研治さんのライブも わりと流れていて、 この辺は生でチェックしておきたいものだったわけです。 音楽ビジネスをモデルにすると ライブの観客動員数とCDの売り上げが同数、 ファンクラブの会員数とCDの売り上げが同数、 ということが多々あるわけです。 TMネットワークの小室哲哉さんは ファンクラブの会員にしか音楽を聴いてもらえない という環境が嫌でどうすればファンクラブに入ってない人に 聴いてもらえるのかを考えたと言います。 ライブ会場にこない人、ライブ会場の外側にいる人 TMネットワークなんかに興味を持たない人に TMネットワークの音楽を聴いて欲しい。 それに近いことは色んなミュージシャンの人が言うのですが 実際には難しいことのようです。 最初にメディア露出して、 ファーストアルバムなりシングルなりを広告し そのCDを買うと、ファンクラブへの入会案内が付いていて 気に入ったらファンクラブへ入る。 テレビや雑誌というマスメディアには 広告費を払わないと中々出してもらえないから マスコミには出ずに、ファンクラブという固定客へ ファンクラブ会報を通じて新商品の広告をし ライブの告知やニューシングル・ニューアルバムの告知をし 固定客向けの販売をする。 そういうビジネスモデルに窮屈さを感じる人は 自分たちに興味のない人達に聴いてもらいたいのだと よく口にするのですが、じゃあどうやって興味のない人を ライブ会場に集めるのかとなると大変なわけです。 普通、ライブは人口密度の高い、 ある一定数のお客さんが来る見込みのある場所で行われます。 人があまりいないような場所では、 採算が合わないため普通ライブをあまりしません。 「パパパパパフィー」というTV番組でパフィーが パフィーの人気を上げるために パフィーのCD売り上げが悪い場所に行って 宣伝活動をするという企画をやっていて、 行った場所が人口密度が日本一低い鳥取県。 あたり一面、畑のみで人も車も動いていない。 カラスや牛の数の方が人より多い。 そんな誰もいない畑の真ん中で パフィーが薄茶色のサングラスに パンチパーマのカツラをかぶり、 白のエナメルスーツに 赤いマフラーを首から下げ ゴールドのチェーンを首と手首に絡ませ 「俺の魂のソウルを、 俺の歌のミュージックに乗せて お前のハートの心に、 感動のバイブレーションを届けるぜ!」 とメガホン持って叫んでて、 笑えたのですが。 パフィー曰く 「私達のイメージの中のロックを 表現してみました。 ちょっとHIP−HOP入ってるけど」 さらに番組が進んで、 山の上の方に住むおばあちゃんの家に行って 肩叩きなんかをしてパフィーって良い子なのだという イメージアップをしようという企画で えんがわに座ったおばあちゃんの肩叩きやマッサージをしながら パフィーの曲を聴かせると、 「ああ、この曲知ってる」とおばあちゃんは言うわけです。 これは好印象だと、その曲のCDジャケットを見せて 「この子たちパフィーって言うのよ。かわいいよね。」 と話掛けるのだけれども、おばあちゃんは、 「そう、かわいいねぇ」と言うだけで そのCDジャケットを見ても、 いま目の前に居るのがパフィーだと気付かない。 要するに、 「普段自分たちの音楽を聴かない人のところに 音楽を届けたい」とミュージシャンが口にしたとき 普段音楽なんて聴かない人のところへ行って 演奏するということは、 採算の合わない過疎地へ行って ライブをするということなのです。 浜田省吾さんが「On The Road」と銘打って 3年掛りの長期のライブツアーを企画して 浜田省吾さんが一度も行ったことのないライブハウスを 回るという企画を実行したとき、 日経エンターテイメントの浜田省吾さんのページに 浜田省吾さんが二十〜三十名ほどの人達と一緒に 山登りをして頂上に到達したときの記念写真が載ってました。 記事をみると、 「浜田省吾がこの村にやってきた」 というアナウンスを流しながらスピーカーを積んだ白い車で 村中を走って、金を取っての ライブだけじゃなんだからということで 浜田省吾と山に登ろうという無料のイベントを組んで 村の人たちと一緒に山に登り、山の頂上で 浜田省吾さんがアコースティックギターを弾きながら 村の人達と二・三曲歌って戻ってきた。 というのですが、ここまでやるのか浜田省吾!と。 スピーカー乗せ、ポスターを貼り、 派手にデコレーションした白いバンに 乗って市長選挙の立候補者か 売りだし中のアイドル歌手かみたいな 広報活動をして、さらに売れないアイドル歌手が時々やる 「**ちゃんと一緒にハワイへ行こうツアー」 みたいなマネまでして、 採算が合わないという理由でライブが行われなかった 過疎地でのライブを行ってるわけです。 無料イベントの山登りだというにも関わらず 写真をみると三十名ほど、 うち浜省のスタッフが10名居るとして 村の人は20名ほどしか参加してない。 それもお年寄りばっかり。 あのお年寄りに浜田省吾が分かるのかと、 むしろ演歌や民謡の方が分かりやすいんじゃないかと。 浜省クラスだと渋谷のラジオの公開録画だと 数百人のティーンエジャーが簡単に集まると思うんですよ。 それが過疎地だと音楽をやらないとはいえ 無料イベントで二十人ですよ。 高齢化の進んだ過疎地でライブをするというのは 大変なんだなと思うわけです。 けれどそのときの写真を落ちぶれた感じではなく、 むしろ誇らしげに記事にしている。 そのページは日経エンタの中でも 浜省が好きに使えるページなのです。 浜省が編集長のページに、東京ドームや武道館のライブではなく あえて、過疎地のライブを成功させるための 無料イベントの写真を持ってくる。 浜省って恐いなと初めて思いましたね。 ここまでやらないと本気じゃないのかと。 2詩の朗読イベント情報 2/9 独唱パンクvol.27 ペンギンハウス http://www3.plala.or.jp/FREEDOM/PENGUIN.htm にて青木研治さんライブ。 場所:杉並区高円寺北3−24−8 TEL 03‐3330‐6294 LIVE TIME 19:00〜23:00 PUB TIME 23:00〜3:00 3/8(土)18:30新宿「風花」にて 古井由吉、鷺沢萌の朗読イベントがあります。 チケット¥3000(ドリンクつき) TEL:03−3354−7972 場所:新宿区新宿5‐11‐23 都営地下鉄線「新宿三丁目駅」降りて、C7出口出てすぐ、 クイーンズシェフ伊勢丹の裏。 3/29「ひなたぼっこ」にて 武力也(ぶりきや)さん参加の詩のイベントがあります。 オープンマイクで、一人三分ほどであれば飛び入り参加可。 コミュニティカフェ−ひなたぼっこ 場所:千葉県船橋市本町4‐31‐23 石国ビル1F 交通 = JR総武線船橋駅南口より徒歩10分 http://homepage2.nifty.com/swampland/chiba/hinatamap.gif 4/17「全心ストリッパー on DJ」 boxinglee’s cofe http://www07.u-page.so-net.ne.jp/sf6/boxlee/index.htm にて 青木研治+DJのライブ DJ: RYOTA, RED, SODOM 開演19:00 終了24:00 チケット1500円(1ドリンク付き) 4/29祝日午後六時〜第二回詩のボクシング東京大会が 科学技術館/サイエンスホールにてあります。 入場料二千円。 第3回「詩のボクシング」全国大会 7月12日(土)13:00 会場:イイノホール。 東京都千代田区内幸町2−1−1飯野ビル7階   TEL:03‐3506‐3251 http://www.iino.co.jp/hall/map.html 定期イベント Ben's Cafe http://www.benscafe.com/ja/poetry_j.html 毎月第三日曜日にオープンマイクイベントがあります。 朗読希望者の受付17:30〜 リーディング18:30〜21:00 参加費:無料 奇聞屋 http://www.kibunya.jp/ にて今月第四水曜日 OPEN18:00/LIVE 19:30に オープンマイクの朗読イベントがあります。 参加料:無料 場所:杉並区西荻南 3−8−8 B1 TEL:03‐3332‐7724 JR中央線西荻窪駅南口 徒歩1分 BeGood Cafe http://begoodcafe.com/tetra/openmic.html 日曜日(不定期)にオープンマイクイベントあり。 NPOの活動、自然食品や平和活動等の情報も多い。 boxinglee's cafe http://www07.u-page.so-net.ne.jp/sf6/boxlee/freesong.htm 毎月第1土曜日にオープンマイクイベントがあります。 (1月、5月のみ第2土曜日) 開場18:00 開始19:00 参加料:\500+1オーダー(\500〜) 場所:〒167−0051東京都杉並区荻窪5‐16‐15井上ビル3F п彦AX 03‐3220‐0267 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験メルマガ】登録ページ http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/mmg.htm 登録と解除は上のページで。 関連HP:掲示板に感想・御批判入れて下さい。 http://www.tcup3.com/356/kidana.html 発行者 木棚 環樹:kidana@pat.hi-ho.ne.jp ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□