■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】 第36号 2003/1/24発行 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 1ごあいさつ ご無沙汰してます。木棚です。 1/22奇聞屋のオープンマイクイベント行って参りました。 以前のメルマガには第三水曜にイベントがあると書いたのですが 一月二月は参加者の都合で第四に変更されている模様。 で行ってきました第四水曜1/22西荻窪の奇聞屋。 オープンマイクイベントと一口に言っても 主催者の目的によって、志向によって かなり異なったイベントになっているわけで、 今回の奇聞屋さん、主催者がどうも詩業界ではなく ピアノ・音楽業界の人であるという地点で 詩のボクシングやなんかとはずいぶんかけ離れた おもむきの異なったイベントになっている。 レポートは次回! 2詩のボクシング打ち上げ 東京地区予選の打ち上げ飲み会なのですが 今回の東京地区予選を勝ち抜いて 東京地区大会に進んだ16名の方のうち、 二名、 武力也(ぶりきや)さんと http://www.asahi-net.or.jp/~DM1K-KSNK/burikiya.htm ものいこまちさんが http://www.asahi-net.or.jp/~DM1K-KSNK/monoi.htm 飲み会に参加されていました。 ものいこまちさんは、オルタナのドンといった感じで 主として奇聞屋 http://www.kibunya.jp/ をホームグラウンドに活動されている様子で 武力也さんは、「ひなたぼっこ」 http://homepage2.nifty.com/swampland/chiba/hinatamap.gif をホームに活動されている様子です。 ようは、定期的に人前で詩の朗読をしてるような人じゃないと 予選を勝ち抜けないということですね。 武力也さんは、楠さんから 「『ぶりきや』という音が良いですね。」 と言われて、イベント後もカメラの前でインタビュー受けたり 講評中に話を振られたりと、 この日の注目になっていました。 私も武力也さんから詩集をいただいたのですが 土臭くてレトロなテーマと、 60歳という年相応な、野坂昭如系の朴訥とした語りが 魅力でしたね。 ものいこまちさんは、この日、 「もしも桃太郎がポエムだったら」とか 「もしも桃太郎がラップだったら」をやっていた私に 「桃太郎のポエム良かったよ」 と言ってくださり、 「審査員が手を叩いてもやめなかったのが面白かった」 と笑ってくれました。 これ、言われなければ気付かなかったのですが、 持ち時間3分で3分超えると審査員の楠さんが手を叩いて 詩を止める。それを超えて朗読した場合、 減点もしくは失格になるのですが、 ガチガチに緊張して、大声&早口で朗読していた私には 楠さんの手を叩く音なんて聞こえなかったわけです。 そのように、ものいこまちさんに言うと 「そうなの?私はてっきり、詩のボクシングの主催者に対して 『俺の表現を三分で区切るとは、いかがなものか!』 という物言いでやっているのかと思った。」 と言われ、他の方も 「そうそう。てっきり主催者に抗議をしているものだとばかり思った」 と言われ、朗読の最後に会場が爆笑になり盛り上がったのは 俺の力じゃなく、俺の勘違いが生み出した効果だったのだと 知って落ち込んだのですが。 まあ、次参加するときには、 三分で区切って朗読する練習して参加しろということですね。 飲み会では前回の詩のボクシングで全国大会準優勝だった うみほたるさん http://www.geocities.co.jp/NatureLand-Sky/3120/index.html のことが話題になっていて、 飲み会の会場に、うみほたるさんからTELが入ったり うみほたるさんの書いたお話が載った「詩とメルヘン」を 回し読みしたり。 うみほたるさんというのは、準優勝時、女子大生で 卒論のテーマは宮沢賢治の詩や童話が科学的にどのぐらい正しいのか? だそうで、 宮沢賢治は詩人であったと同時に科学者でもあったわけで 彼の書く詩や童話の中には科学から ヒントを得て作られた物も少なくないと。 銀河鉄道の夜にしても、 当時、鉄道というのは科学技術の最先端で 庶民にとって一番身近な科学の象徴だったと。 そして、銀河という星空に関しては 天文学という学問があり、宮沢賢治を多いに刺激したと。 一見、荒唐無稽に見える宮沢賢治の童話の中のいくつかは 科学的に見たときに、論理的で整合性のある物語なんだという卒論を書いて 担当教授に「ぼくは理系のことは分からないから、物理学の先生に見せて」 と、物理学の教授を紹介されてそっちの先生に卒論を見てもらった。 てなうみほたるさんのエピソードが話題の中心になり、 「武力也さんのペンネームも、『ブリキ屋』という レトロで懐古的なかつての科学の最先端を 連想させるから良いわけで、これが 畳屋や障子屋ではダメなんだよな。 やっぱり、ブリキだから良いわけで」 てなことを、この日朝一番に詩を読んだ永野篤さんが言っていました。 彼はさらに 「日常の何でもないところから詩は生まれる。 電車に乗っていて前に座った女子高生が試験勉強をしていて 物理のノートを開いているんだな。そこに 『マーキュリーには摩擦がない』 と書いてあるんだよ」 と言いはじめる。 「マーキュリーってのは水星なんだけど マーキュリーには空気がない。 空気がないから音がない。 大気のないマーキュリーには、流れ星がない。 隕石が落ちても、大気との摩擦で燃えないから 地上からは見えないし、摩擦がないから 隕石はただ、地上にゴンと落ちるだけ。 こういう何気ないところから詩を書いたんだよ。 彼女を水星、自分の気持ちを隕石に例えて ボクはあなたに気持ちを伝えようと、 隕石をいっぱい投げつけるけれども 彼女の心には届かないといった詩をね。」 この話からも分かるように、 永野さんはかなり、頭が良いし、 詩の技術もあるわけです。 私は飲み会で永野さんの横にいて面白い話を いっぱい聞かせてもらいました。 話が詩は最初に発想した状態の物が良いのか 推敲を重ねた物が良いのかという疑問から、 やっぱり最初のインスピレーションで書いたものが一番良いんだよ という話題に移り、 永野さんが 「私もね、パソコンで詩を書いていてすごく良い詩が出来たのに データが全部消えちゃう時があるんだよ。 それで、さっき書いたものを思い出して もう一度同じ物を書こうとするのだけれど、 どうも上手く行かないんだよ。」 永野さんの話を受けて私は。 「自分もそういうことありますよ。 同じような内容になってはいるんだけど、 なんか違うんですよ。音とかリズムとかがなんかしっくりこない。 なんべん書き直しても、元のやつを超えられない。 ボクの風呂には水がない。 水がないから、入っても何もあふれないし 音もしない。水面に波紋が広がる事も 波風が立つこともない。 ボクの預金口座には 水道代を払う金がない。 最初の詩と似てるんだけど、 なんかこう上手く行かないんだよ。 テーマは同じなんだけど、ひどく矮小化されてるというか。 最初の詩を超えられない。」 それは、永野さんのマーキュリーの詩から5分ほどたった後、 詩ボクで予選落ちさせられた私が、この日一番輝いた瞬間でした。 3詩の朗読イベント情報 1/29渋谷アピア http://homepage1.nifty.com/apia/ で青木研治さんライブ 18:30開場。19:00開演。 チケット1300円 〒150‐0031東京都渋谷区桜丘町3−15 TEL 03‐3464‐9590 2/9 独唱パンクvol.27 ペンギンハウス http://www3.plala.or.jp/FREEDOM/PENGUIN.htm にて青木研治さんライブ。 場所:杉並区高円寺北3−24−8 TEL 03‐3330‐6294 LIVE TIME 19:00〜23:00 PUB TIME 23:00〜3:00 3/8(土)18:30新宿「風花」にて 古井由吉、鷺沢萌の朗読イベントがあります。 チケット¥3000(ドリンクつき) TEL:03−3354−7972 場所:新宿区新宿5‐11‐23 都営地下鉄線「新宿三丁目駅」降りて、C7出口出てすぐ、 クイーンズシェフ伊勢丹の裏。 3/29「ひなたぼっこ」にて 武力也(ぶりきや)さん参加の詩のイベントがあります。 オープンマイクで、一人三分ほどであれば飛び入り参加可。 コミュニティカフェ−ひなたぼっこ 場所:千葉県船橋市本町4‐31‐23 石国ビル1F 交通 = JR総武線船橋駅南口より徒歩10分 http://homepage2.nifty.com/swampland/chiba/hinatamap.gif 4/17「全心ストリッパー on DJ」 boxinglee’s cofe http://www07.u-page.so-net.ne.jp/sf6/boxlee/index.htm にて 青木研治+DJのライブ DJ: RYOTA, RED, SODOM 開演19:00 終了24:00 チケット1500円(1ドリンク付き) 4/29祝日午後六時〜第二回詩のボクシング東京大会が 科学技術館/サイエンスホールにてあります。 入場料二千円。 第3回「詩のボクシング」全国大会 7月12日(土)13:00 会場:イイノホール。 東京都千代田区内幸町2−1−1飯野ビル7階   TEL:03‐3506‐3251 http://www.iino.co.jp/hall/map.html 定期イベント Ben's Cafe http://www.benscafe.com/ja/poetry_j.html 毎月第三日曜日にオープンマイクイベントがあります。 朗読希望者の受付17:30〜 リーディング18:30〜21:00 参加費:無料 奇聞屋 http://www.kibunya.jp/ にて今月第四水曜日 OPEN18:00/LIVE 19:30に オープンマイクの朗読イベントがあります。 参加料:無料 場所:杉並区西荻南 3−8−8 B1 TEL:03‐3332‐7724 JR中央線西荻窪駅南口 徒歩1分 BeGood Cafe http://begoodcafe.com/tetra/openmic.html 日曜日(不定期)にオープンマイクイベントあり。 NPOの活動、自然食品や平和活動等の情報も多い。 boxinglee's cafe http://www07.u-page.so-net.ne.jp/sf6/boxlee/freesong.htm 毎月第1土曜日にオープンマイクイベントがあります。 (1月、5月のみ第2土曜日) 開場18:00 開始19:00 参加料:\500+1オーダー(\500〜) 場所:〒167−0051東京都杉並区荻窪5‐16‐15井上ビル3F п彦AX 03‐3220‐0267 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験メルマガ】登録ページ http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/mmg.htm 登録と解除は上のページで。 関連HP:掲示板に感想・御批判入れて下さい。 http://www.tcup3.com/356/kidana.html 発行者 木棚 環樹:kidana@pat.hi-ho.ne.jp ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□