武田牧場

中央でも地方でもない、「草競馬」というものを一度観たければ、関東なら
迷わずここ!茨城県阿見町、武田牧場は、JRA美浦トレセンの近くにあり、
競走馬の育成・休養を手がけている牧場である。トレーニング用の1200m
コースを利用して、春・秋の年2回、チャリティーの草競馬を開催している。

 レースには近在の牧場の他、はるばる長野や福島の牧場から遠征してくる
人馬もあり、かなり本格的なものだ。午前中に4つの予選レースを行い、各R
1,2着、3,4着が優勝戦・準優勝戦に駒をすすめるという競艇のような方式を
とっている。トレーニング用のコースなので途中にアップダウンが設けられて
おり、先行した馬も道中楽ができない、激しいレースが向正面の
牛久大仏
バックに展開される。


こちらは昼休みのポニーレース、スピード感がすごい!

アナウンサーはプロの方が担当し、ファンファーレも中央のものを使うホンモノ
志向。メインの『武田記念』はなんと2500mの長距離戦だ。
 そんな晴れの舞台に、みな厳しい仕事の合間をぬって、十分な調教を積んで
臨んでくるのだろう、騎手たちの気合いの入り方はハンパじゃない。レース後に
引き上げてくる彼らの、喜怒哀楽を表に出した表情を見ていると、プロとはまた
違った、競馬本来の「スポーツ」としての姿を感じる。


勝利ジョッキーには馬上でインタビュー!

 もちろん、草競馬といえど観客も馬券で応援することができる。入場時に千円
払うと立派な競馬新聞と、10回分の投票券がもらえるので、あてずっぽで買うも
よし、騎手の腕にかけるもよし、かつて中央競馬で走っていた実力馬から流す
のもよし、賞品の”野菜”目指してがんばろう。
 駐車場まで大根を担いで帰るのが、ここでのステータスだ。 


(左)ちゃんと検量もあり。
(右)見事ダイコンGET!

武田競馬は、通常5月のゴールデンウィークと、10月の連休に行われている。
気候も絶好の時期、殺伐としたギャンブル場を離れて、レジャーシートを広げて
競馬見物はいかが? ことしの情報は、
オフィシャルHPでチェックを。

※2009.2注 開催に尽力していた社長の死去に伴い、今後草競馬は開催されない
        ことが発表されました。いままでありがとうございました。

 

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