■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 不定期刊行物【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験】 号外    2004/12/18発行 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 1本物のラップは偽物のJ-RAPだ SSWSの今回レポート用のメモを取ってないので、 まったく書けないのですが 今回の出場者にDJ1人、MC2人のラップクルーで、 すげー歌謡曲チックなのがいて、有名人に例えると、 初期w-indsみたいな感じで http://www.w-inds.tv/ トラック流れた地点で、キャッチーだけどあまりにダサくて 踊る気しなかったんだけど、みんな踊ってるし、 そんなもんかなと思っていたんだけど。 曲の始まりは、ステージの上手と下手の舞台袖に 身長150〜160センチぐらいの 男の子が向かい合って立つんだよね。 ぶかぶかの彩度の高いトレーナー着て ソデから指先だけ出して、トレーナーのソデごとマイクを握る。 おニャン子クラブ的な着こなし、いまでいうW(ダブルユー)の 男の子版。 西城秀樹のヤングマン (これも当時はロックじゃなくて歌謡曲だとか言われた。) みたいなシンセライクなトラックが流れて 舞台袖から帽子かぶって、子供服っぽいトレーナー着た 背の低い童顔の男の子が左右から出てきて、 向かい合った状態で、歌に合わせて、 A「***くん!」 B「***くん!」って手を挙げて 二人の男の子が出会う。Boy meets boy! スキップしながら二人の男の子がさらに近寄ってきて 舞台真ん中で出会ってハイタッチ。 スキップしながら同心円をグルっと回って、 出てきた方向とは逆側の舞台袖にはける。 1 ■___________________■ 2 ■ _→○_____________●←_■ 3                 \ ■ __○_____________●__■ 4     / ■ __○_____________●__■ 5     /           \ ■ __○_____________●__■ 6 ■ ___→○_________●←___■ 7         パン!           /\ ■ _______○__●________■ 8       クルッと回る           /\ ■ _______●__○________■ 9 ■ ___●←_________→○___■ イメージとしてはこういう感じの振り付けで 観ているときの、私の心のBGMは「おぉブレネリ/Oh !Breneri」 A「お嬢さん、あなたのお家はどこ?」 B「私のお家はスイスランドよ!」 A&B「ヤッ、ホー!ホートランランラン     ヤッホ、ホートランランラン」 お遊戯としてはよくできてるし、 異性の子供同士が仲良さそうにしているのを観るのは 誰だって好きだろう。 古くはビートルズのジョンとポールのステージングがこんな感じだったし Boowyにおける氷室と布袋、パフィー、ダブルユー辺りをみても、 二人組アイドルグループの ステージングとしては基本中の基本だろう。 ヒップホップで言うと、ビースティーボーイズやスチャダラパー辺りは こういうテイストが入っている。 トラックに対してはバリバリ表拍だし 黒人音楽どうこうなんて少しも感じさせない。 ラップ=ギャングスターラップのイメージが強い自分の中では 生理的な嫌悪感が正直生まれたが、 会場の盛り上がりを見てすぐに考え直した。 それこそジブラ的な裏拍のリズムで歌うスキルのある人も 今回のSSWSの出場者の中に居るんだけど、会場にいる素人が 裏拍で踊るったって、むずかしくて踊れないわけだ。 それそこ盆踊り的なダサいジャストなリズムの方が 踊りやすかったりするわけだ。 黒人音楽の精巧なコピーを作るジブラやUAも好きだけど 本物のラップは偽物のJ-RAPだと思った。 ジブラはJ-RAP(RAP歌謡)としては偽物なんだ。 黄色人種用のリズムに加工し直していない。 マツケンサンバが、サンバとしては偽物だけど、 歌謡曲としては本物だという状態ですね。 黒人がジブラに対しては、俺達のパクリじゃねぇーかと 言うかもしれないけど、マツケンサンバに対して 南米の人がパクリだとは言わないでしょう。 オリジナルとはかけ離れたコピーになっちゃってるから コピーとしては本物なんだ。 SSWS全体の印象としては、PAが高音域を押さえた感じになって 高音域の箱鳴りがなくなって、スピーカーからの音だけになった。 すごく技術のあるラップの世界では有名な人が出てたけど 準決勝で落ちて、ステージで「伝えたいことは何も無い」と 口走ると落ちる傾向があると思った。 ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□ 【賞なしコネなしやる気なしで作家を気取る100の実験メルマガ】 登録ページ http://www.pat.hi-ho.ne.jp/kidana/mmg.htm 登録と解除は上のページで。 関連HP:掲示板に感想・御批判入れて下さい。 http://www.tcup3.com/356/kidana.html 発行者 木棚 環樹:kidana@pat.hi-ho.ne.jp ■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□