日大三高グランド

日本においては、依然としてマイナースポーツの地位に甘んじているアメリカン・フットボール。社会人・大学はともかく、高校ではフットボール部がある学校自体がまだそう多くはない。そんな状況の中でも、古くから強豪として知られる日大系列の高校では、フットボールに力を入れているところが多く、これまでたくさんの選手を育ててきた。
その頂点に立つのが、高校フットボール界関東の雄・日大三高である。

 ゴールデンウィークのある日、我が母校の応援に、都大会の会場である日大三高まではるばる出かけてみることにした。都道府県レベルの大会では、有力校のグラウンドが会場となる場合が多いが、得てして交通の不便な場所にあるもので、日大三高はその極めつけともいえる。 新宿から40分、多摩センターの駅で降りて、一時間に1本しかないバスに揺られること20分。町田市の丘陵地帯のまん中に、緑に囲まれた、まるで大学のように広い敷地を持つ学校が現われた。

終点のバス停からフットボール場へはバスが来た道を戻るようにして歩いていくが、グラウンドは何面もあり、入り口がちょっと分かりづらい。角々には野球部員だろうか、礼儀正しいスポーツ少年が待機しており、わざわざ起立・脱帽して挨拶してくれる。ちょっと恐縮しながら道を尋ね、10分近くも歩いただろうか、「2001年甲子園優勝記念」のプレートが誇らしげに光る立派な野球場のとなりに、目指すフットボール場はあった。
 フィールドは選手にやさしい砂入り人工芝、隣接してクラブハウスや寮らしき建物があり、さすが一流校と、その設備の充実に目を見張る。

さすがにスタンドは無く、観客(といってもほとんどが選手の家族)はフィールドのすぐそばで立見観戦。高校生たちは、グラウンド奥の擁壁の上によじ登って見たりしており、あそこからならさぞ眺めが良いだろうなとおもうが、立入り禁止の看板が立っているので止めておくのが無難か。サイドライン際から観るフットボールは、さすがに迫力満点ですぞ。 ふとフィールドに背を向け、あたりを見渡してみても、すべて緑の山々。フットボールの他には何も無い、”虎の穴”のような厳しさ、ストイックさを感じるフィールドでした。

 そんなわけで、学校周辺には店舗の類は一切見当たらないので、食料・飲み物は事前に調達のこと。バスの時刻については、京王バスのHPで調べておくことをお勧めします。

もどる