■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】 第11号 2000/3/7発行 現在の購読者数236人 会社員時代にもらった金で、100冊も同人誌を作ってしまった私が、 書籍コードの無い本を抱え、この本を扱ってもらえる書店をめぐる日々の日誌。 このメルマガは私の抱える同人誌の在庫がなくなるまで続きます。 現在の在庫状況 文体演練法63冊 寓話集50冊 最悪な気分67−3冊 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 目次: 1ごあいさつ 2I:core編集会議訪問 3文体演錬法アメリカへ 4近況報告   ◇◆◇◆ 1ごあいさつ まず、在庫状況の話をすると、 文体演錬法を1冊自費出版物図書館さんへ寄贈、 1冊は、このメルマガを読んで頂いてる安池さんに郵送、 あと、文体を3/4冊ほどと、「寓話集」&「最悪な気分」を 1冊づつI:core編集部さんに置いて来ました。 ここ数日、いろんな方への返信メールが滞ったままで ご迷惑をかけて居るので、この場を借りて謝ります。申し訳無い。 とにかく、決まりかけたバイトがダメになったり、 就職活動して凹んだりと、経済的にも精神的にも色々とあったのですが、 結構大きなダメージだったのが、I:coreさんの編集会議だったりして。 そんな訳で直接第二部へ突入。   ◇◆◇◆ 2I:core編集会議訪問 I:coreを仕切ってる塩澤さんが、このメルマガを読んで下さってて I:coreにも何か書いてくれないかと依頼があって受けたら その日の内に編集会議に呼ばれて千葉から目白まで行きました。 目白って駅から降りてすぐ学習院大学なんですね。ビビリました。 だって、「降りて左側に真っ直ぐ歩いて一つ目の信号を左」 って、簡単そうに言われて、降りてすぐ左を真っ直ぐ歩いたのですが 歩いても歩いても学習院が続く。 大学のキャンパスってデカイんですね。 だんだん不安になってきて、 何度もTelしてやっとたどり着いたI:core編集部。 学習院大学の塩澤さんはじめ、東大・早稲田・慶応と そうそうたる顔ぶれ。見るからに頭の良さそうな、かつ 申し訳無いけどスポーツの出来なさそうな、面子でして。 あのね、自慢じゃないけど、俺すげー運動音痴で、 小学校の頃、1学年500人ぐらいいたかなぁ。 その中で女子も含め、俺より短距離遅い奴居なかったから。 小学三年の運動会で、50メートル走知能障害のある児童さんと 走ったけど、負けたからね。そのぐらい遅い。自信ある。 でもね、その俺でも、ひでぇーなと思う人居ましたからね。 I:coreの編集会議の中でいっけん運動神経良さそうな人が テニスボールをキャッチできなかったんですね。 片手にテニスボール持って軽く20センチほど上に投げて 片手でキャッチを3連続で失敗してた。 うん。あの人には勝った・・・って偶然だろけどね。 編集会議でダメージを負った話に戻すと、 自分はもう若くないってことがハッキリしちゃったんだよね。 一応いま26歳無職ってぇーと、 自分じゃ学生の延長みたいに思ってる訳だ。 でもね、これは学生と社会人の違いなのか、 一流大学と三流大学の違いなのかよく分らないけど、 感覚が全然違ったわけで。 具体的に書くと向こうは日経ビジネス(笑)読んで、 学生ベンチャーだ、事業起こすぞ、雑誌作るぞ、ってな話してる。 「起業家の成功体験を聞くと励みになる」 「赤提灯で愚痴なんて言ってる暇があったら行動しろ」 「実績のある人の話は面白いよね。実績の無い奴は何を言ってもダメだ」 とか言ってるわけだ。 こっちは26で、バイト探しても年令や実務経験で切られたりするわけ。 「25歳以上の方はちょっと」 「一応、実務経験3年以上、30歳未満で募集していますので」 そこにね。 「実績のある人の話は面白いよね。実績の無い奴は何を言ってもダメだ」 なんてセリフが入ってくると、 自分では学生感覚の若いフリーターだと思ってたのに、 学生が採用担当者=敵に見えて、俺はもう若くない(笑)と 自己認識するわけだ。 さらに、いうと日経ビジネスで成功体験を語る起業家なんてのは 一流企業の重役クラス務めて、そっからベンチャー始めた人とか 一生食ってく金貯まったから、余生は一事業者として。 みたいな、上がりのポジションにいるオヤジ連中なわけよ。 欧米で言えばボランティアに金を寄付しまくってるようなさ。 そいつ等の下に、三・四十代の中間管理職が居て、 家のローンや反抗期のガキンチョの教育費やを必死になって稼いでて、 その下に若い正社員が居て、その下が日雇いの俺なわけでさ。 それを上がりのポジションにいるオヤジの視点から語られた日にはさ。 あと、ベンチャーの話しても、学生さんは 「お客さんの言い値で結構です」 「気に入ってもらえなければお金は入りません」 「私達はお金が欲しくてやってるのではないのです」 ってな事平気で言うんですねど、26にもなるとさ、 家賃や食費や電熱費やから逆算して、 時給いくら必要だって話になるんですよ。 今後この仕事を続けて行く上で必要な 技術や知識や信頼が身に付くからと 赤字の仕事をするというのもあり得るんですけど、 26にもなると金は必要だよってね。 学生運動華やかなりし頃、対立する過激派とスピーカー同士で 論争してて自陣が勝てそうになったときに、 奥から議論慣れした26歳の大学8年生が出てきて 一気に形成逆転されてしまった。 8年も論争やってるおっさんの方が 言葉も知ってるし、議論も上手い。そこで スピーカーから放った言葉が「あんた、歳いくつ?」(笑) この一言で、相手は奥に引っ込んだって話を、 思い出すぐらいに辛かったっすね。 ただ、自覚ができたという意味では 非常によかったと思います。   ◇◆◇◆ 3文体演錬法アメリカへ 安池和仁さんという方から、「文体演錬法を欲しい」 というメールを頂き、 A)1000円で売る。B)書評を書いて発表してもらう の二者択一を迫ったわけです。 一応、売り物だという建前と、広告とバーターだったら 資料として渡すよってのが条件ですので。 したら、安池さんアメリカに在住って事で 郵便振込みとか、銀行振り込みが出来ない。 いや、出来るのかも知れないけど、やり方が分らん。 ってなわけで、私としても、ドルもらっても使えねぇーし 某MLで書評を流していただく、 かつ安池さんの書評をこのメルマガでも流すって事で決着し 郵送しました。PA-TI、PA-TI。 アメリカまで航空便小型包装物で690円。 国際小包なんて出したの始めてだよ。 2kgまではみんなこの値段なんだってさ。 ちなみに文体は340gあと、1k500gは積めた。 でも、実際書評って、書くの難しいんだよね。 普通の書評だとさ、相手がどういう人かってのが ある程度分ってるから書けるけど、 ネット上でしか知らない人の本となると、 下手にコキ下ろすと手に負えないような 仕返しをしてくるかも知れない。 いま、開けると爆発する小包とか TV局に送るの流行ってるしさ。 それに、プロの人の本の書評だと「これで千円は高い」 って書けるけど、素人でしょう。まあ、どうせ誰も買わないし 自分も金出して買ったわけじゃないから、 「悪く言っちゃ悪りぃーな」とか、 他に仕事持ってて、空いた時間使って書いてる割には 頑張ってるし続けて良いんじゃない?とか 思っちゃうんだよね。 自分、文芸サークル出身で、技術面での議論とか 話の組み方とか文体とかの論争を4年間やってて ネット上でもそれ出来ると思って、 こんなこと始めちゃったんだけど 相手の顔も性格も分らない状況で書評書けってのも どぉーかなぁ。と、最近は思ってます。 あ、でも、アメリカ在住ってことは、 英語関係のダメ出し出るか!うん。 そういうの期待してます。 (・・・と遠回しにリクエスト出してみる)   ◇◆◇◆ 4近況報告 少し、精神状態が戻ってきたので、 なんとかがんばって行く予定ですが、 I:coreさんは第4号特集「欲望」はもう出てて 次号特集「悲しみ・哀しみ」に私も チョコット書かせていただきます。 今日は、ここまで。 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験メルマガ】登録ページ http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/mmg.htm 登録と解除は上のページで。 関連HP:掲示板に感想・御批判入れて下さい。 http://www.tcup3.com/356/kidana.html 発行者 木棚 環樹:kidana@pat.hi-ho.ne.jp ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□