ブラッシを持って鏡に向かっているイエローベアは とても不機嫌です.
	おめかしを しようとして, 一生懸命ブラッシを使っているのに, ピン
	と はねた毛は, どうやってみても ピンと はねたままです. ですから
	イエローベアの ご機嫌は だんだん斜めになって くるのです.
	それに対してリトルブラウンは御機嫌です.
	"うん, これでいい, どう？ ボク, ステキでしょう？" と言いた気に,
	手鏡を手にニンマリしています.

	モデルになっている イギリス 生れの イエローベアは, 決して 特別に
	不機嫌な訳ではありません. 憂いを帯びた大きな目をしていて, いつも,
	ちょっと悲し気に見えます. でも何故か, 不機嫌な絵の方がずっと人気
	があるのです.
	デッサン をしていると, この子の不機嫌な気分が 伝わって来ます.
	"気にくわない. どうしても上手くいかないんだ!"
	イエローベアがブツブツ言います.
	そんなことない.. とっても すてき..
	慰めても, 不機嫌は直りません. 正面を向かせても, ブラッシを置かせ
	ても, やっぱり ブスッとしています. そうこうしている間に 絵は出来
	出来上ってしまいました.

	ファブリックと木の素材とでは, 描き方も 出来上りも 全く違いますが,
	この ページの 3 点は同じ デザイン を使い, 同じように見えるように
	描いています.
	木の素材にペン描きをすると, なかなか ふわっとした毛に なりません.
	その点はファブリックの方が, ずっと簡単です. ファブリックの難点は
	描直しが出来ないことです. ピグマのブラッシュは, ちょっとした筆圧
	の違いで, とんでもなく太い線になりますので, 注意の集中が必要です.