■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】 第16号 2000/2/10発行 現在の購読者数246人 会社員時代にもらった金で、100冊も同人誌を作ってしまった私が、 書籍コードの無い本を抱え、この本を扱ってもらえる書店をめぐる日々の日誌。 現在の在庫状況 文体演練法63冊 寓話集49冊 最悪な気分66−3冊 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 1ごあいさつ 2文体演練法の存在意義 3純文学=一人称/大衆文学=三人称 ◇ ◆◇◆ 1ごあいさつ 長らくお休みしていました。お久しぶりです。 「まぐまぐ」に一時、携帯電話対応で登録したのですが 携帯対応にするには250文字前後が目安。それ以上の字数は切られる。 と「まぐ」さんに言われて、どうしようか迷った挙句、非対応にしました。 おそらくこの文字を読む頃にはもう、250字超えてるでしょう。 携帯の方ゴメンナサイ。 長く休んでいた理由は色々あるんですよ。 No13号で安池さんから書評を書いて頂いてメルマガに載せた方は 1通目だとして、2通目に非常にクオリティーの高い 助言・忠告・間違いの指摘を頂いてるんですね。 それをこのメルマガに全文掲載させて頂きたいと安池さんに メールした物のアメリカから帰国されたのか、音信不通で メールが戻ってくるんですね。 もう一つは、No13をみて頂ければ分かるのですが、 文体演練法に関して色々厳しい言葉を頂いた安池さんに 「メルマガは続けて欲しい」と言って頂いたんですね。 でも、半年で本をバラまけるかバラまけないかという ゲームのつもりでやってたんですよ。 一方通行の情報じゃなくて 参加型・双方向性ってのが成立する形でね、 自費出版物の在庫をゼロに出来るかどうか 「一冊千円で売り切るなんて無理に決まってるじゃん」 とか 「図書館にバラまくとか友達にバラまくんなら可能かもね」 とか予想を立てて それを掲示板に書くなり、メールで私に書くなりというのが ありえると思ったんですね。 その中から実際に同人誌作ってる人とか図書館に勤めてる人とかから メール来たら面白いなと思ったのですが、 実際にはそうならなかった。 事実上ゲームとして成立しなかったわけです。 で。続けて行くにしても、何らかのゲーム性を持たせたい。 この文脈でいうゲーム性は偶然性・予測不可能性ぐらいの意味ですが 書き手にとって最初っから最後まで結論が見えているのでは つまらない訳です。 先の見えない現場の臨場感を出すにはどうすれば良いのか? 問題提起をしたまま、課題を残して次に進んじゃいます。   ◇ ◆◇◆ 2文体演練法の存在意義 これね、分かりにくいだろうなと思ったら やっぱり分かりにくかったって奴でして。 「同じ内容の物語を形式だけ変えて書けば、 形式自体の意味がみえてくるのではないか?」 ってのが初期のもくろみですが。 No13の安池さんの書評より >伝えたいとおもうものを持つことが一番必要 >極めて受動的な読み方を強いられる という至極もっともなアドバイスを頂きました。 例えば「我慢」という語の意味を伝えようとしたときに a)我慢の意味を言葉で伝える b)実際に我慢を経験して頂く という2種類の方法があります。 a)が近代的・人間的・批評的とすれば、 b)は封建的で動物的で物語的です。 そういう意味でも安池さんに「我慢」をさせてしまったのだなぁ と反省の意味も込めて、aの人間的な方法で 文体演練法の意味を伝えてみようと思います。 ◇ ◆◇◆ 3純文学=一人称/大衆文学=三人称 「さあぁ、さ、頭の足りない木棚の寝言が始まるよ」 ってとこですが、一人称と三人称の違いは小学校で習いましたよね。 一人称は僕・私・俺・ワイ・おいどん・拙者・手前・etc。 三人称は彼・彼女・あいつ・あの人・奴・野郎・etc。 昔話の桃太郎は、三人称です。 主役の桃太郎を「私」に入れ替えれば一人称に、 「彼」に入れ替えれば典型的三人称にはや替わりです。 形式が変わっただけで内容は何も変わっていない。 で。それがどうしたの?と。 一人称の場合、「私」が出てくるまでの間、 おじいさんやおばあさんが色んなことをするのですが その間は何人称なのか?ってことになりますよね。 おじいさん・おばあさんという登場人物自体は三人称です。 桃太郎のあらすじを知らない人が読み始めたとき、 「私」が最後まで登場しない、おじいさん・おばあさん夫妻による 三人称小説として読めてしまう訳です。 その三人称小説の中に「私」が登場したとたん、 突然一人称小説になるのか? そんなわけ無いでしょう。 って感じで続きは次号! ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験メルマガ】登録ページ http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/mmg.htm 登録と解除は上のページで。 関連HP:掲示板に感想・御批判入れて下さい。 http://www.tcup3.com/356/kidana.html 発行者 木棚 環樹:kidana@pat.hi-ho.ne.jp ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□