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=第391回= 虎の門事件(とらのもんじけん)<大正時代・1923年>

虎の門事件とは、1923年12月27日、後に昭和天皇となる「裕仁親王」が東京の
虎の門付近で狙撃された事件のことです。実行犯は、山口県出身の代議士の4
男「難波大助」で、杖の仕込銃による犯行でした。

親王は、帝国議会開院式に向かう乗用車の中にいるとき事件に遭遇しましたが、
弾丸は、窓ガラスを傷つけただけで、同乗していた侍従長・入江為守が軽傷を
負ったものの本人は無事でした。

犯人の難波は、社会主義の影響をうけ、関東大震災後の大杉栄の虐殺や亀戸事
件にいきどおり、テロをおこなったと自供しましたが、政治的な背後関係はな
かったようです。

この事件は、日中、公衆の面前で実行されたこともあり、政府に大きな衝撃を
与えました。

山本権兵衛内閣は総辞職し、警視総監・警視庁警務部長は懲戒免官、山口県知
事は減俸となりました。また犯人の難波の出身小学校の校長と担任は、教育責
任を取り辞職しました。


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