■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】 第19号 2000/3/7発行 現在の購読者数240人 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 1読者様へのレス  A)チハルさん  B)安池さん 2都立中央図書館への本の納品 1読者様へのレス まあ、不定期でダラダラさせて頂いてる当メルマガですが、 自分が書いたもの(文体演練法)の反応を要求しときながら 安池さんやチハルさんから頂いたレスポンスを 引用だけして、無視しちゃうのはあまりにも 悪いなと思いながら、 中々レスを返す機会がなかったりしてですね。 A)チハルさん まずはチハルさんの物から(参考:No13) >桃太郎は、今でこそ古典文学として子供から大人まで幅広く読まれ >ている作品であるが、もしかしたら、当時の流行り言葉を使って書 >かれていたかもしれない。現代でいえばコギャル言葉のような。 ってことなのですが、おそらくコギャル言葉であった可能性は低い。 と、私は考えます。というのは、昔話は大抵 おじいさんおばあさんが住んでいるところから始まる。 お父さんお母さんが住んでいたじゃないんですね。 両親が畑仕事に出てるあいだ、孫の面倒をみるおじいさんおばあさんが 孫に話して聴かせたのが昔話であったと私は考える訳です。 幼いのにやったらませた言葉使いする子供って居るでしょ。 「今年の風邪はタチ悪いって言うからな」 「今年の冬は底冷えで関節痛たなってしゃーないわ」 「桜の開花も遅れてるっていうからね」 なんて言い出す小学校低学年生や幼稚園児は 両親が共働きで祖父母に育てられてる可能性大! ってなことを考えたときに、昔話は昔っから 年寄り臭い言葉で語られてたのとちゃいますか? てな風に思うのですが、チハルさんどうでっしゃろ。 >個人的には、ルポタージュ風味が興味深い。鬼との戦いを戦争に例 >え、キビダンゴを麻薬に例えたのには驚いたが、きっと実際の所も >そうだったかもしれない。 いや、実際に太平洋戦争時に日本軍が特攻隊の兵士に ヒロポン(覚醒剤)を使わせていたというところから あのネタはできてるわけでして。 >おそらく、団子の中に入れた野草に芥子でも混ざっていたんだろう。 文体演練法の中では「アンフェタミン」という 語を使っていて、まあ、いわゆる覚醒剤のことなのですが 芥子ってのはそれとはまた別の物になるんですね。 コカイン・覚醒剤は興奮・覚醒作用があるアッパー系の 麻薬で、 芥子は精神を落ちつかせる安静・麻酔作用のあるダウナー系の 麻薬の原料ですね。 芥子の実に傷を付けると汁が出てくる。その汁が アヘンで、アヘンから薬効成分を抽出したのが モルヒネで、モルヒネに無水酢酸を加えて モルヒネの体内での吸収率を高めたのがヘロインですね。 まあ、何の役にも立たない知識ですが。 B)安池さん 安池さんへのレスですが、個人的にメール頂いたりして そのメールへのレスもまだなのですが(申し訳ない) 一度、夕食でも一緒にとは思うのですが 正直、いまの私って会ってしゃべっても 面白くない奴なんじゃないかと。 面白いトークが出来る状態になれれば良いんですけど。 うーーん。 >作家を気取る100の実験12号のなかのお金を出さないプロで無い >人間が批評をする場合はとか批評をする場合はとか >最近は物騒で爆弾を送りつけたりという文を見て >その本意を思い倦ねているうちに時間が経ってしまい あ・・・・冗談のつもりで書いた文章が 本気で取られてる。 私が爆弾なんて送りつけるわけないじゃないですか。 私の場合、ちゃんとクール宅急便で産地直送の新鮮な堕胎児を ・ ・うそです。 >でも、実際書評って、書くの難しいんだよね。 >普通の書評だとさ、相手がどういう人かってのが >ある程度分ってるから書けるけど、 >ネット上でしか知らない人の本となると、 >下手にコキ下ろすと手に負えないような >仕返しをしてくるかも知れない。 >いま、開けると爆発する小包とか >TV局に送るの流行ってるしさ。 上記の文章、正確にはNo11でしたね。参考: http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/mmg.htm これね。活字だとニュアンスが伝わらない。 で。(笑)とか(“;)とか(*_*)\とか(^^)vとか 入れるんですけど、入れ過ぎるとサムイとか言われるし 欧米じゃビジネスメールに顔文字は厳禁らしいし、 難しいんだよね。 >アメリカに住んでいるすべての日本人が英語が >できると考えるのは間違いだと思います。 いや、無理言って申し訳ないです。 私、高校時代、クラスの平均が68点ぐらいの英語のテストで 20点30点台に常駐しておりました。 自分が32点取った時、クラスでトップの女の子が 96点を取ってほめられていて、 ああ、この人は俺の3倍賢い人なんだ。 と思った経験が在ります。 >木棚さんがいろいろなところで書かれたものを見ますと >押韻にこだわった詩などを日本でも模索するべきとありますが, >詩や小説などを書くことを志されるのでしたら,ぼくなどに >英語のダメだしを期待されずに,ご自身でしかるべき英文, >ギリシア語,ラテン語などで書かれた本を読むとともに, >大学などの研究機関などで研究されるのがよいので >はないかと思います。 そうなんですよね。私も英語で文体演練やろうなんて思ってない。 英語だとジョイス、フランス語だとレイモンド・クノーが やっている。母国語でやってる人押しのけて 自分が外国語でやろうなんて少しも思わないけど 日本語でやろうとしたときにジョイスやクノーを 参考にしなくてはいけないのは分かります。 大雑把に言って日本語における漢字が 英文におけるラテン語・ギリシャ語 日本語のカタカナが英語のイタリック体にあたる ぐらいは分かるのですが、それ以上は 英語32点の自分にはちょっと分かんないです。 >まず,目に付く事は日本語ワープロを使って >全角で書かれていてシラブルに関係なく >行末では改行というフォーマットになっている >ことだと思います。 >せっかく書かれるのですから, >ハイフネーションなどをシラブルを >調べられてされたらよいのではと思います。 これなんかも、活字にしたときなんか変だなとは 思ったのですが、シラブルってのの存在を 知りませんでした。 >英文風味の中では関係詞が使われていますが, >童話に関係詞というのはなじまない気がします。 >英文風味の中での冠詞,定冠詞の使われ方が >どうもしっくりこないように思います。 >英文風味の中で俗っぽい単語というか言い回しが >使われていますがそのような表現を使う事は童話らしさを >隠してしまうと思います。 >和文の作品の中では一貫して"しば"にあたる漢字として >草の"芝"が使われていますが,これは雑木の"柴"と >するべきもののように思います。 >英文風味の中でも同じように"lawn"となっています。 上記のような技術的なチェックというのは 非常にありがたく思いました。 こういうレスが欲しくてWEBでやってるんですけど 誰も何も言ってくれない。双方向性なんて嘘ばっかり。 >上記の事柄はMLへの書評に含めることは気が退けましたので >入れておりません。 気が退けましたか。 でも、私としては上記のレスが一番嬉しかったんですね。 安池さん以外からでも、もちろん安池さんからでも 私のWeb上の文章でここがなってないという レス頂けると私は非常に嬉しいです。 俺頭来るのはさ、こういう技術的なことを 言ったり言われたりする場がないってことでさ。 漫画でも音楽でも黒字産業ってのは作って持っきゃ 一応会ってくれてどこが悪いとか言ってもらえるんだよ。 でも、文学という赤字産業はさ、 「持ってこられても困ります」 「規則ですから」とかね。 育てようなんて気もさらさらないしさ、 文芸誌見てて、文芸誌の編集者も技術的なことなんて 少しも分かってないんだってことが分かったね。 以前17号のメルマガでも書いたし 今後も書こうと思うけど、純文学と大衆文学の違いとか 一人称と三人称の違いすら分かってないのいるもん。 ひどいつうか、てめぇーは何を専門にしてるんだ! みたいなのが業界のシェアをさらに狭くするんだよ。 >現在の二つの表記が混用された状況では,人間の子供の場合には >親が子供の名前の表記をいつも統一しないということは >ないように思うことを考えると,つまるところ作者が >自分の作品への愛情を持っていないと >いうように見えてしまうと思います。 「錬」と「練」どっちかに統一しろとのことですね。 これなんですけどね、正直言って文体演練法というタイトルには 少しも愛着持ってません。 書き出すと長いんですけど、もともと文体練習法だったか 演習法だったかで書いてたのですが、 まあ、一応書いたら出版社とかにも送りますよね。 したらその数ヶ月後にその出版社がクノーの本を文体練習法か なんかで出版して。ちなみにそれまでクノーのその本は 「文体体操」というタイトルで紹介されてたのですが、 文体練習法なんてタイトルで出されて わたしゃ気分悪かったですね。 昔、広末涼子と篠原ともえが大人気の頃、 涼子や篠原より先にデビューして、でも当時落ち目だった 篠原涼子が「笑っていいとも」で 自分のニックネームを募集していたのをみて 「笑っていいのか?」と思いましたが そんな心境です。 この本のタイトルに関しては気分が悪いので なるべく考えないようにしてます。 2都立中央図書館への本の納品 これも、恥の上塗りで申し訳ないんですけど、 行ってきたんですよ、都立中央図書館と日比谷図書館。 日本で一番大きな図書館は国会図書館ですが ここは本の保存を目的としていて、閉架式の本棚で 本を請求してから出てくるまで平均20分かかる。 平日の9時から5時までしか営業しておらず、 まあ、非常に使いにくい図書館であることは確かです。 開架式の自由に本を手に取って選べる図書館では 中央図書館が日本最大で、 中央図書館・日比谷図書館・多摩図書館が 開架式の三大図書館になります。 中央図書館にあるCD-ROM検索で どの図書館にどの本が何冊あるとか いま貸し出し中だとか色々調べられます。 して、中央図書館と日比谷図書館は 同じ都営地下鉄日比谷線沿いなので一日に2件 平気で回れる。 とりあえず納本出来るかどうか試してみました。 まずは1軒目日比谷図書館 カウンターに行って「本の寄贈にきました」と言うと どの図書館でもそうなのですが非常に困惑されます。 で次に紙に名前と住所を書いて本を出すと 同人誌ということでさらに困惑されます。 で、「置けるかどうか分かりませんが とりあえず検討してみます。」 という形で本を渡すと、今回頂いた言葉に 「このような本の場合中央図書館の方が優先されますので この図書館に置かれるかどうか分からないのですが。」 とのこと。図書館の規模や性質上、中央図書館にない本は 先に中央図書館に入れてから、 日比谷図書館に入れることになってるらしい。 で、その日その足で中央図書館に行きました。 開架式とわいえ日本最大級というだけあって 中に入る前に入館証をもらって、 ロッカールームに荷物を入れなきゃいけない。 図書館には荷物を持って入ることが許されず、 どうしても筆記具等持って入りたいときは 透明のビニール袋を貸し出される。 その場合でも、ビニール袋の中に本を入れるのは まぎらわしいので厳禁だ。 納本しようと思えば当然、納本する現物を持って 中に入らなければ話にならない。 けれど持って入ることは出来ない。 その旨を受付に伝えると 「本をロッカールームにしまって中に入り 話がまとまってから再び本を持って中に入って下さい」 とのこと。入り口の受付と話がついて中に入ると さらに図書館内の受け付けカウンターで話をして 館内内線電話で地下の納本係の方を呼んで頂いて 待つこと二分。 こちとら休日だってことで、風呂も入ってない ひげも剃ってない、背広も着てないネクタイも締めてない。 汚い皮ジャン着た、仕事中にはなるべく会いたくない人種に なってるわけですわ。 とりあえず本はロッカーに入れてあるということで 外に出て話をしたのですが、その外に出るときも ついたてが二枚あって本を持ったまま外に出ると ブザーが鳴るレンタルビデオ屋でよく置いてある奴の 外側にある職員用出入り口からその人は出るのですが 「あなたはこっちから」 言われて、ついたての間通って外でて まず言われたのは、 「(この本を図書館に入れるのは)非常にむづかしいですね」 ということでして。 「月に(中央図書館に)入れることの出来る本の冊数というのが 限られていて、その中でその本が どれぐらい重要な位置を占めるのか。 そのあたりを考慮するとむづかしいといわざるを得ない。 現代文学に関しては基本的に受賞作しか入れてないんですよ。 ですから、賞を取った後でその本を 過去にさかのぼって探すという効率が悪いといえば悪い 収集方法をとってます。」 ってなことで話によると、自費出版図書館さんの方には 月に200冊ほど本が集まるらしいんですね。 そんな量をとてもフォローできない。ってことでして。 国会図書館に1日平均四百冊の本が集まる ということは知ってましたが 自費出版図書館さんで月200ですか。 参考HP http://www.mmjp.or.jp/jst/ いやね、自費出版図書館さんから、 「自費出版図書館HP上で公開している蔵書リストに あなたの本を加えて欲しければ一冊に付き一万円払え」 ってな内容のDM来た時に、 ひどい商売するなぁと思ったんですよ。 タダで本を寄贈させといて、その上金取るか。 しかもそのHP観ると、一万円払った本に関しては 一冊240円で貸し出しする。 払わなかった物は480円で貸し出す予定があるが 現在のところ貸し出してない。ってなことで。 でもね、そのDM見ると 本が現在の場所では入りきらなくなって 新しく部屋を借りるなり作るなりしなくてはならないとか 部屋がダンボール箱だらけで整理できないとか書いてあって その原因の一つに月に200冊の本が送られてくるという 現実があるのだなと感じた訳で。 200冊というとかなり大きめの本棚一つ分ですからね。 それを内容ごとに分類して整理するというのは 大変な作業で、一冊一万を請求したくなる気持ちも わからんでもない。実際、東京で部屋借りて 本を保存する家賃だけでも稼ごう思ったら 税金でまかなってる公立図書館ならともかく 個人経営だと大変でしょう。 ただそれが一般の人からすると本の寄贈するのに なんで一万円も金払らわなアカンねん! ゆう話になるのですが。 話を中央図書館に戻すと都内の公立図書館に 本を貸し出したりする図書館の図書館的な図書館なんですが 貸し出しのリクエストが期待されないような物を 置けないとのことでしたね。 つまり本の寄贈において優先される中央図書館で 置けないということは、日比谷図書館を始めとする 公立図書館では置けないということになる訳です。 しかも、現代物の小説は受賞作しか置いてない。 そうですか。うちの近所の公立図書館、赤川次郎の 三毛猫ホームズシリーズずらーっと並んでるんですけど きっと目の錯覚でしょう。 いや、あれはシリーズ全タイトル賞を取ってるのかな。 今度、名著焚書大賞とかいうの俺一人でデッチ上げてね これ賞取ったから入れて下さいって駄々こねてね。 世間に対して喧嘩売るのダイスキなんですけど。 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験メルマガ】登録ページ http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/mmg.htm 登録と解除は上のページで。 関連HP:掲示板に感想・御批判入れて下さい。 http://www.tcup3.com/356/kidana.html 発行者 木棚 環樹:kidana@pat.hi-ho.ne.jp ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□