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◆◆ みんな集まれ!おしゃべり歴史講座 ◆◆


■021 衝撃の天皇暗殺事件

今回は、日本史上唯一、家臣に殺された天皇の話をするよ。

・・・えっ?誰ですか、その天皇は。

崇峻天皇だ。暗殺したのは、蘇我馬子といわれている。

・・・馬子が直接殺したのですか?

もちろん、違うよ。殺したのは、東漢直駒(やまとのあやのあたいのこま)。
馬子の家臣だ。

・・・つまり刺客ということですね。

そういうこと。馬子は暗殺の黒幕だ。

・・・崇峻天皇と馬子は仲が悪かったのですか?

そうだね。でも、もともと崇峻天皇を即位させたのは馬子だった。

・・・それなのに、何故?

馬子はキングメーカーとして傀儡のつもりで立てた天皇だった。

・・・ああ、織田信長と足利義昭のようにですか?

そう考えるとわかりやすい。細かいところは違っても似たようなものだ。最初
は感謝しても、だんだん関係が粗悪になっていく。

・・・でも、信長は義昭を殺しませんでした。

うん。殺害の動機は、いろいろ考えられるが、崇峻天皇が馬子の暗殺を謀って
いるという情報が流れたことが大きい。

・・・つまり、やられる前にやってしまえということですね。

そう。先制攻撃だ。ただ、それはきっかけであって、もろもろの対立が真の動
機だろう。特に、朝鮮半島攻撃に関する考え方が決定的に違ったことだろう。

日本の歴史において、朝鮮半島を攻撃しようとするとき、必ずといっていいほ
ど政変が起きている。ここは、注目する必要があると思うよ。

・・・朝鮮半島ですか。

そう。後で出てくる壬申の乱とか、藤原仲麻呂の失脚、豊臣秀吉、西郷隆盛な
ど諸々だ。解明されていないことも多いけど、今後、研究する必要があると思
うね。


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