べにばなスポーツパーク
(山形県総合運動公園)


 これまでいろいろなスタジアムを見てきたが、「良いスタジアム」には二つの型があると思う。ひとつは、仙台スタジアムのように、その内部を外界から完全に遮断して、”非日常”の空間で熱狂を演出するタイプ。
 反対に、オープンなつくりで、周囲の環境をありのままに生かしたスタジアムもまた、最高の「Home」となる。モンデディオ山形のホーム、べにばなスポーツパークはその代表格ではないだろうか。

メインスタンドから見渡せば、青々と背後に連なる山脈、春先や晩秋にはその頂が雪化粧となる。「モンテディオ」=”山の神”のイメージそのままの眺めだ。それらを借景にして、緑のピッチにブルーのユニフォームが映える。。 Jリーグでも屈指の美しいスタジアムだと思う。
ゴール裏派の方々にも、ここ山形に限ってはメインスタンドでの観戦をお勧めしておく。デーゲームなら、日差しを背負う格好になり見やすいのも○。

 山々に護られるようにバックスタンドに陣取るサポーターは、あくまでクリーンな応援を目指しており、僕の知る限り、試合前のエール交換を欠かしたことがない。この日は、当時絶好調であった水戸ホーリーホックを迎えての一戦。いつものエール交換のあと、山形サポから『調子はどーだい?』との呼びかけが。『昇格圏内!』ととっさに返した水戸もさすがだったが、相手の調子が良いからこそそう尋ねた、モンテサポの優しさがにじみ出て、実にいいシーンでした。

 景色も、人もさわやか。わざわざ足を運ぶ価値のあるスタジアムです。


 そんな”ベスパ”への足は、駅・市内からのシャトルバスを利用するのも良いが、時間のロスを少なくしたいなら、最寄の奥羽線・高擶(たかだま)駅から徒歩(実測25分)でもアクセス可能。いずれにしても本数が少ないので、事前のチェックを。 
 スタジアム内の売店が充実しているのもここの特徴。有名らしい”みそカツ丼”の他、蔵王名物
”玉こんにゃく”もちゃんとメニューにある。グッズ売り場には応援歌のMDまで置いてあり品揃え豊富、お土産を買いたくなります。

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